日本語版を手に入れた友人に話を聞いたところ、どうやら日本語版の底本は、1月にWhite Wolfが公表したエラッタが適用される前のバージョンを使っているようだ。
べつに適用しなかったらシステムが回らないとかいう致命的なレベルの誤りはないし、そもそも頻繁に使う部分でもないのだが、英語版の重版分ではいろいろ直っているらしいので、どこが変更されたのか混乱しないように眺めておくのもいいかもしれない。
White Wolf本家のサイトでもアーカイブの奥深く埋もれてしまっているので、自分のためのメモも兼ねてまとめリンクを張っておきます。
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昨年8月から世界設定とシステムを一新して新展開をはじめた、ワールド・オブ・ダークネスの基本ルール(コアルール)、いよいよ日本語版が出ましたね。この日記で「WoD2.0」や「新WoD」と呼んで紹介してきたシリーズを日本で遊ぶのに、敷居が下がったことは良かったと思います。
某所では世界観の不在とか、クトゥルフとの対比とかであんまりいいことを言われていないので悲しくなりますが、この『ワールド・オブ・ダークネス』は、「Vampire: The Requiem」「Werewolf: The Forsaken」「Mage: The Awakening」というWoD3シリーズに共通となる基本ルール集で、いうなればガープス・ベーシック、あるいはD&Dのプレイヤーズ・ハンドブックのようなものです。だから世界観についてこれといって何も書いていないのは、いうなれば仕様です。ガープス・ベーシックに背景世界の設定とか期待する人いませんよね。
とはいえ前半部分には思わせぶりなイメージテキストの断片がいろいろ入ってるじゃないか、あれは世界設定じゃないのか、と思われる人もいるかもしれませんが、
冒頭のイメージテキスト群は、Vampire/Werewolf/Mage、いずれの世界設定にも、まったくもって何の関係もありません。
現在出版されているWoD2.0全サプリメント、どこを見てもあの話を使っているところは見あたりませんでした。まあ、あのわけのわからない機械の神とかは背景設定にとりいれると面白いゲームになりそうですが、覚えないと困るということはないです。
じゃああれは何のために書いてあるのかというと、ワールド・オブ・ダークネスシリーズはこんな雰囲気のゲームをすることを目指しているTRPGだよ、コアだけでも「たとえば」こんな物語を語ることができるよ、という、言うなればイメージサンプルみたいなものじゃないかと思います。
そのサンプルを読むかぎり、ホラーTRPGといってもWoDが目指しているのは、クトゥルフよりももっと最近の作家、キングやクーンツやバーカーや、その辺が書いているモダンホラーの雰囲気であるように感じられます。
たしかに、V:tRやW:tFにはクトゥルフを彷彿とさせる設定も登場しますが、どちらかというとクトゥルフ的なゲームをするためというより、設定の一部を偉大なホラー作品へのオマージュに捧げた、という印象です。
そうはいってもコアルールには人間と幽霊と超常能力のルールだけしか出てこないし、V:tRやW:tFを買わないと何もできないのか、というと、R&Rに載ったリプレイが示しているように、けっしてそうではないのです。
新WoDにはVampire/Werewolf/Mageのほかにもう一つ、タイトルが『World of Darkness: 〜』で始まる汎用サプリメントシリーズがあります。他のシリーズとは視点を変えて、人間PCを主人公に据えたホラーを楽しむためのシナリオ集や背景設定集なのですが、シナリオや舞台設定にとりあげるネタの目の付けどころが尋常ではなく、毎回「おおお、そう来たか!」と意表を突かれます。システム的にはコアルールに載ってるものしか使わないので運用も楽です。
英語版なので万人むきとは言えませんが、コアルールに対する見方が変わってくるので、ぜひ一読をおすすめしたく。現在発売されているWoD汎用シリーズは、以下の3冊。
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