新年早々、White Wolf公式ブログに2007年を振り返っての感想があがっている。WoDに関するものを中心にかいつまんでご紹介。
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神話伝説に登場する妖精の中には、人間を拐かしたり不条理な取り引きで悩ませたりする者もいるが、怪物を退治した英雄もいれば、知恵や魔法を使って窮地を助けてくれる味方もいる。C:tLのTrue Faeはもっぱら前者の側面ばかりが強調されて、後者が欠けているのではないか、という指摘が公式フォーラムにあった。
Ethan Skempディベロッパーの考えでは、それはTrue FaeではなくChangelingの役割だ、という。
That counterpart is the changelings. Seriously, much of the better aspects of what roles fae can take are given over to the players' characters. They're the more empathic fae because they were once human; they can understand. That's why we were sure to put in powers like the Reaper's Pledge, evoking those images of more benevolent fae.
(人間に味方する妖精)の役割にあたるのはチェンジリングだ。真面目な話、妖精の善玉としての役回りは大半をプレイヤー・キャラクターが担うようにできている。チェンジリングも妖精の一種にはちがいないが、True Faeよりは人間に同情的だ。自分ももともと人間だっただけに、人間の心が分かるからだ。Reaper's Pledgeなど人間に利するように働く能力を入れたのにはそういう意図がある。チェンジリングが「善い妖精」のイメージを喚起するようにね。—— Ethan Skemp, 2007/10/19
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「ヴァンパイアがチェンジリングの血を吸うとどうなるのか」「ワーウルフがチェンジリングを喰らうとエッセンスを吸収できるのか」という疑問に対し、Ethan Skempディベロッパーが半公式の見解を出している。
チェンジリングの血はヴァンパイアに幻覚作用をもたらし、実在しない物事が見えるようになる。その幻覚は現実と見分けがつきにくいので、知覚判定にペナルティが課される。ちなみにワーウルフがチェンジリングの肉を喰らった場合、エッセンスは吸収できるがそのエッセンスは強い狂気のレゾナンスを帯びている。正式な情報は『Rites of Spring』に掲載される。
以下は原文。公式フォーラムは古い投稿が消えてしまうので、全文転載しておく。
There's the official word published in Rites of Spring. However, that's a bit long to wait, and hopefully letting you know won't remove your only desire to buy the book when it hits, so...
その問題への公式な回答は『Rites of Spring』に掲載する予定だ。でも発売はかなり先になるから、知って買う気が失せないことを祈ってお答えしておくと……
Essentially, changeling blood is a little hallucinatory. You see things that aren't there. This has the mechanical effect of penalizing your Perception rolls, as you cannot as clearly discern what's going on around you. That's the "benefit." Similarly, werewolves can get Essence from eating changeling flesh, but the resonance of that Essence is strongly tainted with madness.
突き詰めて言えば、チェンジリングの血はヴァンパイアに対し若干の幻覚作用がある。吸うと、ありえないものが見える。ルール的には、知覚判定に不利な修正が課せられる。周りで起きることのどれが現実でどれが幻覚か、区別が困難になるからだ。これがチェンジリングの血の「効能」だ。ちなみに、ワーウルフがチェンジリングの肉を喰らえば人間の場合と同様にエッセンスを吸収できるが、そのエッセンスは強い狂気のレゾナンスを帯びている。
No real addictive qualities. It might be an acquired taste, or something you never want to mess with again. Depends on the individual critter.
チェンジリングの血肉自体に常習性はない。一度味わって病みつきになる者もいれば、もう懲り懲りという者も出るだろう。ひとそれぞれだ。—— Ethan Skemp, 2007/10/25
【White Wolf Forums :: View topic - Effects of Changeling Blood on Vampires】
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C:tLディベロッパー Ethan Skemp によれば、近刊『Winter Masques』にはチェンジリングが妖精界でどのような虜囚体験をしたか(Durance)の例が多数掲載される。妖精界ではなんでもあり、と言われるとかえって迷う人にとっては、キャラクター作成の良い参考資料になりそうだ。
公式フォーラムで起きた「True FaeはChangelingを虐待する奴ばかりのようだけど、優しい奴もいたっていいんじゃないか?」という論争に、Ethanは次のようにコメントした。
I'm not planning to do too much with "benevolent True Fae," but check out Winter Masques when it hits. The seeming and kith sections have a lot of sample ideas for durances, from the more general seeming-inspired ones like the Stockyards or the Flying City, to specific ideas for each kith. (Okay, each core kith; the new kiths, of which there are a pile, are not elaborated on in quite as much detail. Couldn't make the book nothing but kiths!) Hopefully you'll find a few more ideas that don't trigger the same direct abuse angle that's off-putting.
「優しいTrue Fae」の可能性については、僕はあまり掘り下げるつもりはないんだけど、『Winter Masques』が発売されたら読んでみてくれ。「seemingとkith」の項には虜囚期間についてたくさんの参考案を提示している。家畜置き場や空中都市といったseeming全般に応用の利くものから、個々のkithに特化したものまで色々(基本ルールのkithはフォローした。ただ追加kithは山ほどあるんで、それほど詳しくは書いてない。でないとkithの説明だけでこの本終わっちゃうからさ!)。その中にはきっと「人間を虐待するTrue Fae」という紋切り型より新鮮な連想を呼び起こすものもあるはずだよ。—— Ethan Skemp, 2007/10/20
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First off, let me agree with those of you who think that by and large our indexes suck. I agree. I don't think that about every index that we've ever made, particularly from the arrival of the WoD Core Rulebook onward, but most of the ones we did weren't that good, and many books that needed them didn't get one. Even a crappy one.
