「卓球の夏」
これはコンテスト用の概要紹介文です。シナリオ本体は掲載しておりません。シナリオアイデアとしてどこかで流用するのは自由です。
【使用システム】WoD2.0
【使用サプリメント】『World of Darkness: Antagonists』
【想定PC人数】4〜5人
【概要】
とある高校の卓球部。顧問は名ばかり、インターハイなど夢のまた夢、片手で数えられる部員はといえば、どれもこれもくせ者だらけ。朝夕練習に励むどころか、部室には授業をさぼって部員がたむろする有様。「せめて一度ぐらいは卓球部らしいことをしてから引退したい」と頭を抱える部長のもとに、2年前に卒業したOBから思わぬ話が舞いこんできた。
実家が営む海辺の民宿を、ただ同然で合宿場に使わせてくれるという。聞けば今年の夏を最後に廃業するので、彼の父親が「最後はにぎやかな若い人を泊めたい」と言っているらしい。とはいえ日頃はろくに練習もしない部員たちのこと、わざわざ合宿旅行になんて出かける気になるだろうか……
ところが、おそるおそる部長が「強化合宿」の話を持ち出してみると、意外にも全員が参加すると言うではないか。
かくして7月の暑い盛り、まぶしい木漏れ日と蝉の声が降り注ぐ中、バスに揺られてはるばると卓球部一同はひなびた海辺の民宿までやってきた。
それがすべての卓球部員にとって、忘れられない夏のはじまりだった。
【テーマ】崩れ去る日常
シナリオを終えたPCにとって、おそらく「この夏」は人生のひとつの境目になるでしょう。たとえ平凡な日常の中に戻っても、それがいかに簡単に、ごく身近なところから崩れ去るかをすでに思い知っているPCたちは、もはやかつてのままではいられないのです。
【ムード】ノスタルジア
このシナリオはPCたちにとって二度と振り返りたくない思い出を残すでしょう。しかしその前の何も知らずに幸せだった「あのころ」は時々、たぶんPCたちが年をとればとるほど、振り返りたくなるかもしれません。そのたびに、このシナリオの思い出に触れずにはいられないわけですが。「痛みをともなう懐かしい思い出」というのがこのシナリオの雰囲気です。
【ゲームについて】
WoD2.0モータルのみ。プレロールドPCを使用します。部長、マネージャー、新入部員、ふつうの部員、不良部員、から選んでもらうことになります。部長は必須です。気が向いたら顧問教諭もオプションPCとして投入するかも知れません。
各PCは、それぞれ思惑があって今回の合宿に同意しましたが、わけあって誰にもその思惑が明かせません。みごとに思惑を達成した人には、ボーナスとして経験点をちょっと余分に進呈します。
万が一入選してしまった場合にはSTをつとめることにやぶさかではありませんが、サマリーを作っている余裕がぜんぜんないので、プレイヤーはWoDコアルールをお持ちの方にかぎらせていただきます。
【どうでもいいけど】
テーマとムードはお約束なのであることないこと書いてみました。
WoDコアは世界観がないので日本を舞台にしても無理なくおさまるんですな。
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【Werewolf: The Forsaken Daily, December 22】なかなか更新が出ずにえらく気を持たせたがお待ちかねの最後の形態。
A werewolf assuming Gauru form gains between two and three feet in height and 200 to 250 pounds of muscle mass. The body is covered in fur that shares coloration with the wolf form, and the head is that of a monstrous wolf, although the Gauru form remains capable of bipedal travel and retains opposable thumbs. The werewolf's arms elongate and his hands end in wicked claws.
werewolfがGauru形態をとると、身長は(人間形態から)約60〜90cm高くなり、筋肉が約90〜120kg増加する。全身は狼形態と同じ色の毛皮で覆われ、頭部は巨大な狼のものになるが、依然として人間のように二足歩行し、手で物をつかむことができる。両腕は長くなり、指先からは凶悪な鉤爪が生えてくる。
おなじみ「身の丈9フィートの殺戮マシーン」のできあがりだ。外見はW:tAのクリノス形態とほぼ同様だが、身長・体重の増加分がパーセンテージでなく絶対値で示されているのがやや興味深い。
Shifting from Glabro to Crinos, the Garou grows in height by half and gains another 100% to 200% in weight.
