骰子回転劇場・転|日記: 変わり種のプレイヤー・キャラクターがうまくいかない理由
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骰子回転劇場 日記

変わり種のプレイヤー・キャラクターがうまくいかない理由

私自身心当たりがあるから偉そうなことは言えないが、TRPGをやっていると時々、一定の傾向を持った人々に遭遇する。

「やたらと、変わり種のキャラクターを作りたがるプレイヤー」

ストームブリンガーをやればメルニボネ人をやりたがる。ソードワールドをやればソーサラーに日本刀を持たせようと屁理屈をひねりだす。権威に反抗的なキャラがやりたいがブルハー氏族はいやだと言う。あるM:tA初心者などはメイジキャラの背景を「古代遺跡から発掘された人造人間という設定にしたい」とのたまって一同を仰天させたものだ。

 しかし、そんな特異な背景をもたせたマイキャラクターでも、いざ実際のセッションに出してみると、存外平凡な印象で終わることは少なくない。

 Ethan Skemp は、プレイヤー・キャラクターの特異な設定がゲームにもたらす影響について次のように洞察している。

Playing someone of an alien origin has its strengths, to be sure. It's not as ideal in a group format, though, or so I've found. If everybody in the group is an alien, there's a distance between characters. Your background is what differentiates you from the other characters, but because it's basically made-up, you're very reliant on other players caring enough about your particular slice of the alien pie that they learn about where your character is coming from as well as their own. As a troupe-style experience, it relies on all the players having the same sort of thing in mind when you start talking about that fictional construct. If everyone's a student of Norse myth, your Norse gods-as-player characters chronicle will work a lot more smoothly than if one person likes Thor from the Prose Edda, another favors the Marvel Comics version, a third only sees him as he appeared in the Sandman comics and a fourth really doesn't care about Thor and would prefer a game about samurai.

特異な出自をもつキャラクターをプレイすることにはそれなりの利点がある、というのは確かだ。しかし、そういうPCが複数いるとなかなか思い通りの効果はあがらない。少なくとも俺の経験からいえばね。全員が変わり種キャラともなると、互いに接点がない。自分のキャラを特別扱いしてほしければ、それだけ特別な背景の持ち主であることを周りが知っている必要があるが、ふつうTRPGキャラの経歴なんて全くの創作だから予備知識は期待できない。ひとえに、他のプレイヤーがこちらの背景設定に関心を持ち、自キャラの設定と同じに尊重してくれるかどうかにかかっている。ST1人にPL複数という標準的なプレイ環境でそれがうまくいくかどうかは、あなたが作ったキャラ設定を語るとき、他のプレイヤーみんなが同じイメージを思い浮かべられるかどうかで決まる。もしプレイヤー全員が北欧神話を専攻する学生だったら、PC全員が北欧神話の神という設定にしてもうまくいくだろう。これが例えば、北欧の神々と言ったときに一人目はエッダの叙事詩を思い浮かべ、二人目はマーベルコミックスに出てくる奴を想像し、三人目はサンドマンのコミックスを思い出し、4人目はそもそもトールとか全然関心がなくて「なんかサムライが出てくるゲームをやりたいな」とか考えているようだと、事態はぐっと難しくなる。—— Ethan Skemp, 2006/12/20

これは別に異質な出自でなくとも、あらゆるキャラクター設定にいえる話だと思う。セッションで「権威に反抗的なヴェントルー」がうまく演出できるかどうかは、プレイヤー本人のロールプレイ技術だけでなく、周囲のPCやNPCに「権威に反抗的なヴェントルー」として扱ってもらえたかどうかにもかかっている、というわけだ。

もっとも、変わり種をやりたがるプレイヤーには、キャラ作成段階では背景にこだわりぬくくせに、実際のセッションで設定がうまく活かせなかった場合でも存外けろりとしている人が多いように見受けられる。時間をかけてSTを説得しながら作った設定が活かせなくて悔しくはないのか。どうも悔しくないらしい。中には、「キャラシートに設定として書ければゲームシステム上効果が無くてもいいから」と自ら設定を骨抜きにする人さえいる。

 この「実効がない設定をキャラにくっつけるだけで満足する心理」については別の機会にとりあげたい。

posted at 06:49 pm in 奇妙なTRPG

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World of Darkness に関する海外ニュースを Professor がときに適当な翻訳でお届け。名前が日記なのは骰子回転劇場・転の日記コーナーだった名残。実質上WoD2.0対応の回転劇場なので改名検討中。