【Chapter Three: The Righteous and the Wicked】
カルトや宗教団体を扱う章。じつは最も長い章でもある。カルト団体の組織構造、勧誘の手口、資金繰りの方法などが詳細に説明され、ちょっとした概説書級の情報量だ。あくまでもゲームに適度な現実味を添えるための資料として書かれたものではあるが、テロリズムや洗脳などあまり穏便ではない活動についても触れているので人によっては気に障るかもしれない。まあ、資料が欲しくても関連書はとかくうさんくさかったりヒステリックだったりする分野ではあるから、そういう意味では安心して読める参考資料だといえよう。
p.77には恐怖のオプションルール「Brainwashing(洗脳)」がある。価値観の破壊→思想の再プログラミングという過程を踏むあたり妙にリアルだ。
p.81「Faith and the Damned」ではヴァンパイア、ワーウルフ、メイジと信仰の問題について扱われており、間接的にW:tFやM:tAwについていくつかの情報を得ることができる。
p.82〜83がテロリズム関連で、人外の存在にとってもテロは人ごとではないことを教えてくれる。
p.84はST向きで、カルト集団の神秘性やいかがわしさを演出するテクニックを紹介。「Pick and Mix」はてっとりばやくカルトっぽい集団をでっちあげたいときに役立つだろう。
p.85〜96ではカルト集団をさまざまなタイプに分けて考察する。タイプごとにサンプル宗教団体の設定がついている。CoXみたいなセックス教団から殺人カルト、UFO教からオカルト研究集団、果てはフリーメイソンもどきの秘密結社まで幅広い。
p.96〜98はカルト集団の構築や運営などの実際面について。脱会者に関する記述もあってちょっと痛々しい。
p.98〜100は、カルト集団をWoDに登場させる際のST心得集。設定は詳しければいいってもんじゃないぜ、などというちょっと心が軽くなるひとことから、カルト信仰がWillpowerやMoralityに与える影響といった現実的なものまで、どれも読んでおいて損はない。
ちなみにAntagonistsで扱われるカルト集団は真の超常存在とは無縁なのが普通で、そういう知識も持っていない場合がほとんどだとか。とはいえ……p.101からはじまるサンプルキャラクターの中にはSupernatural Powerを持つ「ホンモノ」もいる。くわばらくわばら。
![]()
![]()
![]()