身長はグラブロ形態の1.5倍、体重は2倍〜3倍になる。
- Werewolf: The Apocalypse Revised, p.204
(訳文は『ワーウルフ:ジ・アポカリプス』p.230より引用)
身長180cmの男性を基準に考えるとぜんぜん変わらないのだが、小柄な女性や大柄な男性に関してはサイズの変化率がちょっとだけ違ってくることになる。
W:tAとの比較でもうひとつ言うなら、クリノス形態では二足歩行と四足歩行の両方が可能だったわけだが、Gauru形態での四足歩行は可能なのだろうか? Previewでは触れられていないが、趾行するのか蹠行するのかという問題にもかかわってくるので絵描きさんには気になるところだろう。屋内での戦闘を考えるとGauruでも四足で歩けたほうが有利だから(天井の低い家屋だと立てば頭がつっかえかねない)絵を描かないゲーマーにだって気になるぞ。
(原文のイラストでは、脚は人間に近い形状に見えるが……ことwerewolfの形に関してはW:tAではイラストレーターが各自好き勝手に描いていたのであてにならない)
ちなみに、鉤爪は手の指から生えるとしか書いてないが、V:tRのProtean 3レベル「Claws of the Wild」による鉤爪は足の指からも生える。靴はその場合、どうなってしまうのだろうか。
さて、気になる特性値修正を見てみよう。
Traits: Strength +3, Dexterity +1, Stamina +2, Size +2, Health +4, Initiative +1, Speed +4, Armor 1/1, inflict lethal damage (+1 bonus to claw attacks, +2 to bite attacks), +3 to perception rolls, track by scent
旧WoDを見慣れてると「なんだDex+1か」とがっかりしてしまいがちだが、新WoDでは白兵戦の命中判定(兼、ダメージ判定)にStrengthを使うのでむしろStr+3に注目すべきなのだ。
(Dexterityで白兵戦ができないわけでもないが、特別なMeritを取得した場合に限られる)。
Str+3がどれぐらい強いか具体例を挙げてみよう。
人間が素手で相手をぶん殴る場合、ダイスプールはStrength+Brawl。
Gauru形態のwerewolfが素手で相手をぶん殴る場合、Strength+3+Brawlの判定だ。
(念のために言っておくと、Strengthは人間形態時の値だぞ)
人間がKatanaを持って相手をぶった斬る場合、Strength+3+Weaponry。
つまり、戦術とか状況とか相手のDefense値とかもろもろの修正を廃して純粋にダイスプールだけで比較すると、人間は日本刀を持ってやっと素手のワーウルフと互角の攻撃力を得るわけだ。
ちなみにKatana(日本刀)はWoDコアp.170掲載の片手武器の中ではSword(長剣)と並んで最強のダメージ修正を誇る。
なに、Katanaはlethal damageだから素手より凶悪じゃないかって?
Gauru形態にはclaw(鉤爪)とbite(牙による噛みつき)というlethal damage武器が標準装備だ。もちろんbite攻撃はgrapple不要で行える。従って……
Gauru形態のwerewolfが牙で相手に噛みつく場合、ダイスプールはStrength+3+2+Brawl。
Katanaを持った人間が相手を斬りつける場合、ダイスプールはStrength+3+Weaponry。
Gauru側は実質的に+5修正の武器を装備しているのに等しい。武器による修正は±5以内が望ましい(WoDコアp.153)とされているので、werewolfにとってGauruの筋肉と牙は最大の武器ということになる。これに人間が対抗しようと思うと、両手武器のGreat Ax(+5)を持ち出さねばならない。他の武器よりちょっとだけ大ダメージが出やすくなる特長があるので、ダメージ期待値ではGauru/biteをしのぐ。Strengthが高くないと振り回せないけどな。
防御面ではArmor 1/1が心強い。攻撃側の成功判定で当たり外れが完全に決まる新WoDでは、防御側はなるべくDefense値を高くして相手が外してくれることを祈るわけだが、これがまた上げにくいのだ。2つの特性値の「低い方」を使うため、作りたてのキャラだとたいてい2〜3どまりになる。Armorを着こむと上がるのだが、硬い防具はDexterityを下げてしまうし、着て歩くには不格好だし、持ち歩くといざというとき着る暇がなかったりする。天然Armor万歳なのだ。
(注:動物などでは「高い方」を採用する例外があるようだ。詳しくはwod-jpまとめサイトを参照。ちなみに文中の「機知」とはWits、「敏捷」はDexterityのことである)
さて、やたらと褒めたところで悪いニュースを。Gauru形態が「戦闘形態」と言われるのは、単に攻撃力のせいばかりではないのだ。
In any turn in which he is in Gauru, a werewolf must attack something (providing an enemy is in reach) or spend the turn traveling to the nearest visible enemy.(中略)What's more, the werewolf in this form is actually incapable of any sophisticated Social or Mental tasks other than Intimidation, and she can't use any sophisticated tools. She can only growl short phrases in human languages.
