骰子回転劇場・転|日記: 映画『ベクシル —2077 日本鎖国—』
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骰子回転劇場 日記

映画『ベクシル —2077 日本鎖国—』

『ベクシル —2077 日本鎖国—』公式サイト

ダメ映画にツッコミ入れるのが大好きな人に激しくオススメ。

下手に良くできた映画よりよっぽど後で他人と熱く語り合えるので楽しめますよ。いや本当に。

全篇CGという技術力と日本鎖国という特異な設定を前面に押し出しているが、どうも「映像の見せたいところ」と「ストーリーの見せどころ」がよじれてしまっているために、全体として話に矛盾や説明不足が目立つ。

光学的にも電磁的にも不可視の障壁で国土を覆い、諸外国からはまったくのブラックボックス状態である日本に、米国の特殊部隊が潜入を試みる。「人間はおろか、光や電波も……」とか言った直後に
貨物船に乗って真正面からバリアに突っこむ特殊部隊。
それは潜入作戦とは言わない。

パワードスーツは確かに格好いい。だが、そもそも
隠密行動にあんなガチャガチャうるさい鎧を着込んでいくのは自殺行為ではないのか。

この映画には「人間」と「人間に限りなくそっくりなアンドロイド」が出てくるが、
どっちもCGなので人間とアンドロイドの見分けがつかない。

「続きを読む」以降はネタバレ前提のツッコミが続きます。

あれだけ米国で極秘扱いされていた日本潜入作戦が先方に筒抜けであるのはまだいい。しかし、問題の先方を狙っている地下組織にまでヒロインの名前から所属から任務までばれまくり、
アメリカの対諜報戦能力が皆無であることが明らかに。

おまけに彼氏が命がけで逃がしたヒロインの任務は、彼女が気絶して寝ている間に日本の地下組織の皆さんが勝手に済ませてくれており、
その後のヒロインの活躍は結末にまったくなんの貢献もしない。

終戦後の闇市を思わせる「東京」の住民たちが、大和工業への復讐のために捨て身で街に招き入れた怪物たち。だが人工島に浮かぶ大和工業へ続くトンネルは街から切り離されている。
街からトンネルへは軽々と跳躍するくせに、トンネルから大和重工へは跳びもせずにぼとぼと落ちるだけの怪物の情けなさ。

その地下組織のリーダーは、実は鎖国当時日本に取り残された米国人で、ヒロインの彼氏の元カノなのだが、ようやく再会できたとき「なぜあのとき一緒に来なかった」と彼氏に問われた答えが爆音に掻き消される。
あとで改めて謎が明かされるのかと思ったらそのままストーリー終了。

負傷した元カノに肩を貸していた彼氏、炎上するガレキに足を挟まれたヒロインを発見した瞬間に元カノを突き飛ばして助けに行く。
私がヒロインならあの瞬間に彼氏に愛想尽かすね。

そしてとどめ。
崩壊するビルの屋上に取り残された主人公たちの頭上に、タイミング良くやってくる米国特殊部隊のヘリ。
ちょいと待てや。大統領命令で作戦中止になったんじゃないのか!

まあこの他に友人が指摘したことを含めればストーリーのあらは数限りなく(他のサイトで誰かが書いていたが、もしこの映画がレオンの視点で描かれていたらよほど話はすっきりしたと思う)、世界設定の説明が冒頭5分の字幕で済まされるとか、サントラの選曲がまずすぎてBGMと効果音の区別がつかないとか、ストーリー以前の不満も多い。ほんとうにこのストーリーで説得力のある映画を作ろうと思ったら、やはり実写とSFXでがんばるべきじゃなかったんだろうか。

posted at 08:37 pm in 奇妙な映画

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World of Darkness に関する海外ニュースを Professor がときに適当な翻訳でお届け。名前が日記なのは骰子回転劇場・転の日記コーナーだった名残。実質上WoD2.0対応の回転劇場なので改名検討中。