まず、皆さんが感じられているとおり、我が社の製品の索引は概して不満足な出来だ。私もそう思う。全部が全部そうというわけではないし、特にWoDコアルール発売後は改善してきたつもりだが、我が社が作ってきた索引はたいてい出来がよくないし、その申しわけ程度の代物すら付いていない本も多い。索引が必要とされる製品にもかかわらずだ。—— Richard Thomas, at White Wolf LiveJournal, 2007/10/26
WoD英語版を読むようになると、どうしても生じてくる一つの不満がある。それはほとんどのサプリメントに索引がないことだ。
読み物的なサプリメントならまだいい。困るのは、追加データ集や拡張ルール集だ。
「あの特殊能力はどこに載ってたっけ」
「あの追加ルール使いたいんだけどどこにあったっけ」
と思いたった時、マーフィーの法則によって、それは索引のない本である。頼れるのは己の記憶力と「How to Use This Book」コーナーの各章概要のみだ。たぶんこの本のこの辺であろう、と見当を付けて、えい、やっ、とページを繰るはめになる。
PDF版を持っていればテキスト検索も使えようが、ゲームショップや公民館の貸しスペースでノートパソコンを叩く余裕が万人にあるわけではない。正確なスペルを覚えていなければお手上げだし、そもそも、旧WoD時代にはPDF版というものがなかった。
ゆえに旧WoD時代から現在に至るまで、「索引がない」は洋の海外を問わずWoD英語版ユーザーの嘆き文句でありつづけてきた。White Wolf社にその嘆きが届いていないはずはない。それなら、何故なのか。WWの偉い人、リチャード・トーマスが長年の疑問についに答えてくれた。
リチャードによれば、理由は旧WoD時代に遡るという。
「紙数の制約」というのは、書籍は印刷の都合上、一定ページ単位で作らなければならないことを指す。新WoDを見る限り、WW社の本は18ページか36ページ単位で作っているようだ。例えば36ページ単位で本文72ページある本に、4ページの索引を付けようとすると、4ページだけ刷ることはできないので、白紙ページを足して36ページ余分に刷らねばならないことになる。費用もきっちり36ページ分はねあがる。
印刷業に携わった経験のある者として付け加えておくと、索引作りというのは実に実に報われない仕事で、本文と違って確実に読まれるかどうかわからないのに手間は何倍もかかるのである。最近はある程度パソコンがやってくれるとはいえ、最終チェックは未だに人力が普通だ。見出しの並び順に誤りがないか、本当にそのページに見出し語が存在するかどうか、一行一行人間がチェックしていく。本職の校正者でもうんざりする重労働である。入校前で疲労困憊のディベロッパーにとってそれがいかほどの負担か、察するにあまりある。
とはいえ、索引がなければユーザーが不便をかこつのは事実。リチャード・トーマスは「TSR社やWizards of the Coast社の編集者からノウハウを学び、彼らがいかに索引を大切なものと考えているかを知った」という。そして締め切り間際のスタッフの負担を軽減しつつ、効率よく索引製作を進めていくために、手順やスケジュールを改善中だとも述べている。
その努力が一日も早く実ることを祈っているが……欲を言うなら、特定のデータが「どの本に」載っているかのクロスリファレンスを作ってくれるようになると、もっといいのになあ。(公式Wikiで何度かユーザが試みているが、著作権上の問題があるらしく、その都度削除されている)
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すでに恒例と化しているが、C:tLサプリメント第二弾『Winter Masques』の書影が公式サイトに先駆けてアマゾンにアップされている。内容はまだ不明だが、Changeling の世界では冬は「悲しみ」の季節。このキーワードと内容がどうつながるのか楽しみだ。
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木々なべて黄葉し、
草なべて茶に枯るる。
夜はなべて長夜となりて、
いまや陽は沈みゆく。
鴉は枝に、
狼は野に。
異人は影に、
さらば、童よ。
—— 作者不詳
『Changeling: The Lost』サプリメント第一弾。Changeling に敵対する諸勢力の動機、手段、サンプルデータ集。True Fae を徹底解説。Keeper のコンセプト例も多数紹介。すぐに使える敵役データ、数十種類を収録。
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10/10発売予定の Changeling: The Lost サプリメント『Autumn Nightmares』の表紙と概要が正式公開された。公式サイトで表紙の拡大画像を見ることができる。本書は True Fae はじめ Changeling の敵役を解説するサプリメントだけあって、表紙も Arcadian Huntsman (C:tL p.278) を彷彿とさせる。もっとも、有角の狩人というのは Ethan Skemp お気に入りのモチーフらしく、古くはワーウルフ:ジ・アポカリプスのトーテム精霊にもまぎれているのだが。
木々なべて黄葉し、
草なべて茶に枯るる。
夜はなべて長夜となりて、
いまや陽は沈みゆく。
鴉は枝に、
狼は野に。
異人は影に、
さらば、童よ。—— 作者不詳
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Changeling: The Lost が発売後わずか1ヶ月にして増刷決定したことについて、「確実に売り切れるよう故意に少なめに刷ったのでは」と憶測が流れているが、White Wolf 公式ブログ上で Richard Thomas はその可能性を否定している。
曰く、正確な数字は公表しないのが業界の慣例だが、あえて言うならWhite Wolfの場合、伝統的に初刷部数は1万部から2万部の間に設定しており、Changeling の部数もその慣例にならって決定したとのこと。
先に出た Promethan: The Created がまだ増刷されない点を指摘して「P:tC が売れなかったので C:tL は少なめに刷ったのでは」という憶測もあるが、これについても Richard は「P:tC は当初予測通りの売り上げを達成した。C:tL が先に増刷を達成したのは、おそらく Changeling: The Dreaming 以来の古いファン層のおかげでは」と否定している。
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公式フォーラムに「True Faeが人間以外の超常種族(Vampire, Werewolf, Mage, Promethean)を妖精界に拉致することはありうるだろうか?」というスレッドが立っている。
身も蓋もない答えをするなら、答えはノーだ。Vampire/Werewolf/Mage/PrometheanといったMajor Templateは、同一キャラが複数持つことはできない。Vampire/Changeling というハイブリッドキャラはシステム上存在できない。
Ethan Skemp によるもう少し文学的な解答を「続きを読む」の後に転載しておく。
Think of it like this:
こう考えてみてくれ。
Imagine a world in which cup ramen and microwave burritos actually tasted better and were more nutritious than home-cooked meals. A world in which a McDonald's cheeseburger was large, cheap, and satisfying and the burgers you go to great trouble to grill in your backyard taste like.... well, like McDonald's burgers in our world. Or microwave cheeseburgers. And they're much worse for you nutritionally.
