骰子回転劇場・転|日記: どうしてワールド・オブ・ダークネス製品には索引がないのか
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骰子回転劇場 日記

どうしてワールド・オブ・ダークネス製品には索引がないのか

First off, let me agree with those of you who think that by and large our indexes suck. I agree. I don't think that about every index that we've ever made, particularly from the arrival of the WoD Core Rulebook onward, but most of the ones we did weren't that good, and many books that needed them didn't get one. Even a crappy one.

まず、皆さんが感じられているとおり、我が社の製品の索引は概して不満足な出来だ。私もそう思う。全部が全部そうというわけではないし、特にWoDコアルール発売後は改善してきたつもりだが、我が社が作ってきた索引はたいてい出来がよくないし、その申しわけ程度の代物すら付いていない本も多い。索引が必要とされる製品にもかかわらずだ。—— Richard Thomas, at White Wolf LiveJournal, 2007/10/26

WoD英語版を読むようになると、どうしても生じてくる一つの不満がある。それはほとんどのサプリメントに索引がないことだ。

読み物的なサプリメントならまだいい。困るのは、追加データ集や拡張ルール集だ。
「あの特殊能力はどこに載ってたっけ」
「あの追加ルール使いたいんだけどどこにあったっけ」
と思いたった時、マーフィーの法則によって、それは索引のない本である。頼れるのは己の記憶力と「How to Use This Book」コーナーの各章概要のみだ。たぶんこの本のこの辺であろう、と見当を付けて、えい、やっ、とページを繰るはめになる。

PDF版を持っていればテキスト検索も使えようが、ゲームショップや公民館の貸しスペースでノートパソコンを叩く余裕が万人にあるわけではない。正確なスペルを覚えていなければお手上げだし、そもそも、旧WoD時代にはPDF版というものがなかった。

ゆえに旧WoD時代から現在に至るまで、「索引がない」は洋の海外を問わずWoD英語版ユーザーの嘆き文句でありつづけてきた。White Wolf社にその嘆きが届いていないはずはない。それなら、何故なのか。WWの偉い人、リチャード・トーマスが長年の疑問についに答えてくれた。

リチャードによれば、理由は旧WoD時代に遡るという。

  1. WW社は当時、製品を書籍を超えたアートの領域に昇華しようとしていた。美術品としての完成度が、ルールブックとしての実用性より優先された。索引はそれを書籍に引き戻す「古くさく醜いよすが」にすぎなかった。
  2. 旧WoD時代の製品は平均72ページ程度と薄く、わざわざ索引を作るほどのデータ量がなかった。
  3. 当時はDTPソフトの性能が低く、索引づくりを人力に頼るしかなかった。文章やイラストの配置が完全に固まる最終段階からしか取りかかれないため、ぎりぎりの作業を余儀なくされた。索引が必要だとわかっていても、あるものは時間切れで、あるものは紙数の制約で、またあるものは純粋にディベロッパーが力尽きたことにより、索引を欠いたまま世に送り出された。

「紙数の制約」というのは、書籍は印刷の都合上、一定ページ単位で作らなければならないことを指す。新WoDを見る限り、WW社の本は18ページか36ページ単位で作っているようだ。例えば36ページ単位で本文72ページある本に、4ページの索引を付けようとすると、4ページだけ刷ることはできないので、白紙ページを足して36ページ余分に刷らねばならないことになる。費用もきっちり36ページ分はねあがる。

印刷業に携わった経験のある者として付け加えておくと、索引作りというのは実に実に報われない仕事で、本文と違って確実に読まれるかどうかわからないのに手間は何倍もかかるのである。最近はある程度パソコンがやってくれるとはいえ、最終チェックは未だに人力が普通だ。見出しの並び順に誤りがないか、本当にそのページに見出し語が存在するかどうか、一行一行人間がチェックしていく。本職の校正者でもうんざりする重労働である。入校前で疲労困憊のディベロッパーにとってそれがいかほどの負担か、察するにあまりある。

とはいえ、索引がなければユーザーが不便をかこつのは事実。リチャード・トーマスは「TSR社やWizards of the Coast社の編集者からノウハウを学び、彼らがいかに索引を大切なものと考えているかを知った」という。そして締め切り間際のスタッフの負担を軽減しつつ、効率よく索引製作を進めていくために、手順やスケジュールを改善中だとも述べている。

その努力が一日も早く実ることを祈っているが……欲を言うなら、特定のデータが「どの本に」載っているかのクロスリファレンスを作ってくれるようになると、もっといいのになあ。(公式Wikiで何度かユーザが試みているが、著作権上の問題があるらしく、その都度削除されている)

White Wolf LiveJournal, 2007/10/26

posted at 05:41 pm in C:tL, in M:tAw, in MET, in P:tC, in V:tR, in W:tF, in WoD1.0, in WoD2.0

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World of Darkness に関する海外ニュースを Professor がときに適当な翻訳でお届け。名前が日記なのは骰子回転劇場・転の日記コーナーだった名残。実質上WoD2.0対応の回転劇場なので改名検討中。