Gauru形態でいるかぎり、werewolfは原則として、毎ターン何かを攻撃するか、最も近くにいる可視状態の敵に接近するか、どちらかの行動をとらねばならない。(中略)さらに、Social分野やMental分野のAttributeが要求される高度な知的活動は事実上不可能で、また複雑な道具を扱うこともできない。人語を喋るとしても、唸るように短い台詞を発するのがせいぜいだ。
これはwerewolfがGauru形態を制御するために、Rageと呼ばれる特殊な精神状態に入らねばならないことに起因する。これはいわば自発的なfrenzy(旧WoDでいう狂乱)で、本人の意思で中断できるという点を除けばfrenzyとよく似た恩恵と制約をもたらす。
she can ignore wound penalties to dice pools until a wound is marked in his rightmost Health box. Until then, he simply doesn't register pain. Similarly, Stamina rolls to remain conscious aren't made when a bashing wound is marked in a werewolf's rightmost Health box
(Gauru形態のwerewolfは)キャラクターシートのHealthチェックボックスがすべて負傷で埋まるまで、負傷ペナルティを無視してよい。そこまで傷ついてようやく痛みを感じはじめるのだ。また、一番右のチェックボックスがbashing damageで埋まった場合、通常なら気絶しないためにStamina判定が必要なところを、Gauruは判定なしで意識を維持できるものとする。
vampireだと何もしなくても気絶判定不要の恩恵があるが、werewolfはbashing damageをコスト無しでどんどん回復してしまう(伝聞情報)能力があるのでどちらが有利とも言いがたい。
ところで、意識は維持できてもGauru形態を維持するのはたいへん難しい。
Characters can remain in Gauru form for only a number of turns equal to (Hishu) Stamina + Primal Urge. After that time, he can no longer maintain Gauru and must assume another form. If the werewolf is under his auspice moon, he may remain in Gauru somewhat longer.
キャラクターがGauru形態を維持できるのは、(Hishu形態での)Stamina + Primal Urgeに等しいターンだけ。それを超えると他の形態をとらねばならなくなる。もっともキャラクターのauspiceに一致する月の下であれば、もう少し長く(伝聞情報では+2ターン)維持できないこともない。
これはwerewolfがへばってしまうからではなく、Rageの境地を維持するのが極端に難しいためらしい。完全にfrenzyしてしまっては理性が保てないが、ほどほどには獣性を刺激してやらねばならない。Gauru形態のwerewolfが絶えず敵を攻撃したり、難しいことを考えなかったりするのはそのためだ。
もちろん理性を保っている以上、攻撃以外のこともできないわけではない。だが、そうするとRageの境地を支えているあやうい精神的均衡を破ってしまう恐れがある。
If the werewolf does anything else while in this form (including using most spirit Gifts), she may succumb to an even more terrible frenzied state called Death Rage.
もしwerewolfがGauru形態をとっている間に攻撃または接敵以外の行動(Giftの使用も含む。ただし例外あり)をとる場合、さらに恐ろしいfrenzy状態に陥ってしまう恐れがある。この状態をDeath Rageという。
Previewではまだ詳しいことは語られていないが、伝聞情報を総合してみると、このDeath Rageこそ敵味方無差別に攻撃するfrenzy状態らしい。その恐ろしさはすでにGenCon帰りの人々によって色々と語られている。
Death Rageにもまったく利点がないわけではない。EthanがForumで漏らしたところによれば、この状態であるかぎり無制限にGauru形態でいられる(たとえStamina+Primal Urgeの制限時間を使い切った後でも、Death Rageに陥った場合無条件にGauruに変身する)。
「い、いまHealth+4が無くなったら死ぬ。確実に死ねる……ッ」
「このシーンの制限時間は使い切った。だがGauruにならなきゃ奴には勝てない!」
という時もあるにちがいない。そんなときDeath Rageは最後の手段になるのだろう。ただし、Ethan Skemp自身がこう忠告していることを忘れずに……
But trust me: You don't want to.- Ethan Skemp
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今年の更新はこれで最後。新年最初の更新はいよいよ謎のFirst Tongueについての解説だ。文法はあるのか、読み方に規則はあるのか、鬼に笑われようが期待は深まる。
とにかく発音記号はつけてくれ。
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【werewolftheforsaken.com】なんですかこの化け物じみた修正値は。
Traits: Strength +2, Dexterity +2, Stamina +2, Manipulation –3, Size +1, Health +3, Initiative +2, Speed +7, +3 to perception rolls, inflict lethal damage, track by scent
思わずUrshul≒W:tAのヒスポ形態であることを説明せずに始めてしまったが、Daluの地味さを見た後だけにまぶしいほどの特性値ボーナスである。Physical分野オール+2、Speed+7というすさまじい数値は、Urhanの倍近い巨大狼形態のおかげで叩き出されている。
In Urshul form, a character becomes a huge wolf ranging from three to five feet at the shoulder and from six to eight feet in length.
