先日IRCネットワークDarkMyst上で行われたJustin AchilliとWoDファンの質疑応答ログを抄訳でお届けする。生ログはこちら。
Q: ヴァンパイアやワーウルフは新 WoD 版が出ましたけど、メイジの新版を作る予定はありますか? 『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』にあまり関係ない質問で恐縮ですが。
『Mage: Awakening』という題名で現在発売中だ。君の近所のゲームショップでも買えると思うよ。『メイジ:ジ・アセンション』とはかなり趣を異にしたゲームになってる。たぶん、旧 WoD 版と最もかけはなれた、と言えるんじゃないかな。M:tAw のメイジは失われたアトランティスの魔法を操るという設定になった。もちろん、気にくわなければアトランティスの代わりに、ムーでもウルティマ・ツーレでも地底帝国でも好きなものを当てはめてもらって問題ないよ。
Q: 新ワールド・オブ・ダークネスの判定システムは旧版より洗練されてややこしくなくなったのがいい、とよく聞きます。V:tM や W:tA、M:tA といった旧 WoD のゲームにこだわるプレイヤーにも、新 WoD のシステムをコンバートして使うよう勧めるべきでしょうか?
個人的には、旧 WoD システムと比べると新 WoD システムはずっと楽しい。より簡潔で、洗練されたものに仕上がったと思う。だがそれを旧 WoD 世界にも「輸出」すべきかというと、そうとは言いきれない。従来のシステムは、あれはあれでうまく機能するしね——旧 WoD の世界観に合わせて作られたんだから。旧 WoD の設定はいわば巨視的で、世界的な陰謀と宇宙的恐怖がいたるところにはびこる、どちらかというと「映画的」なものだ。対照的に新 WoD の世界設定では、より身近な、得体の知れない恐怖に焦点を置いている。だからキャラクターが——いい言葉が見つからないが——「地味に」なったように見えるかもしれないが、あくまで旧 WoD と比べればの話だ。
ずいぶん回答が長くなってしまったが、要するに新 WoD も旧 WoD も、元々のシステムで遊ぶのがいちばんだと僕は思う。もちろん、君が世界設定やシステムを互いにコンバートして使いたいなら、思う存分やってくれ。でもそれは、全く異なるゲームのために作られた全く異なるシステムを持ちこむことだよ。君の他にも旧 WoD⇔新 WoD 間のシステムコンバートに挑戦している人が大勢いるのは知っているけどね。結局は個人の趣味の問題だろうな。まあ例によって「ゴールデンルール」的回答をしておくか(笑)何であれ、君と君のプレイヤーとが面白いと思ったことなら、どんどんやるといい。
Q: 例えばガルゥのキャラクターを作るのに、Hunter など他の WoD ゲームの長所や短所を持ちこむのはありですか?
僕が思うに、あるゲームのルールを別のゲームに移植するというのは、極めて高度な分析的思考が要求される作業だと思う。つまり、そのルールの機能——それが「どのように」機能するかを見きわめて、環境が変わってもそのルールが同じ機能を果たすにはどうすればいいか考えないといけないってことだ。
三年前の僕なら、他のゲームは他のゲーム、よその縄張りに踏みこむな、と言ったかもしれない……だが今の僕は(新 WoD で提示した)ツールボックス的アプローチ(注)が心底気に入ってるんで、よそから美味しい設定をつまみ食い的に持ってくるのは良い ST のやることだと思っている。もちろん、君がプレイヤーなら、まずストーリーテラーにきちんと説明して了承をとるべきだ。その設定を持ちこむことが元のゲームにどういう影響を与えるかよくよく考えた上で相談すれば、ストーリーテラーもきっと前向きに検討してくれるだろう。
(注)ツールボックス的アプローチ:新 WoD の世界設定や選択ルールは、「ルールブックやサプリメントに載っているものをすべて使う必要はない。ST が使いたいと思ったものだけを、使いたいところに採用すればよい」という思想に基づいて設計されている。WW スタッフがこれを説明するのによく使われる例えがツールボックス(道具箱)。
Q: なぜトゥルー・ブルハー( True Brujah )氏族についてもっと詳しい情報を出してくれなかったんですか? 第二版でも具体的なことはほとんど判らなかったし、リバイズド版にいたっては休眠したっきりどこに登場してくるのか判りません。
トゥルー・ブルハーはそもそも希少氏族だからだ。意図的に謎めかした部分も確かにあるがね。ブルハーのほうがずっと一般的だし、トゥルー・ブルハーは一つの氏族というよりむしろ珍しい歴史的遺物として見てほしかったんだ。あれはいわゆる「ニッチな」氏族で、特定の限定された状況で登場させるには面白い。キアシドとかサルブリみたいなもんでね。自分の専門分野にかけては優れているんだが、その専門分野というのが極めて特殊なので、一般ウケする汎用的な氏族とはとても言えない。そういうわけで、主要氏族と同列には扱わなかった。
Q: アンテディルヴィアンやメトセラは強力な上級訓えを使いこなします。太祖ブルハーも《先覚》や Tempolis (時間を操る訓え)に優れていました。後に自分の身に何が起きるか(注)、推測できなかったはずはないと思うんですが……?