カップラーメンや電子レンジ食品が、家で作った料理よりずっと美味くて栄養もある、そんな世界があったとする。その世界ではマクドナルドのチーズバーガーはでかくて、安くて、それなりにおいしいが、君が裏庭で手間暇かけて焼いたバーガーは……そう、我々の世界におけるマクドナルドのハンバーガー並みの味しかしないんだ。さもなきゃコンビニで売ってるレンジでチンするチーズバーガー級だ。そのうえ、栄養分もはるかに乏しい。
Now think about, in this world, how gratifying it is to grill your own. While your neighbors look over the fence and mock you for going to much more trouble to have something less satisfying and sensible.
そんな世界でわざわざ自分でバーガーを焼くのがどれぐらい不毛だと思う? ご近所さんが見たら、まずくて身体に悪いものをわざわざ汗水垂らして作っていると笑うだろうね。
That's why not many True Fae abduct supernaturals.
真の妖精が超常種族をさらおうとはあんまり考えないのは、そういうわけさ。——Ethan Skemp, at White Wolf Forums, 2007/10/01
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《先覚/Auspex》2ドットなどオーラを視る能力があれば、超常種族とその種類をある程度見分けることができる。ではチェンジリングはオーラで判別できるものだろうか? Ethan Skemp ディベロッパーが非常に明確なジャッジを出してくれているので公式フォーラムから転載しておく。
Changeling auras don't mark as "changeling." Rites of Spring talks about potential ways to penetrate the Mask, but there are no obvious differences between a changeling's aura and a normal person's; the Mask protects the aura as well.
チェンジリングのオーラにはそれと判る特徴はない。サプリメント『Rites of Spring』では〈仮面〉を透かして正体を見る方法をとりあげるが、いずれにせよチェンジリングのオーラと常人のオーラにはこれといって相違はない。〈仮面〉はオーラをも偽装するんだ。
A changeling with pledges up will have dark bands in their aura, though, much like a person under a geas of Fate. They're likely less prominent, but still there.
誓約を立てているチェンジリングにはオーラに黒い帯が現れるが、これは《運命》の束縛下にある者にも出る特徴だ。チェンジリングに限ったものではないが、まあオーラに出るといえば出る。——Ethan Skemp, at White Wolf Forums, on 2007/10/01
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Changeling: The Lost において、キャラクターが拉致されてチェンジリングに変えられるのが妖精界 Arcadia。だが、Mage: The Awakening にもまったく同じ名前で呼ばれる異界が存在する。そこは妖精が住み魔法に満ちた気まぐれな世界で、辿り着いたキャラクターは Acanthus メイジとして覚醒することになる。
二つのアルカディアは同じ世界を異なる視点で見た結果なのだろうか? それとも異なる世界がたまたま同じ名前で呼ばれているにすぎないのだろうか?
公式フォーラムでもしばしば討論され、#wod-jpでも何度か話題にのぼったが、White Wolf の公式見解は「ストーリーテラー個人の解釈にゆだねる」ということらしい。
I can tell you from an informal Q&A session with jesshartley that the developers decided not to clarify that, so individual STs can tailor it as they like.—— verbena76, White Wolf LiveJounal 2007/09/27付エントリのコメント欄にて
jesshartley というのはWoD製品の執筆にしばしば携わっているフリーライター Jess Hartley 女史(→個人ブログ)のこと。ディベロッパーの間では、その点はどちらともはっきりさせないということで話がついているので、解釈はみなさんのお好きなように、だそうだ。
妖精国 Arcadia にせよ Supernal Realms の Arcadia にせよ、現在の公式設定ではキャラクターが冒険に行って帰れるような場所ではないので、同一世界だろうが別世界だろうが実際のゲームに大きな影響を及ぼすことはないだろう。
でも、そういうどうでもいい部分に想像をたくましくするのが WoD の楽しみの一つではあるからね。
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WoD御用達のフリーランスライター Matt McFarland が、Changeling: The Lost の単発セッションをやることになったらしく、個人ブログにシナリオ草案を書き留めている。自分を含め、これから遊ぼうというSTの参考までにメモ。
You were taken by the Fae, away to Arcadia. Durance, Keepers, kith, Seeming and Court are to you. What's important is this: You all emerged from the Hedge and wound up going to Traverse City, Michigan. Why? Up to you. The game proper is going to be set at what used to be a summer camp called Innisfree (I attended this camp as a kid, and I love it; it winds up in a lot of my games), so maybe you went there as a kid and came out of the Hedge nearby. Maybe you've got family there (fetch trouble probably ensues). Maybe the changelings of [wherever you're from] sent you up there.
