ヴァンパイアになった以上はいやでも確保しなければならないのが、陽が当たらず昼間安全に眠れる寝処(Haven)である。が、デモシナリオPart1ではこの寝処を巡って奇妙な状況が発生するのだった。
【注意:ここから先はネタバレ情報が含まれています。デモシナリオPart1を終了したプレイヤーおよびこれからストーリーテラーをされる方以外は続きを読まないことをお勧めします。】
シナリオPart1: Act1: Scene4でマルドナート(Mardonato)と会見した場合、別れ際に「まず寝処を確保しろ」と助言される。PCのうち、〈長所:寝処/Haven Merit〉を持つルイ(Louis)を除いた残り3人は、その晩の寝場所を探さなければならない。
なるほどティナ(Tina)は市外からの旅行者だし、ベッキー・リン(Becky Lynn)はニューオーリンズ在住だが複雑な家庭事情を抱えているから、自宅に帰るに帰れないというのも納得がいく。
だが問題はジャック(Jack)だ。彼のキャラクターシートにはこういう説明がある。
until last night Jack McCandless made a good living running envelopes and packages all over New Orleans, and was damned good at his job. He knew the city inside and out, ....
昨夜までジャック・マキャンドルズは、街じゅう駆けまわって封筒や小包を届けることで、なかなかの稼ぎをあげていた。ジャックはメッセンジャー会社の腕利きの配達人で、ニューオーリンズ市内外の地理に精通し……
- V:tR Demo Chronicle part1, p.25
ニューオーリンズで定職につき、それなりに収入があって、運転免許も持っているジャック。それなのに、シナリオ本文にはどういうわけか自宅に帰って寝るという選択肢がない。
Jack's player can roll Intelligence + Streetwise to remember an abandoned building where the group could hole up for the day.
ジャックは〈知性〉+〈裏社会〉に成功すれば、4人全員がもぐりこんで安全に昼間を過ごせそうな廃ビルの場所を思い出す。
- V:tR Demo Chronicle part1, p.36
まるでホームレスである。いったいジャックは〈抱擁〉前、どこに住んでいたというのか。
Vampire: The Requiem製品版ルールブックでHavenの解説を見てみよう。
Characters whose players spend no points at all on Haven might have their own small, humble havens, or perhaps they share the haven of a sire or Prince. In any event, they simply do not gain the mechanical benefits...
〈長所:寝処〉にまったくポイントを費やしていないからといって、必ずしも宿無しとはかぎらない。小さく粗末ながら自分の寝処を持っていることもあるし、血祖や公子の寝処を間借りしていることもある。しかしそのような場合は、寝処を持っていることによるルール上の恩恵は受けられない。(以下略)
- Vampire: The Requiem p.100
おそらく、デモシナリオPart1が書かれた時点ではHavenにポイントを費やしていない=寝処を持たないという解釈だったが、のちに製品版では変更されたのだろう。
私が実際にストーリーテラーをつとめた時は、V:tR製品版の上記の解釈を採用して、ジャックが自宅で眠ることを認めた。だが製品版では同じ寝処を複数のヴァンパイアが共有するケースについてもルール的に対応されているので、PC4人が肩を寄せ合って同じ部屋で眠るように仕向けるのもいいかもしれない。
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某ビルの壁に掲げられている案内図。赤丸の内側に注目だ。 「非難器具設置場所」 もちろん正しくは避難器具つまりはしごとかそういうものがしまってある場所であろうと想像される。が、ここに通勤している人は毎朝これを見るたびに気になってしょうがないのではないだろうか。
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