Urshul形態では、キャラクターは巨大な狼に見える。肩高約90〜150cm、全長約180〜240cmにおよぶ。
ポニーの肩高が120〜150cmというから、ほぼ小型の馬並みだ。さらに牙や爪のダメージがlethalになり、Urhanと同様、grappleしなくても相手に噛みつける能力を持つ。werewolfが常時とれる形態としては最も戦闘力が高いといえるだろう。
反面、Manipulation -3に表されるように、コミニュケーション能力は大きく損なわれる。人語を話すのは不可能で、かろうじて唸り声やジェスチャー、匂いなどでパック仲間などよく知っている相手と意思疎通ができる程度。Urhanのようにwolfspeechを喋れるのかどうかは特記されていないが、もしだめだとしたらかなり戦闘向けの形態だといえるだろう。
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【werewolftheforsaken.com】DaluはW:tAで言うところのグラブロ形態だ。とはいえ、W:tAのグラブロが「ごつい人間」という印象だったのに対し、Dalu形態はいわゆる古い映画に出てくる狼男みたいな感じだ。暗いところで見れば「やけに大柄なごつい人間」と見間違えるかもしれないそうだが、まともに見たら目つきも面相もどうも尋常ではない。
Dalu adds four to six inches in height and approximately 25-50 pounds of muscle mass to the Hishu form's size. Body hair thickens and facial hair becomes prominent (noticeable even on women). Facial features become angular and lupine, and fingernail and canine teeth elongate (though neither reaches a length that allows the werewolf to inflict any special damage). (中略)...The werewolf can speak human languages in this form, but not perfectly. A distinct growl creeps into the voice, garbling words.
身長は約10〜15cm、体に筋肉がついて体重は約10〜20kg増加する。体毛は濃くなり顔面にも顕著になる(女性の場合でもはっきりとわかる)。体毛は濃くなり口吻が突き出してどことなく狼じみた容貌を呈し、指の爪や犬歯が長く伸びる(とはいえ特別なダメージを与えるほどの長さにはならない)。(中略)……この形態でも人間の言語を喋ることはできるが、流暢とはいえない。言葉の端々にあきらかに唸り声が混じったり、不明瞭なしゃべり方になったりする。
格闘技周辺のことはあまり知らないが、急に20kgも筋肉が増えたら相当いかつい体格になってしまうのではないだろうか。しかも胸毛やもみあげが急にもじゃもじゃと生えてしまうのである。体毛は見ているそばから成長する。これはかなり怖い。毛髪の不足に悩む人にとっては悪夢のようにうらやましい光景だろう。だがそんなことを言っている場合ではない。
人間の目の前でwerewolfがDalu形態をとるということは、すなわち「これからおまえをぶちのめすぞ」というようなものだ、とPreviewは語る。
Dalu is many werewolves' form of choice for brawls involving normal human beings.
Daluはwerewolfが通常の人間と格闘するときに好んでとられる形態である。
Dalu is the only form other than Hishu in which a werewolf can use a Fighting Style Merit.
Daluは、Hishu以外で唯一、werewolfがFighting Style Meritを使用できる形態なのだ。
たしかにUrhan、Urshulはどちらも四足形態だから格闘技もへったくれもないし、Gauruは暴走を抑えるのに必死で他のことを考える暇はなさそうだ。
じゃあ人間と比べてどれぐらい強いのか。
Traits: Strength +1, Stamina +1, Manipulation –1, Size +1, Health +2, Speed +1, +2 to perception rolls, track by scent
たしかに格闘向きの能力値が底上げされるが、Urhanのようにめだって突出した特性値はない。とはいえ新WoDは±1の修正が地味に効いてくる世界なので、もちろん+1でもまんべんなく高いのはいいことだ。Health +2がいちばんありがたいかもしれない。GauruからHishu形態に戻ったら負傷で死んでしまうような場合にも、この形態なら負担なく維持できる(もっともGauruから他の形態に変身する際になにか制限があるかもしれないが……)
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