PCは妖精にさらわれ、アルカディアに連れていかれた。虜囚期間の待遇や、飼い主、キス、シーミング、宮廷などは全てPLが好きに決めていい。重要なのはこれだけだ——PCはみな〈生垣〉を抜けて人間界に生還し、色々あってミシガン州のトラバース・シティに行くことになる。理由? それもPLが好きに決めていい。主な舞台となるのはイニスフリーというサマーキャンプだ(俺自身、子供のころ行ったことがある。すごく楽しい所だ。なんだかんだでTRPGやるときに良く設定に利用させてもらっている)。だから、例えばPCは子供の頃そこにキャンプに行ったことがあって、妖精界を出てきた時も近くの〈生垣〉からだった、というのもあり。イニスフリーにいたはずの家族を訪ねてきた、というのもあり(取り換え子が居座ってるかもしれないけどね)。PCの出身地のチェンジリングに送りこまれたっていうのもあり。
See, Innisfree hosts the Goblin Market. But not just any Goblin Market - this is a once-a-year bazaar kind of thing. You're going to the Market to find something (what is up to you).
ところで、イニスフリーではゴブリン市が開かれるんだ。そんじょそこらのゴブリン市とは訳が違う——年に一度の大バザール級さ。PCは市へ何かを探しに行くことになる(具体的に何かはPLに任せる)。
Hijinks ensue, naturally.
そこで騒動が起きるわけだね、当然ながら。
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現在「ヘルボーイ」の続編を製作中のギレルモ・デル・トロ監督の次回作が、H・P・ラヴクラフトの傑作の誉れ高い『狂気の山脈にて』の映画化になることが明らかとなった模様。—— All Cinema Online, 2007/10/03
ギレルモ・デル・トロ監督といえば『パンズ・ラビリンス』も手がけた人。ラヴクラフトの狂気をどう映像化するのか楽しみだ。ちなみにこの人、映画『チェンジリング』のリメイクにも参加するらしいし、ニール・ゲイマン『デス』の映画化にも手を貸している模様。WoD者としては目の離せない映画人である。
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【White Wolf LiveJournal, 2007/09/27】
【White Wolf LiveJournal, 2007/10/01】
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これまでファン作成の暫定版のみが公開されていた『Changeling: The Lost』のPDF版キャラクターシートだが、ようやく正式版が公式サイトからダウンロードできるようになった。
デモキットを元にした暫定版と見比べると、全体的に落ち着いた色調になった他、WyrdやDefense欄の位置などにも変更が見られ、製品版発売前にブラッシュアップされたことが伺える。
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8/14に発売されたばかりの Changeling: The Lost が、早くも増刷を予定しているという。売れているのは結構なことだが、2刷は初版の誤記を改訂したバージョンになるそうで、いつも初版を発売日に買っている者としては複雑だ。
現在、公式フォーラムの Changeling Errata スレでは、第2刷に含めるべきエラッタ情報を募集している。
スレを眺めたかぎり、データに関する改訂はかなり多そうなので(そして初版ユーザー用にまとめて公表されるという保証はないので)、ルールブックを朱書きだらけにしたくない人は、増刷が出るまで少し様子を見た方がいいかもしれない。
とはいえ、再版時期のアナウンスはまだないし、初版がエラッタ無しでは使い物にならないというわけでもないので、割り切って買ってしまうのも手ではある。
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Changeling: The Lost の第4サプリメントの題名は『Lords of Summer』であることが、WW公式ブログで明らかにされた。すでに判明しているものと合わせると
となる。C:tL シリーズが何冊で完結するかは不明だが、来年8月には第6シリーズ「Hunter」が控えていることでもあるので、おそらく Lords of Summer が最後になるだろうと思われる。
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Scion: Demigod, Autumn Nightmares 共、表紙は公式には未公開ですが Amazon にはすでに流出している模様。Requiem for Rome がどうなるか楽しみですな。
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8/16の発売日にAmazon.comに注文して、Standard Shippingで11日後。Amazonからは「到着予定日は9/11頃になるけどどうする?」なんて脅しのメールが来たが、けっきょく発売当日に発送したのと変わりないじゃないか。
あてにならぬはAmazonの発送日と女心と秋の空。
さあ読むか。いや、もう読みはじめてるんだけど。
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『Changeling: The Dreaming』のPDF版キャラクターシートが見つからない、という話を小耳に挟んだので。
たしかに公式サイトの Downloads→Character Sheets→World of Darkness には見あたらないが、ファンが作った暫定版がDownloads→Character Sheets→Mr Gone's Sheets→Changeling the Lostのほうに公開されている。
暫定版といっても、White Wolfが公開したデモルール+シナリオ掲載の作成済みキャラクターシートを加工して白紙にしたものなので、公式版となんら遜色のない仕上がりになっている。
作者Mr. Gone氏のサイトには様々なゲームに対応した自作キャラクターシートや、ちょっと便利そうな追加シート(PC関係図、イニシアティブ管理表、修得能力まとめメモなど)など多彩に品揃えされている。
こうなるとWoD日本語版のシートも欲しくなってくるが、Gone氏のように既存のPDFを加工するには Adobe Acrobat や Illustratorが必要になってくるしなあ。新紀元社の中の人が作ってくれるのがいちばんいいのだが。
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DriveThruRPG.com で早速PDF版をダウンロードしてみたのだが、3分冊になったファイルのパート1が「オペランドエラー」とやらでどうしても開けない。アップロードされたファイル自体に問題があるようだ。
公式フォーラムを見ると同様の被害が何件か訴えられているが、GenCon+WW本社移転でスタッフが出払っており、すぐには対応できないとのこと。しばらくは様子を見ることをお勧めする。
ただしWindows用の高速PDFビューア「Foxit Reader」を使うと現状でも問題なく読める。Macでは標準インストールされている「プレビュー」で開けばなんら問題なく開ける。ついでにいえば、Adobe Readerで読むより高速だ。
以上、人柱からの報告でした。
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本日発売された『Changeling: The Dreaming』用のシナリオが早くも登場した。SASシリーズとして、PDF版の有料ダウンロードのみの販売となる。
「続きを読む」にシナリオの内容紹介を置いておきます(若干のネタバレあり)。
PCは人間界と妖精界を隔てる不思議の領域〈生垣/The Hedge〉に赴くことになる。そこはこの世ならぬ驚異と恐怖が潜み、妖精郷を逃げだしてこの世に帰ろうとする者たち——チェンジリングの思惑と策謀が絡みあう場所。PCたちチェンジリングは、かつての飼い主だった妖精の追っ手に怯えつつ、この暗黒の世界を生きのびていかねばならない。だが、ある晩、そんな暮らしに本物の希望が現れる。PCたちはチェンジリングすべてに希望を与えるために、どこまで何を犠牲にできるだろうか?