そこがアンテディルヴィアンの設定で僕が好きなところの一つでね。彼らが何を知っていたのか、どこまで知っていたのか、あるいは気づかなかったのか、本当のところは決して判らない。僕が V:tM から切り捨てようと試みたものは色々あるが——その一つが10レベル訓えだ。アンテディルヴィアンは、どこまでの力を持っているのか誰も知らない、神秘的な存在であってほしかった。そして連中の恐ろしいところは、なんといっても、人間でなくなってあまりに久しいために、何を考えているやら見当も付かないことだ。もしかしたらなんにも考えてないかもしれない。長い長い歳月の間には精神構造すら変わり果てて、我々人間の貧弱な精神には理解を絶する論理で思考するようになっているかもしれないじゃないか。
まあ元の質問に答えておくと、ブルハーが来たるべき運命を予知していなかったと誰に判る? そうなることを望んでいなかったと誰が言い切れる? もしかしたら何もかもが壮大な欺瞞かもしれないじゃないか。
Q: 始祖ブルハーがトロイルに同族喰らいされたというのは実は世間の目を欺く工作にすぎず、ブルハーは今も隠れ家か墓所で隠然たる支配力を振るっている、という設定を考えました。こういうことは可能性としてありうると思われますか?
そりゃもちろんあるだろう。アンテディルヴィアンの数ある謎の一つだな。V:tM 基本ルールにもたしか「彼らは生と死を完全に超越するすべを知る最後の世代である」というような一節があったね。アンテディルヴィアンについて我々が知っていると思っている事柄のうち、どれが欺瞞であってもおかしくない。僕自身、太祖ヴェントルー(と思われている太古のヴァンパイア)がゲヘナさえも生きのびて全血族を征服するっていうプロットを書いたことがある、没になったけどな。だからアンテディルヴィアンがこういう欺瞞をはたらいたかもしれない、と君が思えば、それはありうることだ……自分が死んだと見せかけたり、そもそも初めから存在もしていなかったり、後世の伝説とは似ても似つかない人物だったりするのだってありだ。
Q: アサマイト氏族の創始者ハキム(Haqim)はエノクの子、カインの孫なので、第3世代にあたるはずですが、サプリメントによっては「第2世代」と書かれています。これは誤記でしょうか? それともカインは第0世代と数える、ということでしょうか?
うへっ。そんなところまで読み込んでいる人がいるとは嬉しいね。あくまで個人的な見解だが、僕は「カインには世代がない」という解釈が好きだ。カインは第1世代にはなりえない——自分自身から1代隔たることは不可能だ、と考えてみる。するとカインと第2世代の間に「失われた第1世代」がいたんじゃないか、という可能性が出てきて面白いだろ? アンテデルヴィアンほど老獪で、測りがたい、神のような怪物を葬り去るような「知られざる敵」がいたのかもしれないね……ガクガクブルブル。
Q: 旧 V:tM の設定は、今後新しい V:tR の設定に継承されていくんでしょうか?
ハハハ、絶対誰かが聞いてくると思ってたさ。でもそうなることはないだろうな。制作陣も首脳陣も、新 WoD は旧 WoD と差別化を図っていきたいと考えている。両者にはたしかに共通する要素もあるが、あくまで別個の存在なんだ。旧 WoD の設定を新 WoD に持ちこむのが不可能だといっているわけじゃない——それについては先の質問で答えたとおりだ——だが既存のものをもう一度作り直すよりは、新しいものを作るほうに力を注いでいきたいと僕たちは思う。
Q: 『ノド書』『Revelations of the Dark Mother』『Erciyes Fragments』は、聖書の創世記を下敷きにしたヴァンパイアの始原神話となっていますが、創世記に登場するネピリム(神の子たちが人の娘たちに生ませた英雄種族)は題材に使われていないようですね。これには何か意味があるのですか?
