骰子回転劇場・転|日記: Promethean PodCast
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骰子回転劇場 日記

Promethean PodCast

インタビュー全文の翻訳を追加しました。テキスト起こしをしてくれたJess Hartley氏による生ログはこちら

本日の用語解説はお休み。その代わり P:tC ディベロッパー Bill Bridges のインタビューを聞くことができる。

Podcast と銘打っているが、特に専用の RSS フィードは提供されていない模様。

White Wolf Online, 2006/05/29

C: ホワイト・ウルフ・ポッドキャスト第2回をお送りします。司会は私、クリス・マクドナー。本日のゲストは当社の新作ゲーム『プロメシアン:ザ・クリエイテッド』の著者、ビル・ブリッジズです。ビル、皆さんにご挨拶を。
B: やあ皆さん、どうも。
C: こうやって猫をかぶってますが、実は大変腹黒い男なのです(笑)
B: ガルルルルル!
C: ま、それは置いといて、と。ビル、今日は『プロメシアン』について色々聞かせてくれ。まず最初に、お聞きの皆さんのために、これはどんなゲームなのか簡単に説明してもらえるかな。
B: 『プロメシアン』はワールド・オブ・ダークネスの新しいゲームで、主役となるのは怪物を創る怪物、プロメシアンだ。死体をばらばらにして継ぎ合わせた肉体に、パイロスあるいは「神の火」と呼ばれる不可思議な力で命を吹きこまれて出来ている。これはプロメテウスが神々から火を盗んで人間に与えた古代神話を彷彿とさせるので、パイロスもプロメテウスが盗んできたんじゃないか、とプロメシアンは思っている。このパイロスが彼らの生命源で、プロメテウス伝説にいわれるとおり、ただの粘土にさえ命を吹きこめるんだ。もっともそれはいわば呪いで、決してありがたいものじゃない。プロメシアンには魂がないので、世界中をさまよって自分の魂を持てるようになる方法を探している。そういうゲームだ。
C: キャラクター自身は粘土から創られるわけじゃないよな?
B: ああ、うん、粘土というのはあくまで比喩だよ。
C: で、それがフランケンシュタイン伝説とどう関係してくるんだい。
B: フランケンシュタイン(の怪物)は史上屈指の知名度を誇るプロメシアンだ。だが史上最初というわけじゃない。彼より古いプロメシアンはいくらもいて、古くはまだ人々が人造人間を創ろうなんて思いもしなかった時代に遡る。それについては(8月発売の)基本ルールブックで詳しく明かされるんで、今はまだ秘密としておこう……ともかくそいつらよりはフランケンシュタインのほうが歴史的に有名だ。誰だって知ってる。だがそもそもの始まりは、ときたま人間が、知ってか知らずかパイロスを操って、プロメシアンを創ってしまうことだ。そこからプロメシアンがプロメシアンを創る連鎖が始まる。
C: フランケンシュタイン博士はそういう第一創造者のひとりだった、と。
B: そう。博士のように偶然プロメシアンを創造してしまった人間を「デミウルゴス」と呼ぶ。
C: なるほど。ところで『プロメシアン』は期間限定シリーズなんだって?
B: うん。まず基本ルールブックが出て、その後ソースブックが4冊。各ソースブックはゲームの特定の側面を掘り下げると共に、遊び方のバリエーションや選択ルールを提供する。
C: それを全部1年以内に……
B: 出すよ。
C: ソースブックについてもう少し公開できる情報はない?
B: うち1冊は『パンドラズ・ブック/Pandra's Book』という題名になる。これはちょっとした洒落で、プロメシアンが新しいプロメシアンを創ろうとして失敗したときにできる、パンドラン(Pandran)って怪物とかけてるんだ。簡単にいうと、パイロスを死体に注ぎこむ過程がなんらかの原因でうまくいかなかったために生じた混沌的生物で、野放しにするとろくなことがない。連中はプロメシアンの体内に宿る神の火を喰いたがる。それがないと生きていけないんだ。で、人間が見たらただの彫像とかありふれた物体なんだが、プロメシアンが近づくと神の火に反応して仮死状態から目覚め、狩りを始める。
C: ふむふむ、言うなれば敵役……
B: の、ひとつだ。同じプロメシアンと敵対することも多い。
C: プロメシアンにはどんな特殊能力があるのかな。名前とか効果とか。
B: 特殊能力の名は変成(Transmutation)という。このゲームは全体的に、雰囲気や用語や背後にある思想を錬金術風にしてあるんだ。プロメシアンは自分の体そのものを錬金術的過程を通じて完全な状態に昇華させるべき対象ととらえている。彼らの能力もまた錬金術的で——自分の肉体を異なる形態に変換できる。精神の力で物体を変成させ、エネルギーを与えることもできる。体内に宿る神の火を使えばじつに様々な奇跡を起こせるんだ。自分の肉体や精神だけでなく他人にも。
C: 具体例をあげると?
B: 「変成」の一系統にメタモルフォシス(Metamorphosis)というのがある。これがいちばん端的かな。初歩の段階でも変身なんかができる。たとえば手足を自在に伸び縮みさせる能力があって、牢に閉じこめられても鉄格子の隙間から手を伸ばして壁に掛かった鍵束をとれるわけ。他にはアルケミクス(Archemicus)という能力があって、物体に錬金術的反応を起こさせる。固体を液状化したり、ある物体を別のものに変成したりできる。