一人の子供を犠牲にするか……救出するか。決めるのは、君たちだ。
シーン数8、対象経験値0〜34。多少経験を積んだキャラにも対応できそうだ。ちなみにMPSゲージはオール3、と平均より厳しめになっている。
【Storytelling Adventure System, 2007/08/16】
【White Wolf Online, 2007/08/28】
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夏のGenCon祭りということで、お財布に痛い新作ラッシュが今年もやって参りました。

Monte Cook's World of Darkness
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A changeling who is attempting to coax out the emotion of their Court receives an additional Glamour point in the event of a successful roll (not to exceed their Glamour maximum).
自分の属する宮廷が司る感情をかきたてようと試みて、判定に成功した場合、Glamourを通常より1点余分に吸収できる(ただし自分のGlamour上限値を超えてはならない)——C:tL Demo p. 5
Demoの記述だけではCourt(宮廷)とは何のことだか判らないのはともかく「Courtが司る感情」が判らないのは困る。冬の宮廷=悲しみ、であることは例示からわかるが、あとは正式ルールブックを待つか、公式サイトのCourtsプレビューを見るしかない。
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今日はChangeling: The Dreaming の発売日だ。これを機に公式サイトから無料ダウンロードできるデモシナリオを遊んでみようという奇特な人もいるかと思うので、人柱として先月の体験から補うべき部分を拾っていこうと思う。
C:tL Demo には5人の作成済キャラクターが付属し、それぞれ1ページずつキャラクターシートと能力の使い方の説明が載っているが、Saraのキャラシートと解説ページの記述には矛盾がある。
Blessing: Sara can spend one point of Glamour to gain the benefit of the 9-again rule on Dice pools involving Dexterity for the rest of the scene. She can also spend one point of Glamour to add her Wyrd (1) to her Dodge total (normally calculated as double Defense), for the rest of the scene. This only applies when she is dodging.
魔力1点を消費すれば、シーン終了まで、〈敏捷〉を用いる判定に「9の振り直し」ルールを適用できる。また、魔力1点を消費すれば、回避時に防御値を2倍にする代わり、防御+妖格の値を使ってよい。この効果は1シーン持続する。またサラが回避を選択しなかったターンには適用しない。
Curse: Sara doesn’t benefit from the 10-again rule on dice pools involving Presence. She also suffers a –2 untrained penalty when trying to use a Social Skill in which she has no dots, rather than the usual –1.
呪詛:〈魅力〉を用いる判定で「10の振り直し」を適用できない。また社会系技能の技能なしペナルティが、通常なら-1のところ、-2になる。—— C:tL Demo, p.31, 能力解説
ところがキャラクターシートの記述はまったく別物だ。
Blessing: 1/day can spend a point of Glamour to add Wyrd rating to Health dots for scene
祝福:1日1回魔力1点消費で負傷段階ドットに妖格を加算できる。
Curse: Does not reroll 10s on rolls involving Manipulation, Expression, Empathy or Socialize
呪詛:〈交渉〉〈表現力〉〈共感〉〈社交〉技能をダイスプールに用いる判定では「10の振り直し」ルールの恩恵を受けられない。——C:tL Demo, p.32, キャラクターシート
6月25日のプレビューによれば、キャラクターシート側の Curse は、Elemental のそれと一致している。つまりDemo p. 31の記述が正解ではないか?
フォーラム上で出たこの指摘に対し、Ethan Skemp ディベロッパーも
That's the correct Blessing. ——White Wolf Forums, 2007/07/27
と、p. 31側が正しいことを認めている。従って、Sara のキャラクターシートを使用する際は
の修正が必要になる。
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The enigmatic powers of the changelings are curious — like the fae themselves — because they aren't innate abilities. Rather, supernatural changeling abilities, known as Contracts, come as a result of bargains struck between the fae and the natural world. Indeed, they are literal contracts between the dream-folk and the worlds they inhabit. The nature of the contract defines its appearance: A changeling who seems "fireproof" actually has a contract with fire itself to cause him no harm, while a changeling who can fly might have either a contract with the air to buoy him or with a bird to grant him its aspects.
チェンジリングはさまざまの不思議な力を使うが、興味深いことに——チェンジリング自体興味深い存在だが——その力は生来身に備わったものではない。チェンジリングの超常能力は、「契約」と呼ばれることから判るように、チェンジリングとその住む世界とが交わした取り引きの結果としてもたらされるものだ。効能の現れ方は契約の内容によって異なる。炎の中に立っていても焼け焦げひとつ付かないチェンジリングがいたとしたら、それは火と契約して自分に害を及ぼさない約束をとりつけたのだろうし、空を飛べるチェンジリングがいたら、それは大気と契約して浮力を得ているのか、鳥と契約して飛行能力を与えてもらったのか、どちらかだろう。
What is important, however, is that the changeling does invoke the Contract with a bit of his own supernal essence. In most cases, it costs the changeling Glamour to gain the benefit of a Contract. With certain Contracts, a changeling must also or alternatively spend a point of Willpower, as invoking the Contract takes on an additional degree of focus. This is common among the more powerful Contracts, in which the results are so far beyond the pale of what the normal world expects to be possible, or when the natural forces behind the Contract are exceptionally reluctant to indulge their side of the bargain.