僕たちが常に念頭に置いていることの一つとして、「今我々が見ているワールド・オブ・ダークネスは、必ずしも昔からそういう風だったとはかぎらない」というのがある。現代に「地上をさまよう巨人たち」がいないからといって、初めから全く存在しなかったとは言いきれない。人と交わる天使たちにしてもだ。それはともかく、考えてもみてくれ、そいつらまで旧 WoD に出てきたとしたら……ただでさえ超常種族が人口過剰気味の世界なんだぜ。まあ古文書とか何かの形で登場させてプレイヤーを脅かすのにはいいだろうな。
ただ、背景設定というものは具体的にすればするほど神秘性を失ってしまうものだし、未知ゆえの恐怖というのはホラーゲームに欠かせない要素だ。そういうわけで僕たちはいつも、細かい設定はストーリーテラーが好きなように作って構わない、と言ってるんだ。(僕自身、件の「地上をさまよう巨人たち」がチェンジリングのご先祖様だったってことにしてもいいなと思ってたぐらいでね)
Q: 『Erciyes Fragments』ではアンテディルヴィアンの数を「3 and 10(3と10)」ではなく「3 by 10(3の10倍)」と記していますね。つまりアンテディルヴィアンは13人ではなく30人だったということですか?
その通り! 読者を脅かすために入れたのさ。何度も言うけど、真相は誰にも判らない。でも我々が知っている氏族が本来30あるうちの13でしかないとしたら、他にはいったいどんな恐ろしい連中が……(不気味にクレッシェンドするBGM入る)
「3 by 10」のくだりは、歴史のどこかで滅びてしまって現存しない氏族を指す、という解釈も成り立つ。13氏族の他にもいろんな氏族が興っては滅びていったかもしれない、と考えると面白い。さっき言ったように、WoD は必ずしも昔から永久不変だったわけじゃないからな。
Q: イエス・キリストや十二使徒といった宗教上の聖人がヴァンパイアと関わった可能性はありますか?
あっても不思議はないだろう。でも僕としてはそういうところにヴァンパイアを関わらせたくはない気もする。常々思うんだが、インパクトを狙って歴史上の人物をヴァンパイアにするのはむしろ逆効果じゃないだろうか。あれは同じ人間がとてつもなく非人間的な行為をはたらくところが衝撃的なのであって、「実はヴァンパイアでした」と言ってしまうと「それじゃ不思議はないな」と受け流されてしまいそうだ。
まあ、もちろん君は「イエスはヴァンパイアでしたか」って聞いてるんじゃないよな。キリストが何人かのヴァンパイアと遭遇したことならあると思うよ。彼はたぶん、悪霊を祓ったようにそいつらを追いはらってしまったか、あるいは病人を癒やす力で不死の呪いを解いて人間に戻してやったんじゃないかな。
Q: 新 WoD システムでは、およそ不可能と思われる行為でも幸運判定(chance die)によって成功する可能性が残りますね。例えば僕がプレイした時は「盲目の子供たちが一人のヴァンパイアに石を投げつける」という状況に遭遇しました。これが1/10の確率で成功してしまうというのは、ちょっと甘過ぎではないでしょうか。何かうまい対処法はありませんか?
なるほどね。それは判定で処理するかどうかの問題だな。ダイスは偶然の要素を表すためにある——ダイスを振るのは行為の結果が予測できないときだけだ。まあマスタリングスタイルの問題でもあるかな。僕なら20人の盲目の子供が一斉に石を投げるのにダイスを振る手間なんてかけないね。ただ口頭で「石は外れた。20回全部」と言うだけだ。あるいは「気味悪いことに、子供たちの狙いは異様に正確だった。君は石つぶてを雨あられと浴びせられた」と言うかもしれない。「子供たちの投げた石が当たるかどうか」ってところにはドラマ性があまりないからね。むしろ問題はなぜそんな子供たちがそこにいるのか、このストーリーにどんな役割を果たすのか、ってところだろ。
同じことは戦闘全般に言える——もし銃を誰かの頭に突きつけて引き金を引けば、そいつは死ぬ。ダイスを振るまでもない。もしそれでもそいつが生きていたとしたら、それは何か超自然的な幸運か、あるいはそこで終わらせたくないというストーリーテラーの意図だろう。どっちみち単純にダイスを投げて片付けるようなことじゃない。
Q: 太祖ラヴノスの死について真相を教えてください。彼は本当に滅びたのですか? 実はまだ生きているなんてことはありませんか? ラヴノスを目覚めさせたのには何かディベロッパー側の意図があるんですか?
