【Interdirector, 2005/9/3】
ニューオリンズにオフィスを構えるインターコスモス・メディア・グループは、約80万個のウェブサイトにホスティングサービスを提供し、1200万のドメインを管理する会社だ。混乱の巷と化した市内で、社員はオフィスの床で眠り、ディーゼル発電機でサーバを維持し、不通になった電話の代わりにICQで連絡をとり、預かったサイトの灯を絶やすまいと孤軍奮闘している。
インターコスモスのオフィスは幸運にも浸水を免れ、社員にランチをふるまう予定だったため食糧の蓄えもあった。だが暴徒が横行する中、ディーゼル発電機の燃料を調達するのが徐々に困難になり、少しずつダウンするサイトが出始めているようだ。
インターコスモス社のマイケル・バーネットは、8/27以来毎日ブログを通じて市内の惨状と社員の戦いを伝えてきたが、本日ついに、こんなコメントを出した。
残念ながら、皆さん、俺たちはあとどれぐらいインターネットにつないでいられるかわからなくなってきた。同じ通りにあるプロバイダが言うには、最後のOC3が明日中にはディーゼル発電機の燃料切れでダウンするらしい。今日来る予定だった補給車がけっきょく現れずじまいで、来るとしても明朝になるそうだ。待ちぼうけをくらってるのはうちの会社も同じだけどな。うちのほうはまだ何日分か備蓄があるが、もし明日プロバイダが落ちたらどうしようもない。その後はここにいる理由もなくなる。俺たちにそれ以上打てる手は何もないから、このブログの更新も止まるだろう。
燃料の配達記録を見るに、希望はあまり持てそうにない。まあ結局何が言いたいかというと、明日(土曜)のどこかの時点で、俺はたぶんこれ以上このブログを更新できなくなる、ってことだ。あんまり感傷的に受けとらないでくれな——ありのままの事実を言ってるだけなんだから。
俺たちはハリケーンにも、暴動にも、火事にも、疲労にも、ありとあらゆる避難勧告にもめげずに戦い抜いてきた。できるものなら念力でプロバイダの発電機を動かしてやりたい。だが、連中には自力でディーゼルを調達してもらうしかない。
いままで慰めや祈りや励ましや援助を寄せてくださった読者の皆さんに感謝する。なぜ、どうしてこうなってしまったのか未だにわからないが、とにかく俺は会社とこのブログの読者から寄せられた思わぬ期待に応えようと気力と体力のかぎり頑張ってきたつもりだ。運が良ければ、道向かいの連中は発電機の燃料を手に入れるだろう。運が良ければ、これがこのブログの最後の投稿にはならないだろう。運が良ければ、俺たちはここを見捨てて出ていかずにすむだろう。その幸運が起きる可能性を少しでも増やすために、俺があらゆる手を尽くしていることは、どうかわかってほしい。すべては明日、予定通りに燃料補給車がやってくるかどうかにかかっている。もし来たら、俺はここに残る。もし来なかったら、クリスタルを連れて今週中に市外に出るつもりだ。
これ以上、俺たちにできることは何もない。あとはひたすら、補給車が通りに姿を現すのを待つだけ。ただそれだけだ。
今夜は寝落ちするまでIRCで君たちと語り合おうと思う。IMのメッセージにもできるだけ返事をする。
(翻訳:Professor)—— Interdirector, 2005/9/03, 00:52:00
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