ただし、そうした契約を実際に行使するには、チェンジリング自身の力を代価として支払う必要がある。たいていは魔力を少々消費するだけで済むが、契約の中には魔力に加えて意志力を、あるいは魔力の代わりに意志力を消費するものがある。それだけの集中力が発動に要求されるということだ。強力な契約ほどこうした傾向が強い。たとえば、その世界では通常ありえないような奇跡を呼び起こすとか、契約相手が特に取り引きに応じるのを渋るような場合だ。
Contracts come in a variety of types. Each type is denoted by a symbolic element or governing entity that represents the Contracts associated with it. These elements or entities are, effectively, the signatories to the Contracts, the fire and air and birds described above. Some Contracts are open to all changelings: the "common" Contracts of Dream, Hearth, Mirror, and Smoke. Other Contracts rely upon seemings or courts.
契約には様々な種類があり、種類にはそれぞれ、そこに属する契約にかかわる元素や存在にちなんだ名が付いている。その元素や存在は、事実上チェンジリングが契約を交わす相手であり、先の例に挙げた火や大気や鳥などである。契約には、チェンジリングなら誰でも行使できる「共通」契約(夢、炉床、鏡、煙)と、特定のシーミングや宮廷に属する者だけが行使できる契約がある。
Along these lines, Contracts are not generally something that a changeling strikes himself with something else. Rather, most established Contracts have been formed by a body of Fae or changelings. When a player buys a Contract for a character, that represents the changeling engaging his right to "accept" any one particular level or clause of a Contract to which he's entitled via citizenship. For instance, a Contract of Smoke available to all changelings would probably be something they were entitled to accept by virtue of being changelings, as they fell into the category of potential "party of the first part" when the Fae took them in and infused them with Glamour. Other Contracts are more specialized. Thus, when an ogrish patron made you a changeling with an Ogre seeming, you became eligible for the specialized seeming Contracts that were struck by the ogres in particular.
これについて言えば、契約は一般的にチェンジリング個人が取り結ぶものではない。最も伝統的な契約は、妖精あるいはチェンジリングすべてが過去に結んだものである。キャラクターが経験点を消費して新しい契約を取得するというのは、そのチェンジリングが、自分を対象に含む契約の別の条文や、より高度な権限を「行使する」許可を得たことを意味する。例えば、《煙》の契約を全チェンジリングが使えるのは、おそらくそれがチェンジリングである者すべてに適用されるものであり、妖精にさらわれて魔力を注ぎこまれた時点で契約の「第一当事者」に該当するからだ。中には特定のシーミングだけといった、対象を限定した契約もある。オーガのシーミングを持つチェンジリングに変えられた者は、その事実によって、オーガのシーミングをもつ者だけが締結した契約の対象となるわけだ。
In a literal sense, invoking a Contract translates to using a very specific application of the Wyrd to shape one's environment, even in the mortal world. Changelings perceive the satisfaction of Contracts as being adorned by the powers that negotiated them: They have visions in which they see faces in the fire, or hear bullets make noises like dying songbirds as they try to slow down, or they see a glittering shower of shadow fountain from a changeling's hand as he dulls a person's vision. A changeling's understanding of a Contract in effect is dictated by Wyrd, and anthropomorphizes the forces at work somewhat. Naturally, the higher one's Wyrd, the more pronounced this effect seems.
現実的に言えば、契約の行使とは妖格の力をごく限定的に解放して、周囲の世界を改変することだ。その力は人間界にも及ぶ。契約によって呼び出された力は、約定を果たした証として何らかのしるしを残していく。炎の中に無数の顔が見えたり、銃弾の勢いが弱まると同時に瀕死の歌鳥の声が聞こえたり、人の眼をくらまそうとすると術者の手から燦めく影の噴水がほとばしったり。契約が実際にどのような形で履行されるかは妖格によって決まり、対象となる力はいくぶんか擬人化された形で顕れる。一般に、妖格が高くなるほど効果は顕著になる。
As is the nature of changelings, they rarely agree to a compact from which there's no possible way to extricate themselves. Even these Contracts they've made since time long forgotten have loopholes and technicalities that can occasionally allow them to circumvent the expenditure of Glamour. These are known as Catches, and they allow for the invocation of the Contract at no cost to the changeling.
チェンジリングは、身についた性というべきか、まったく抜け穴のない契約に応じることをきらう。結ばれたことさえ忘れられていたような契約の中には、まれに抜け穴や欠陥があって、魔力を捧げる義務を回避できるものがある。これを欠陥契約といって、チェンジリング側はなんら魔力を消費することなく契約を行使できる。——Preview of Changeling: The Lost, 2007/08/10
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When dealing with matters of Faerie, there are things that a person must do, and things a person must not. This is the foundation of many stories of the Fae, including this one. It begins with a hill, somewhere not far away, and they say that the Invisible Throng congregate there, three times a year. The rules are simple. From sunrise to sunset on that night, the people must not speak of the Invisible Throng, and from sunset to sunrise of that night, they must not leave their homes. Consider the young man of courage and curiosity, who would rather see the faeries for himself. He tells his sweetheart, the sweetest girl in fifty miles, that he wishes to see the faeries that morning, and she recoils in horror, and says that he must not speak of — but it is too late, and she has spoken of them too. She cries, and says that she will not go with him. And she retires that night with her rosary and she prays. And the young man of courage and curiosity hides at sunset on the mound, in a tree. And he sees them, as they swoop from the sky in their hundreds, and without warning they descend upon the tree and sweep the young man of courage and curiosity away, and the tree with him. And one hour before dawn, the sweetest girl in fifty miles hears the voice of her sweetheart at her window, begging to be let in. She goes to the door and steps outside to embrace him, and she too is gone. One day the young man, still of great courage but no longer of great curiosity, will escape. His sweetheart never will. She is theirs forever.