(ラヴノスは)きっちり、完全に、お亡くなりになったよ。僕たちが彼を目覚めさせたのは、WoD は永久に変わらない世界じゃないってことを示したかったからだ。当時、WoD の住人の多くにとって、世の中に不思議なことなどもはやなかった。それぞれに居心地の良い場所を築きあげ、世界の裏も表も隠れた秘密も知りつくしていた。そのぬるま湯状態を打ち破るには、世界に再び未知の危うさをもたらす必要があった。ラヴノスの一件では、人々がすでに知っていると思っていたこと——アンテディルヴィアンは全知全能で逆らうことなどできない——を覆したわけだ。変化は動揺をもたらすものだ。それが変わらないと信じてたものに起きたときにはなおさらさ。ヴァンパイア暮らしが必ずしも心地良い体験の連続である必要はないっていうのが僕の持論でね。たまにはぞっとしたり、びっくりしたり、びくびくしたりもあったほうがいい。太古から生きのびてきた最大最強級のモンスターでさえ不死身ではない、と知らしめることで、他の血族にも己の身の安泰について考え直す機会を与えたかった。
Q: 僕はよく ST をするんですが、PC たちが天邪鬼なことばかりするので困っています。とにかくゲームを滅茶苦茶にするような行動しかとらないんです。情報提供役として出したバーテンをぶん殴ったり、手がかりになるよう残しておいた書類を焼いてしまったりします。そりゃ PC に何をやらせようがプレイヤーの自由なんでしょうが、これでは話がちっとも進みません。このプレイヤーたちをもっと正しい方向に、というか、話が面白くなる方向に誘導するにはどうしたらよいと思われますか?
よくそういう相談を受けるんだが、僕はたいてい「PC に自分の行動の責任をとらせなさい」と助言することにしている。PC が重要な手がかりになるはずの書類を焼いてしまったら、謎は解けなくなる。〈真夜中の殺人者〉だか何だか知らないが犯人は雲隠れだ。謎の解決を命じた公子は PC たちに失望し、他の血族からの信用も落ちるだろう。これをゲームシステム的に表現したいなら、〈地位〉を一時的に低下させてもいい。あるいは過去に有力者が与えた報酬を没収するというのもありだ。〈真夜中の殺人者〉なり何なりの凶行を止められなかった PC たちは、当然の罰として盛り場( Rack )で餌食を漁る権利を取りあげられるわけだ——出入り禁止にされてね。
見境なく暴力を振るう PC 対策にも同じ手が使える。PC がバーテンに手を上げたら、用心棒につまみ出させればいい。もしかしたら用心棒も蹴飛ばされるかもしれないが、なに、そんな奴は遅かれ早かれ、どこかの用心棒に、歩道の縁石に歯を押しつけられたあげく後頭部を蹴飛ばされることになる。警官を殺した PC は、あちこちからありがたくない注目を浴びて当然だ。
暴力にはトラブルがつきものだ。君のクロニクルでもそのことをより強調するようにすれば、プレイヤーもそれに懲りて少しは控えるようになるんじゃないかな。参考までにジャスティン流格言を一つ紹介しておこう。「ワールド・オブ・ダークネスに戦闘は存在しない。あるのはリンチと、傷害と、暴行と、残虐行為だ」
でももしかしたら君に必要なのは、もっと暴力志向の少ない節度をわきまえたプレイヤーなのかもしれないな。
Q: WoD の製作過程について教えてください。世界設定とゲームシステムとの連携はどのようにとっていますか? まず片方を先に作ってしまってから、それに合わせてもう片方を作ったりするんですか?
両方を同時に進めるんだが、結果的にどういうものに仕上げたいかは初めから判っている。例えば新 WoD の場合は、身近で、奇妙で、不安をかきたてる雰囲気をもつホラーにしようとみんなで最初に決めた。そこから、そういう雰囲気を補強するような社会構造を設定し、そういう雰囲気を演出するのに適したシステムを作っていった。長時間にわたる打ち合わせを繰り返し、議題が細かい設定の一つ一つの扱いに及ぶこともしばしばあった。
例を挙げると、新 WoD の判定システムの原案の中に、異なる目標値をもつ3つのダイスプールを振ってそれぞれの成功数を合計する、というのがあった。能力値のダイスプールは出目8以上で成功、技能は9以上、修正は10以上で成功となる。まあ面白いと言えば面白い案なんだが、ゲームシステムとしては煩雑なること化物なみでね。なにしろ3つのダイスプールを別々に振って、それぞれの目標値を超えているかどうか数えて、最後にそれを全部合計しなきゃいけないんだ——ほんとに重たいシステムで、プレイが停滞してしまった。これじゃサスペンスに満ちたホラーを演出するどころではないんで、そのシステムは没にしてもっと軽快に回せるものを模索した。ストーリーの忍び寄る恐怖からプレイヤーを引き離さずにすむものを。早くて簡単なものを。ダイスを振る。アクション解決。さて、あの死体はどこへ消えた?
