【Werewolf: The Forsaken Daily, December 22】なかなか更新が出ずにえらく気を持たせたがお待ちかねの最後の形態。
A werewolf assuming Gauru form gains between two and three feet in height and 200 to 250 pounds of muscle mass. The body is covered in fur that shares coloration with the wolf form, and the head is that of a monstrous wolf, although the Gauru form remains capable of bipedal travel and retains opposable thumbs. The werewolf's arms elongate and his hands end in wicked claws.
werewolfがGauru形態をとると、身長は(人間形態から)約60〜90cm高くなり、筋肉が約90〜120kg増加する。全身は狼形態と同じ色の毛皮で覆われ、頭部は巨大な狼のものになるが、依然として人間のように二足歩行し、手で物をつかむことができる。両腕は長くなり、指先からは凶悪な鉤爪が生えてくる。
おなじみ「身の丈9フィートの殺戮マシーン」のできあがりだ。外見はW:tAのクリノス形態とほぼ同様だが、身長・体重の増加分がパーセンテージでなく絶対値で示されているのがやや興味深い。
Shifting from Glabro to Crinos, the Garou grows in height by half and gains another 100% to 200% in weight.
身長はグラブロ形態の1.5倍、体重は2倍〜3倍になる。
- Werewolf: The Apocalypse Revised, p.204
(訳文は『ワーウルフ:ジ・アポカリプス』p.230より引用)
身長180cmの男性を基準に考えるとぜんぜん変わらないのだが、小柄な女性や大柄な男性に関してはサイズの変化率がちょっとだけ違ってくることになる。
W:tAとの比較でもうひとつ言うなら、クリノス形態では二足歩行と四足歩行の両方が可能だったわけだが、Gauru形態での四足歩行は可能なのだろうか? Previewでは触れられていないが、趾行するのか蹠行するのかという問題にもかかわってくるので絵描きさんには気になるところだろう。屋内での戦闘を考えるとGauruでも四足で歩けたほうが有利だから(天井の低い家屋だと立てば頭がつっかえかねない)絵を描かないゲーマーにだって気になるぞ。
(原文のイラストでは、脚は人間に近い形状に見えるが……ことwerewolfの形に関してはW:tAではイラストレーターが各自好き勝手に描いていたのであてにならない)
ちなみに、鉤爪は手の指から生えるとしか書いてないが、V:tRのProtean 3レベル「Claws of the Wild」による鉤爪は足の指からも生える。靴はその場合、どうなってしまうのだろうか。
さて、気になる特性値修正を見てみよう。
Traits: Strength +3, Dexterity +1, Stamina +2, Size +2, Health +4, Initiative +1, Speed +4, Armor 1/1, inflict lethal damage (+1 bonus to claw attacks, +2 to bite attacks), +3 to perception rolls, track by scent
旧WoDを見慣れてると「なんだDex+1か」とがっかりしてしまいがちだが、新WoDでは白兵戦の命中判定(兼、ダメージ判定)にStrengthを使うのでむしろStr+3に注目すべきなのだ。
(Dexterityで白兵戦ができないわけでもないが、特別なMeritを取得した場合に限られる)。
Str+3がどれぐらい強いか具体例を挙げてみよう。
人間が素手で相手をぶん殴る場合、ダイスプールはStrength+Brawl。
Gauru形態のwerewolfが素手で相手をぶん殴る場合、Strength+3+Brawlの判定だ。
(念のために言っておくと、Strengthは人間形態時の値だぞ)
人間がKatanaを持って相手をぶった斬る場合、Strength+3+Weaponry。
つまり、戦術とか状況とか相手のDefense値とかもろもろの修正を廃して純粋にダイスプールだけで比較すると、人間は日本刀を持ってやっと素手のワーウルフと互角の攻撃力を得るわけだ。
ちなみにKatana(日本刀)はWoDコアp.170掲載の片手武器の中ではSword(長剣)と並んで最強のダメージ修正を誇る。
なに、Katanaはlethal damageだから素手より凶悪じゃないかって?
Gauru形態にはclaw(鉤爪)とbite(牙による噛みつき)というlethal damage武器が標準装備だ。もちろんbite攻撃はgrapple不要で行える。従って……
Gauru形態のwerewolfが牙で相手に噛みつく場合、ダイスプールはStrength+3+2+Brawl。
Katanaを持った人間が相手を斬りつける場合、ダイスプールはStrength+3+Weaponry。
Gauru側は実質的に+5修正の武器を装備しているのに等しい。武器による修正は±5以内が望ましい(WoDコアp.153)とされているので、werewolfにとってGauruの筋肉と牙は最大の武器ということになる。これに人間が対抗しようと思うと、両手武器のGreat Ax(+5)を持ち出さねばならない。他の武器よりちょっとだけ大ダメージが出やすくなる特長があるので、ダメージ期待値ではGauru/biteをしのぐ。Strengthが高くないと振り回せないけどな。
防御面ではArmor 1/1が心強い。攻撃側の成功判定で当たり外れが完全に決まる新WoDでは、防御側はなるべくDefense値を高くして相手が外してくれることを祈るわけだが、これがまた上げにくいのだ。2つの特性値の「低い方」を使うため、作りたてのキャラだとたいてい2〜3どまりになる。Armorを着こむと上がるのだが、硬い防具はDexterityを下げてしまうし、着て歩くには不格好だし、持ち歩くといざというとき着る暇がなかったりする。天然Armor万歳なのだ。
(注:動物などでは「高い方」を採用する例外があるようだ。詳しくはwod-jpまとめサイトを参照。ちなみに文中の「機知」とはWits、「敏捷」はDexterityのことである)
さて、やたらと褒めたところで悪いニュースを。Gauru形態が「戦闘形態」と言われるのは、単に攻撃力のせいばかりではないのだ。
In any turn in which he is in Gauru, a werewolf must attack something (providing an enemy is in reach) or spend the turn traveling to the nearest visible enemy.(中略)What's more, the werewolf in this form is actually incapable of any sophisticated Social or Mental tasks other than Intimidation, and she can't use any sophisticated tools. She can only growl short phrases in human languages.