妖精国のものを相手にするとき、人がしなければならないことと、してはならないことがある。これは妖精物語の多くに共通する点である。今からお話しする物語にも。事の始まりは丘だった。村からそう遠くないところにあって、「目に見えない人たち」が年に3回、そこで集会を開くと言われていた。掟はふたつ。集会の日は夜明けから日没まで「目に見えない人たち」のことを話題にしてはいけない。そして日没から次の夜明けまで、決して家から出てはならない。さてここに怖れ知らずで好奇心旺盛な若者がいて、自分の目で妖精を見てみたいと思い立った。その日の朝、若者は恋人に、この近辺でいちばんの器量よしに——「今夜、妖精の集会を見にいかないか」と言った。娘は恐ろしさにすくみあがって「そんなこと口にしちゃいけないわ!」とたしなめた——だが時すでに遅し、そう言ったことで彼女自身も禁を破ったことになってしまった。娘は泣きながら「わたしは絶対行かないわ」と告げた。そして夜になるとしきたり通り家に籠もってロザリオを手に祈った。いっぽう、恐れ知らずで好奇心旺盛な若者は、夕方になると丘に生えていた木のうろに隠れた。見ているうちに、空から何百何千という妖精たちが舞い降りてきて、いきなり若者が隠れている木に飛びかかると、その木を中の若者ごとさらっていった。そして夜明けの1時間前、ここらで一番の器量よしな娘は、窓の外から恋人が「入れてくれ、入れてくれ」と呼ぶ声を聞いた。娘は恋人を抱きしめようと、戸口から表に駆け出したので、やはりさらわれてしまった。いつの日か若者は、怖いもの知らずだが前ほど好奇心旺盛でなくなった若者は、妖精の国から逃げだしてくるだろう。だが若者の愛した娘は二度と戻ってこないだろう。娘はいまや永遠に、妖精のとりことなったのだ。
Changelings know that their deeds have consequences, but few feel those consequences so keenly as the changelings who are called Darklings. Many were stolen away as the consequence of attracting the attention of the Fae. Their obsessive clinging to the solace of the night is the consequence of having been imbued with shadows. Their love of quiet is the consequence of having lived in a world where all was whispering, all was rustling and snapping twigs and creeping fear.
禁を犯せば報いを受ける。チェンジリングなら誰でもわかる因果だが、とりわけダークリングと呼ばれるチェンジリングには身に沁みる物語だろう。彼らの多くは妖精の関心を惹きつけた結果としてさらわれたのだから。夜に慰めを求めてやまないのは、その身に闇が染みついた結果だから。静けさを愛するのは、ひたすら囁き声と衣擦れと、小枝の折れる音と忍び寄る恐怖しかない世界に生きてきた結果だから。
The Darklings believe that they found it hardest to escape from the lands of the Fae, because their way back was hidden from them. Of all the changelings, they were lost in an alien landscape, with no reference point to return to, with all paths shrouded in shadow. To escape, they had to be the ones who could survive in the shadows, to thrive there with creeping things and dark things and dead things that move. Having come back, they are the changelings who wait in the shadows.
ダークリングが妖精の地から逃げだすにあたって、最も困難なのは脱出路を見つけることそのものだったろう。異様な風景に方角を見失い、人界を目指そうにも目印ひとつ見あたらず、どの道もこの道も暗闇に閉ざされているのだ。逃げだすためには、闇の中で生き抜けるようになるしかなかった。這いずるもの、黒いもの、死んでいるのに動くものでいっぱいの闇の中で……そうして人間界に戻ってきた彼らは、暗闇に潜むチェンジリングとなった。——Preview of Changeling: The Lost, 2007/08/03
Appearance: Darklings tend to appear somehow less solid, less substantial than other changelings. It's not that they're transparent or anything. They just feel less solid somehow. Many (but not all) are thin, in their fae miens unnaturally so. Many are tall, and the ones who aren't are only shorter than normal because they're hunched over. Some have pointed ears and noses. Some have straight, lank hair. Skin runs the gamut from deathly white to transparent, shadowy black or blue. Their eyes are almost always dark, like deep pits that reveal nothing. Sometimes, in their fae miens, they have freakish features, like tiny horns or fangs, extra eyes and the like.
外見:他のチェンジリングと比べると、どこといってつかみどころのない、実体感に欠ける印象を与えがち。べつに姿が透明なわけでもないが、なんとなく固体という感じがしないのだ。多くは(例外もいるが)瘦せ形で、妖精態ではいっそう顕著になる。概して背は高いか、猫背のせいで低く見えるかだ。耳や鼻が尖っている者もいるし、癖のないまっすぐな長髪の持ち主もいる。皮膚色は死人めいた白から透明感のある黒や青までじつに多彩だ。眼は必ずといっていいほど黒く、底なし穴を思わせる。まれに、妖精態において小さな角や牙、第三の眼などの異形が顕れる者もいる。
Durance: The Darklings' memories of their time in Faerie are awash with shadowy fears. Vague, hulking forces loomed from the corner of the room. Small skittering things crawled across faces or became momentarily tangled in hair before dissolving. Wet, slithering things moved around in the background. Trap doors and boarded windows with something behind them figure heavily in dreams of Faerie. Being sent on errands with no point, being forced to copy ancient codices of lore that made no sense while outside things shrieked and fluttered, being made to enter a cellar and being eaten, over and over again, being lost in mazes, all of these things feature heavily in Darkling dreams of faerie. The dark places of the human world don't remotely compare.
