電車の座席でうつらうつらしていると、中年というより初老というのが正しいような男がふたり斜め向かいに座って言い争っているのが聞こえてきたのだった。
「……だから、かわいい子がいっぱいいるんだって!」
「……うそつけ、そんな都合のいい話あるわけねぇだろう!」
なにやら風俗の店の話らしいのだが、いくら車内が空いているからといって昼間からそういう話題で喧嘩するのはいかがなものだろう。だがそれはそうと私はなんでこんな時間に電車に乗っているのだろう。どこに出かけようとしていたのだろう。そもそも家を出た記憶がない。布団からさえ出た記憶がないのはどうか。
……ふとん?
そこで眼が覚めた。
それが今年の初夢である。
こんな地味な初夢を見るくらいなので今日初詣でひいたおみくじも半吉だ。
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