【werewolftheforsaken.com】たった一語のFirst Tongueにさえ奇跡を起こす力が秘められていることはわかった。金曜日の更新は、さらに高度なFirst Tongueの応用——Rite(儀式)の紹介だ。
Banish Spirit (Rite ••)
Giftの修得システムはDiscipline風になるようだが、するとRiteもV:tR風になるのだろうか? W:tAの儀式は前提条件が〈祭礼/Rituals〉技能だったり背景〈儀式〉だったりややこしかったので、簡潔なシステムになるならうれしい。
This brute-force rite returns a wayward spirit from the physical world to the spirit world. Being shoved through the Gauntlet can be damaging to spirits, who resent having this rite used on them. Most spirits would prefer to leave of their own volition, perhaps after being plied with chiminage or the promise of favors. The pain this ritual inflicts on a wayward spirit makes it a good stick to have around, however, if the carrot of chiminage proves insufficient.
これは精霊を物質界から精霊界へ強制的に送り返す荒っぽい儀式だ。Gauntletの向こうへ押しやる過程で精霊を傷つけてしまって恨まれることもある。精霊はふつう、この儀式で叩き出されるぐらいなら自分から立ち去るほうを選ぶし、chiminageを捧げたり恩返しを約束したりすればなおさら説得に応じやすくなる。だが、chiminageの飴で釣るだけでは不十分なときには、鞭としてこの儀式がもってこいだ。
chiminageというのは1月5日の更新で最後に登場した
zur: Chiminage, an offering made to a spirit in order to curry its good will or appease its anger.
のことだろう。本来は古い英語で「森の通行料」のことだが、W:tAでは「精霊へ捧げる供物・行為」「よそのケルンを使ったときその衛族に支払う謝礼」の意で使われていた。
W:tAといえば、精霊を召喚する儀式はあっても(日本語版p.183〔召喚の儀式/Rite of Summoning〕)、なぜか送り返す儀式はなかったように思う。W:tFの精霊はワーウルフの盟友というよりむしろ物質界への侵略者という印象が強いので、送還の儀式があるのも不思議ではないが、召喚儀式はどうなるのか?
続いては儀式の具体的手順が描写される。
The targeted spirit must be bound with the Bind Spirit rite, or its host must be physically prevented from moving more than a yard or two in any direction.
対象となる精霊は、あらかじめBind Spirit riteで呪縛されているか、その精霊の依り代が物理的にどの方向にも1〜2ヤードしか移動できない状態でなければならない。
何かに取り憑いている精霊も対象にできるなら、WoDコアのexorcismのワーウルフ版、ということにもなるだろうか。
Exorcisms are special rites of sanctification that popular myth has relegated to cases of demonic possession, but they in fact can be used to uproot and banish any form of spirit from the physical world.
Exorcismは特別な清めの儀式で、一般的には悪魔憑きにしか効き目がないと信じられているが、実際にはいかなる種類のspiritをも物質界から追放することができる。
— World of Darkness Core Rulebook p.214
という定義からも、exorcismに通じる点は多いように思われる。もっとも、WoDコアのexorcismはghost対策のひとつとして挙げられており、それがW:tFでいうspiritに効くのかどうか、逆にワーウルフのBanish Spiritがghostにも有効なのかどうか、は現時点ではまだわからない。ただし、1月24日に発表されたWorld of Darkness Rulebook エラッタによって、spiritとghostは別物であることが明言されたため、exocismでspiritを追い払ったり、Banish Spiritでghostを退散させたりはできないようだ。(2005/02/06追記)
だがBanish Spirit riteはW:tAの〔浄化の儀式/Rite of Cleansing〕とよく似た手順を踏み、清めの儀式という側面でもexocismの定義によくあてはまる。W:tA日本語版をお持ちの方はp.186を片手に見比べていただきたい。
The ritualist approaches the bound spirit and performs a brief snarl of exile and refusal, complete with similar gestures.
祭司は対象の精霊に近づき、追放と拒絶を意味する短い咆哮を浴びせてから、同じ意味を持つ身ぶりを行う。
— W:tFのBanish Spirit rite全員が一斉にこの世のものとも思えない不気味な遠吠えをあげて穢れを追い払う。
— W:tAの〔浄化の儀式〕
The ritualist then slowly circles the bound spirit counterclockwise and sprinkles it with salt water from each of the four cardinal directions.
次に祭司は対象の精霊の周りをゆっくりと反時計回りにめぐりながら、東西南北から塩水を振りかける。
— W:tFのBanish Spirit rite祭司は火のついた木の枝または松明を掲げ、清めを受ける人や物の周囲を、反時計回りに歩きながら地面に円を描く。次に、葉の付いたままの枝(柳かカバの木が望ましい)を清水か新雪に浸し、清めを受ける人や物にふりかける。
— W:tAの〔浄化の儀式〕
First Tongueとは関係ない側面ばかりとりあげてしまったが、儀式のクライマックスはこれからである。
The key of the ritual is the five-time repetition of the First Tongue phrase, "I banish you from this realm," Galer za da sar. The ritualist doesn't have to repeat the phrase five times in a row. He may sprinkle it throughout the performance, but the ritual isn't complete until the phrase is said for a fifth time.
この儀式の鍵は、First Tongueで「我は汝を此界より追放す」を意味する呪文「Galer za da sar」を5回唱えることだ。立て続けに5回繰り返す必要はなく、他の手順の合間に1回ずつ唱えてもいいのだが、5回目の呪文を唱え終わるまでは儀式は完成しない。
First Tongueが文章で出てきたのはこれが初めて。現時点ではどれが動詞でどれが目的語かもわからないが、galer=I banish、za=you、da sar=from this realm、と単純に前から当てはめていくなら、First Tongueには格変化が存在する可能性も考えられる。
Dice Pool: Harmony versus the subject's Power
Action: Contested and extended (10 successes; each roll requires a minute's time)
The first competitor to accumulate the required successes wins, either to be banished to the spirit world or to refuse to go. If the spirit wins, no attempt to banish it can be made again by any werewolf for 24 hours.
W:tFにおいてV:tRのHumanityに対応する特性値といわれる、Harmonyでの判定が要求されるのが面白い。WoDコアのexorcismはエクソシストのResolve + Composureと対象のPower + Resistanceとで競り合う、まさに精神力の戦いなのだが、品行が悪いと下がっていくHarmonyで勝負するBanish Spiritはむしろ徳の高さが問われるというところか。
また、exorcismは先にWillpowerが0になった方が負けの削り合い勝負なのに対して、Banish Spiritは先に10成功積み上げたほうが勝ちの足し算勝負なのも対照的だ。
次回からの更新はauspiceについて。auspiceによる特殊能力はかなり面白そうな噂なので、明日が楽しみだ。
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