世界設定についても同じことを同時進行でやった。僕たちが目指しているホラーに雰囲気がそぐわない設定は全部切り捨てたよ。たとえば V:tR では開発当初、Blood Sorcery なる妖術を使う Brujir という氏族がいた。だがいじり回しているうちに、どこぞのファンタジーゲームから引っこ抜いてきたキャラクタークラスみたいになって、闇に脈々と伝わるヴァンパイアの血統という感じではなくなってしまった。それで Brujir は没になって、Blood Sorcery は Cruac と名前を変え、血統ではなく社会集団に伝わる魔術という扱いになったわけだ。
そういえば(Lancea Sanctum に伝わる) Theban Sorcery も、元々は Edenic Sorcery という名前で、もっと聖書の影響が濃い代物だった。それを没にしたのは、聖書を題材にしたホラーは V:tM でやったんで、もっと新しい領域を開拓したかったからだ——それに誰にも「少なくともこれだけは信頼できる」と思わせるようなものを与えたくなかったからね。
Q: 公子や長老に生意気な口をきく幼童キャラクターをどう思われますか。僕は前にそういうロールプレイをするプレイヤーを見たことがあるのですが、傲慢な態度に耐えかねて長老キャラクターの一人がその PC を無視するようになると、機嫌を損ねてセッションに出てこなくなってしまいました。こういうプレイヤーにはどう対処したらいいでしょう?
血族の長老が無礼な口をきく相手にどう対処するかは、その長老の性格によるだろうな。即座に尻を蹴飛ばしてやるのがいちばんだと考える長老もたまにはいるだろう。でも大抵はきっと、その場はにこにこと侮辱を受け流しておいて、後からそのケツの青いひよっ子にいやというほど逆ねじを食わしてやるだろうな。しかもいちばん痛烈なタイミングを見計らって。
「ほう、儂の版図で食餌をしたいと? 君があのときエリュシオンであんな愚挙に出たりしなければ認めてやってもよかったのだがなあ」
「Belial's Brood(あるいはサバト)を叩くのに協力してほしいですって? 私に向かって中指を立てる前にそのことを考えてみるべきだったわね」
こんな具合だ。
幼童の暮らしは、長老たち——文字通りの長老だけじゃなく、若輩もひっくるめて——によって成り立っている。彼らが幼童の一挙一動を操っているという意味じゃないぞ。今あるヴァンパイア社会は彼らが維持してきたものだ、ということだ。もし彼らが、態度に問題のある新入りをのけ者にしたとしても、それは彼らの権利だ。よく言うだろう、「復讐とは冷やしてから食べる料理である」って。
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長い間名前だけが噂されていた『World of Darkness: Armory』がついに、来年1月30日発売と発表され、公式サイトでプレオーダー受付が始まった。
詳細は不明だが、WoDコア、V:tR、W:tF、M:tAwすべてで使える汎用サプリメントになるようだ。
また、同じ日にはW:tFサプリメント『Blasphemies』も発売される。今年春のディベロッパー・チャットで Ethan Skemp が語ったところによれば、
このあいだ『Blasphemies』という本の契約を済ませたところだ。題名から敵キャラデータ集みたいなのを想像するかもしれないが、そうじゃない——そういう風に使うこともできるが、掲載されるツールは性質を異にするものだ。前々から温めている非常に型破りなアイデアがいくつかあってね。ぱっと見はたいしたことないように見えるんだ、少なくともゲームをはじめて最初の1〜2年ぐらいは。そこがミソでね。—— Ethan Skemp, Werewolf Developer Chat (2005/4/13) にて
その後の噂によれば、Father Wolf伝説とは異なる起源神話の数々(および起源神話を自作する人へのアドバイス)、異色な追加ロッジ、Hostや精霊やRiddenを中心に発生したカルトの章、Bale Houndsに関する追加情報、といったものが収録され、W:tFで信仰や宗教といったものを扱うためのガイドブックになるらしい。
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