【werewolftheforsaken.com】翌晩、Markが地下鉄に乗ると、きのうの美女がいる。今度はネイティブ・アメリカンの大男と一緒だ。美女はにこやかに、大男はじろじろと、無言でこちらを見つめてくるので、Markは居心地悪くてたまらない。しかもMarkが地下鉄を降りると二人もついてくる。なんなんだこいつら、と急ぎ足に引き離そうとすると
"In a hurry?" the woman called, clearly smiling as she said it. "Stick around, why don't you?"
Mark's heart raced, and it was all he could do to pretend he hadn't heard anything.
"This is stupid," he heard the tall guy say. "Mark, come here."
「お急ぎかしら?」女が声をかけてきた。あの微笑を浮かべていることは振り返って確かめるまでもない。「よろしければ、ちょっとお時間をいただけません?」
マークの心臓が早鐘を打ちはじめる。せいいっぱい聞こえていないふりを装った。
「無駄だ」これはあの大男の声だろう。「マーク、こっちに来いよ」
夜の地下鉄、ひとけのないホームで、知らない男女につきまとわれ、いきなり自分の名前を呼ばれた場合、都会育ちの大人はどうするか。ふつう逃げる。マークは回転ドアを抜けざまに鞄をはさんで通れないようにする機転で大男は振り切ったが、美女のほうは高笑いしながら追いかけてくる。これは怖い。しかもやっと通りに出たと思ったら今度は少年にぶつかる。これまた、大男と美女の仲間らしい。
The kid scowled, but then he took a deep breath through his nose and a look of recognition lit up his face.
少年はしかめ面をしたが、鼻から大きく息を吸いこむなり、はっと何ごとか思いあたったような表情になった。
顔はわからなくても匂いでマークを識別したようだ。Shared Scent便利ですな。
"That's him, you idiot!" the guy down the steps shouted as Mark backed away, eyes widening.
"Damn," the kid said, kind of grinning. "You smell right, but… I guess you take after your mom."
「そいつだ、莫迦野郎!」 階段を降りながら大男がどなったとき、マークは恐怖に目を見開きあとずさりしはじめていた。
「マジかよ」少年はにやにや笑いだす。「たしかに匂いは合ってるけど……あんたきっとおふくろさん似だね」
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