Gauru形態でいるかぎり、werewolfは原則として、毎ターン何かを攻撃するか、最も近くにいる可視状態の敵に接近するか、どちらかの行動をとらねばならない。(中略)さらに、Social分野やMental分野のAttributeが要求される高度な知的活動は事実上不可能で、また複雑な道具を扱うこともできない。人語を喋るとしても、唸るように短い台詞を発するのがせいぜいだ。
これはwerewolfがGauru形態を制御するために、Rageと呼ばれる特殊な精神状態に入らねばならないことに起因する。これはいわば自発的なfrenzy(旧WoDでいう狂乱)で、本人の意思で中断できるという点を除けばfrenzyとよく似た恩恵と制約をもたらす。
she can ignore wound penalties to dice pools until a wound is marked in his rightmost Health box. Until then, he simply doesn't register pain. Similarly, Stamina rolls to remain conscious aren't made when a bashing wound is marked in a werewolf's rightmost Health box
(Gauru形態のwerewolfは)キャラクターシートのHealthチェックボックスがすべて負傷で埋まるまで、負傷ペナルティを無視してよい。そこまで傷ついてようやく痛みを感じはじめるのだ。また、一番右のチェックボックスがbashing damageで埋まった場合、通常なら気絶しないためにStamina判定が必要なところを、Gauruは判定なしで意識を維持できるものとする。
vampireだと何もしなくても気絶判定不要の恩恵があるが、werewolfはbashing damageをコスト無しでどんどん回復してしまう(伝聞情報)能力があるのでどちらが有利とも言いがたい。
ところで、意識は維持できてもGauru形態を維持するのはたいへん難しい。
Characters can remain in Gauru form for only a number of turns equal to (Hishu) Stamina + Primal Urge. After that time, he can no longer maintain Gauru and must assume another form. If the werewolf is under his auspice moon, he may remain in Gauru somewhat longer.
キャラクターがGauru形態を維持できるのは、(Hishu形態での)Stamina + Primal Urgeに等しいターンだけ。それを超えると他の形態をとらねばならなくなる。もっともキャラクターのauspiceに一致する月の下であれば、もう少し長く(伝聞情報では+2ターン)維持できないこともない。
これはwerewolfがへばってしまうからではなく、Rageの境地を維持するのが極端に難しいためらしい。完全にfrenzyしてしまっては理性が保てないが、ほどほどには獣性を刺激してやらねばならない。Gauru形態のwerewolfが絶えず敵を攻撃したり、難しいことを考えなかったりするのはそのためだ。
もちろん理性を保っている以上、攻撃以外のこともできないわけではない。だが、そうするとRageの境地を支えているあやうい精神的均衡を破ってしまう恐れがある。
If the werewolf does anything else while in this form (including using most spirit Gifts), she may succumb to an even more terrible frenzied state called Death Rage.
もしwerewolfがGauru形態をとっている間に攻撃または接敵以外の行動(Giftの使用も含む。ただし例外あり)をとる場合、さらに恐ろしいfrenzy状態に陥ってしまう恐れがある。この状態をDeath Rageという。
Previewではまだ詳しいことは語られていないが、伝聞情報を総合してみると、このDeath Rageこそ敵味方無差別に攻撃するfrenzy状態らしい。その恐ろしさはすでにGenCon帰りの人々によって色々と語られている。
Death Rageにもまったく利点がないわけではない。EthanがForumで漏らしたところによれば、この状態であるかぎり無制限にGauru形態でいられる(たとえStamina+Primal Urgeの制限時間を使い切った後でも、Death Rageに陥った場合無条件にGauruに変身する)。
「い、いまHealth+4が無くなったら死ぬ。確実に死ねる……ッ」
「このシーンの制限時間は使い切った。だがGauruにならなきゃ奴には勝てない!」
という時もあるにちがいない。そんなときDeath Rageは最後の手段になるのだろう。ただし、Ethan Skemp自身がこう忠告していることを忘れずに……
But trust me: You don't want to.- Ethan Skemp
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今年の更新はこれで最後。新年最初の更新はいよいよ謎のFirst Tongueについての解説だ。文法はあるのか、読み方に規則はあるのか、鬼に笑われようが期待は深まる。
とにかく発音記号はつけてくれ。
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