C: それは面白そうだな。ところでフランケンシュタインといえば、村人が追い回して焼き殺そうとするのがお約束だよね……少なくとも映画の中では。その点は『プロメシアン』の背景設定にどう活用されているのかな。
B: フランケンシュタインは孤独な怪物だが、それはプロメシアンにもすべからくあてはまる。彼らには魂がなく、そのせいか人間には本能的嫌悪を抱かれてしまう。これを不穏効果(Disquiet)という。同じ人間のそばに長くとどまりすぎると、不穏反応を引き起こしてしまう。そして不穏反応は段階的に悪化する。初めはそのプロメシアンがそばにいるとなんとなく落ち着かなくなる程度だ。だが、つきあいが頻繁になると、いわれのない嫌悪や嫉妬を覚えはじめる。それでもプロメシアンがぐずぐずしていると、バットだのスコップだので武装した怒れる群衆に追い回されるはめになる。人々にはそのプロメシアンが、何をしているのか知らないがとにかくあらゆる厄介事の種に思えてしまうんだ。
C: いくつかのフォーラムで指摘されたことだが、このゲームは人造人間をテーマにしながら、ロボット系や人形系のキャラクターがいない。意図的にはずしたのかい?
B: 『プロメシアン』はワールド・オブ・ダークネスを背景世界とし、いわば中世暗黒時代のオカルティズムを現代に持ちこんだようなゲームだ。そこにロボットや機械人形といったSF的要素を持ちこむのはどうもそぐわない、と僕たちは判断した。ただ、ゴーレムなどに見られるような人工知性を扱う小説が提示するテーマ自体はとりいれたいと思ったので、フランケンシュタインの物語と織り交ぜる形にした。あれは一種の錬金術神話で、パラケルススの実験を元にしている。ものをいったん解体し、組み立て直して融合させ、元より優れたものを作りあげる……それはまさにフランケンシュタインの肉体そのものであり、『プロメシアン』全体のテーマでもある。だからプロメシアンは機械ではなく死体から作られねばならなかった。歴史を見れば他にもこういう例は沢山ある。
C: 『プロメシアン』でいちばん好きなところは? 作ってていちばん楽しかったのはどのあたり?
B: ええっ……そりゃ全部だけど……まああえて言うなら、いちばん良いところは他のゲームにない独自の切り口、つまり人間になることを目指すという点かな。プロメシアンは人間になろうと努力する。アウトサイダーとして人間を見下したり、餌食にしたり、自分のほうが優越種だと考えたりするのには我慢できない。本気で人間になりたいんだ。人間はときに無知で不完全で、プロメシアンを忌み嫌い追いたてるけれど、それでもプロメシアンは人間になろうと欲する。なぜなら人間にはお互いがいるので、孤独じゃないから。少なくとも孤独になる必要がないから。
C: プロメシアンはそんな孤独を紛らわすために何か社会集団を作ったりしないの?
B: ごくゆるやかな社会構造はある。基本的には放浪民だがね。彼らにはそうならざるをえない事情があって、これまた「不穏効果」のせいなんだが、同じ場所に長くとどまると、土地そのものが拒絶反応を起こすんだ。自然が死に絶えはじめ、やがては荒野になってしまう。だからプロメシアンはたいてい、そういうことが起こる前に別の土地へ流れていく。ときには道中で同類に遭遇することもある。プロメシアンたちが独自に考案した、図と記号から成る言語があって、「ピルグリム・マーク/Pilgrim Marks」というんだが、それを使って次に通りかかる同類のためにメッセージを書き残していくんだ。もしプロメシアンどうし実際に出会ってうまが合えば、スロング、いわゆるパーティを組むこともある。だがいずれにせよプロメシアンは、みなそれぞれに人間性探索の旅——ピルグリミッジ(Pilgrimage)の途上にある。ときには「この人は探索の助けになるかもしれない」と直感が働くこともある。奇妙なもので、プロメシアンは人間になりたがっているのに、どうやったらいいのかわからない。答えはキャラクターによって様々で、それぞれ自分なりの道を経てみいだすものだが、ときにはお互い協力することが各々の課題を乗り越える助けになるだろう。
C: さて、作れるキャラクターの種類とかも聞いてみたい気はするんだが、いちおう打ち合わせでその手の情報は日替わりプレビューのためにとっておこうという取り決めになったんだよな。そういうわけで、本日はこのへんで。ビル、みんなのために時間を割いてくれてありがとう……いや俺のためにって言ったほうがいいかな。ここ(収録場所)他に誰もいないし。『プロメシアン:ザ・クリエイテッド』はGenCon 2006で発売されるよ。だからその時期になったらGenCon会場かお近くのショップに並んでるはずだ。じゃあお疲れ様、ビル。
B: お疲れ、クリス。みんなも覚えておけよ。Fire BAD!

posted at 11:00 pm in P:tC

 

Refinement と賢者の石

Promethean プレビューの第18回と19回で、 続き... - Trackback from 骰子回転劇場・転|日記 june 25, 2006 07:13 pm
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World of Darkness に関する海外ニュースを Professor がときに適当な翻訳でお届け。名前が日記なのは骰子回転劇場・転の日記コーナーだった名残。実質上WoD2.0対応の回転劇場なので改名検討中。