骰子回転劇場・転|日記: [W:tF] Preview: Harmony
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骰子回転劇場 日記

[W:tF] Preview: Harmony

Werewolf: The Forsaken Daily, February 3】Harmonyは、WoDコアのMoralityやV:tRのHumanity、あるいはV:tMの〈人間性〉や〈道〉に相当するTrait——つまりそのワーウルフの道徳心の高さだ。これらのTraitには1〜10までの段階があり、それぞれ「その段階のキャラクターが罪と考えること」が決まっている。これをHierarchy of Sin(V:tM日本語版では「罪の階梯」といい、現在の段階以下の罪に相当することを行うたびに、それを罪と認められたかどうか判定をする。失敗すると段階が下がってしまう——つまりささいなことでは良心の呵責を覚えなくなるわけだ。

ゲームシステム上、人間とヴァンパイアのHierarchy of Sinはほとんど同一だ。ところがワーウルフはこれがだいぶ異なるらしい。

The gravest sins include hunting humans or wolves for food, betraying the pack, and murdering another werewolf. Less serious concerns include remaining in one form for prolonged periods, disrespecting a powerful spirit (even an enemy can be respected), or failing to obtain one's own food. Human concerns such as property damage and theft do not appear — and even killing a human must be utterly unjustified to cause a serious moral problem to a werewolf.

人間やオオカミを食う、パックを裏切る、他のワーウルフを殺すといった行為は、このうえなく罪深いこととみなされる。それほどひどくはないがやはり良くないと思われている行為には、同じ形態を長くとりつづける、力ある精霊に対する不敬(敵にだって敬意を払うことはできる)、自分の食糧を自分で確保しない、などがある。他人の所有物を壊したり盗んだりといった行為は、人間にとっては罪だがワーウルフの(Hierarchy of Sinには)登場しない——人を殺してさえ、よほどのことでなければワーウルフの良心はさしてとがめないのだ。

W:tAにはHumanityに相当するルールはなかったが、【名声】の減少や《唱い掟》、あるいは懲罰の儀式という形でキャラクターがワーウルフ社会の倫理観に背いていることを知らせるシステムがあった。最も基本的な掟であるはずの《唱い掟》からして、部族によっては部分的に無視したり独自解釈を加えたりする場合があり、また特に記述はないが従わないと【名声】が低下する「不文律」(例:衛族上層部の命令には従う、ケルンのために日常的な雑用を果たす、狼腹はむやみに文明の利器を使わない、忌腹は自分の奇形を隠してはならないなど)が存在するなど、きわめてリアルで奥深いのが魅力ではあったが、初心者がなかなか把握しづらいというか、圧倒されがちなところがあったのも事実だ。

【名声】で困るのは、ガルゥ社会の評価を表す特性なので、キャラクターの行為の結果がすぐにはゲーム上の利益不利益に反映されないことだ。同じキャラクターで何度もセッションを重ねる史劇ならいいが、コンベンションなどの単発セッションでは上がろうが下がろうがほとんど影響がない。それを逆手にとって「どうせ1回限りのセッションだから名声が下がっても困らない」とガルゥの仁義もクソもないプレイをする人もいたぐらいだ。

その点、Harmonyの減少判定は問題行為を起こしたあとすぐに発生するし、「ワーウルフとして最低限なにをやっちゃいけないのか」がHierarchy of Sinという形ではっきり提示されるわけで(V:tRやWoDコアを見る限り、そんなに細かくない)、プレイヤーにとってわかりやすいのではないだろうか。

いまのところHarmonyには次のような効果があることがわかっている。

  • キャラクター作成時のEssence初期値はHarmonyで決まる。(キャラクターシート
  • Harmonyが低いと、ささいなこと(行列待ちで前に割り込まれたなど)でDeath Rageに陥りやすい。(Game Trade Magzine #60
  • 一部のriteには、Harmonyをダイスプールとして判定するものがある(例:Banish Spirit rite

さらにワーウルフのHierarchy of Sinは社会の決まりというより本能的なものだという点も、プレイヤーの反発心をやわらげてくれるかもしれない。

Werewolves aren't human. Although they're raised with human mores, they find certain ethical credos somewhat counterintuitive. For example, even before her First Change, a werewolf might not consider stealing to be especially criminal. After all, if the owner of the given property wasn't strong or smart enough to protect it, why shouldn't the werewolf take it? On the flip side werewolves often form very close bonds to friends and family, protecting them as a wolf does her packmates, even if the feelings are not mutual.

ワーウルフは人間ではない。人間の道徳観念を教えられて育つとはいえ、一部の道徳律には本能的に反発を感じてしまう。たとえばFirst Changeを迎える前から、盗みがそんなに悪いことだと思えないワーウルフもいるだろう。自分の持ち物を守るだけの力や知恵がなければ、盗られて当然じゃないか? その反面、ワーウルフは家族や友人とは非常に密接な関係を築き、狼が群れの仲間をかばうように親しい者を守ろうとする傾向がある。たとえその思いやりが報われなくても。

When the First Change comes, a werewolf suddenly begins to see the world through different eyes. It can seem like pure liberation to some and utter damnation to others. In one case, the werewolf ceases to care about human morays and laws and exults in his bestial nature. In the other, the werewolf feels overcome by those same bloody urges and fears just what moral lines she might cross. In reality, the path toward peace of mind lies in neither extreme, but in balancing wolf and human, spirit and flesh, instinct and reason. It is a tricky line to walk, but all the Forsaken do. This is the path of Harmony.

First Changeを迎えると、ワーウルフの世界観は劇的に変化する。それを完全な解放ととらえるか、完全な破滅ととらえるかは人それぞれだ。前者なら、人の倫理をかなぐり捨てて獣の本性にとびつくだろう。後者なら、その獣の本性にしりごみし、この先自分はどんな罪を犯してしまうことかと怯えることになる。だが、真に心の平安を得る道はどちらでもなく、狼と人、霊と肉、本能と理性の調和をはかるところにある。踏み誤りやすい道ではあるが、Forsakenなら誰しもたどる道。それがHarmonyの道である。

この思想が強調するのは、ワーウルフ同士が決めた掟には従うこと、必要がないかぎりRageを呼び起こさないこと、Lunaとトーテム(packとtribe両方)を敬うこと、常にパックを守ること、である。決して平和主義者の道ではないが、暴力を全面的に肯定する道でもない。

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World of Darkness に関する海外ニュースを Professor がときに適当な翻訳でお届け。名前が日記なのは骰子回転劇場・転の日記コーナーだった名残。実質上WoD2.0対応の回転劇場なので改名検討中。