虜囚期間:ダークリングにとって、妖精国の思い出は闇の恐怖に溢れている。部屋の隅にうっそりとたたずむ、おぼろな影のような巨漢。顔の上を跳ね回ったり髪の間を這いずり回ったりしては溶けていく、無数の小さな生き物。その背後ではぬらぬらした細長い触手が何本ものたくっている。落とし戸や塞がれた窓の向こうにも何かがいる気配……そんなものがひしめきあって妖精国時代の記憶を夢に形づくる。何の意味もなく使い走りに出されたり、戸外で怪物どもが喚きながら飛び交うなか、古文書の意味不明な文章を書き写させられたり、地下室に入らされて肉を囓られたり、それを何度も何度も繰り返させられたり、迷路にまよいこんだり……妖精界の闇の恐ろしさに比べれば、人間界の暗がりなどとうてい比べものにならない。
Curse: Darkness and twilight so define these changelings that their magic falters somewhat when the sun is shining full in the sky (that is, not at night, or at twilight). Darklings suffer a -1 penalty to all rolls to enact Contracts during the hours of full daylight. Further, if a Darkling does try to call on a Contract in the daylight hours, the player must spend an extra point of Glamour to do so.
呪詛:このチェンジリングたちは完全に闇と黄昏の住人と化しているため、太陽が青空に輝いている間(つまり夜、夕方、夜明け以外)、魔法がうまく使えなくなる。この間、ダークリングは契約を発動するためのあらゆる判定に−1の修正を負う。さらに、あえてこの時間帯にダークリングが契約を発動しようとする場合、魔力1点を余分に支払わねばならない。——Preview of Changeling: The Lost, 2007/08/06
Kiths
キス
Antiquarian — those Darklings who surround themselves with dusty tomes of lore and the artifacts of long-dead lands and peoples. Dusty, quiet and diligent, they hold the Keys to Knowledge: the Antiquarians know where to find lore ancient and modern, and have a near-flawless memory for facts, trivial and not-so-trivial. Every Antiquarian receives the benefit of the 9-again rule on dice pools including Academics and Investigation. They may also spend a point of Glamour to gain the benefits of the Merit: Encyclopedic Knowledge for one question. If the Antiquarian already possesses this Merit, he may spend one Glamour to add three dice to the roll.
アンティクアリアン——絶えて久しい国や民の遺物や古文書に囲まれて暮らしてきたダークリング。埃まみれで物静かだが研究熱心な彼らは知識への鍵を持っている。古今の伝承がどこで見つかるかを心得ているうえ、些細な雑学からそれほど些細でない知識まで、ほぼ完璧な記憶力で頭に詰めこんでいる。そのため〈教養〉または〈調査〉を使う判定において「9の振り直し」ルールを適用してよい。また、魔力1点を消費すると、問題1つについて長所〈博識〉の恩恵を得られる。すでに長所〈博識〉を取得済みの場合は、魔力1点を消費すると〈博識〉のダイスプールにダイス3個を加算できる。
Gravewight — cold-skinned Darklings who draw comfort from consorting with the dead, both restless and in repose. The Gravewight possesses the Charnel Sight: the changeling can see the unquiet dead. For one point of Glamour, the changeling can see ghosts for the rest of the scene. The power doesn't extend to any other invisible beings that may or may not be present, and doesn't allow her to touch the ghost or compel it to answer her unless the ghost chooses to allow that.
グレイヴワイト——安らかに眠っているにせよ、浮かばれずさまよっているにせよ、死者との交流で心を慰める、冷たい肌をしたダークリング。グレイヴワイトの能力は幽視の魔眼で、浮かばれない死者の霊が見える。魔力1点を消費すると、シーン終了まで、幽霊が見えるようになる。この能力では幽霊以外の不可視の存在を見たり感知したりはできない。また、幽霊に触れたり、質問に答えるよう強制することもできない(幽霊が自発的に会話に応じた場合は別だが)。
Mirrorskin — Darklings who hide in plain sight from the eyes of mankind. Their bones are malleable, their faces like flowing quicksilver. The Mirrorskin's blessing is The Mercurial Visage: he can change the cast of his features to resemble (if not completely mimic) anyone he has met. The player can spend a point of Glamour, gaining a +3 bonus to Wits + Subterfuge disguise attempts (see the World of Darkness Rulebook, p. 87).
ミラースキン——身を隠す物陰がなくとも人間の視界から消え失せる術をもつダークリング。骨は柔軟で、顔は流れる水銀のように形を変える。ミラースキンの祝福は変幻自在の顔。顔の形を変えて、一度遭ったことのある相手ならどんな顔でも真似られる(完全に瓜二つ、とまではいかないが)。魔力1点を消費すると、変装を試みる際の〈機知〉+〈虚言〉判定に+3の恩恵を受ける(the World of Darkness Rulebook, p. 87参照)。
Tunnelgrub — those of the Darkling faeries who slide and slither through tunnels and sewers and chimneys, the better to do terrible things in the night. The Tunnelgrub has the ability to Slither and Squirm: she's slips and slides and wriggles through tight spaces and out of handcuffs and other bonds. The player spends a point of Glamour. The changeling can get through spaces that are only just too narrow for her to get through, spaces that would otherwise leave her completely stuck. The changeling gets to roll Dexterity + Athletics to wriggle out of ropes or handcuffs. If it's a long distance, like a chimney or a sewage pipe, the player needs to make an extended roll, earning at least three successes, perhaps more, depending on the length of the tunnel. A dramatic failure means that the character is stuck and can't escape on her own or try again using this talent (if the changeling is caught in the middle of a tunnel, this could be disastrous, because she can't get out on her own).
トンネルグラブ——トンネルや下水管や煙突に潜りこんだり這い回ったりして、夜陰に紛れて汚れ仕事をするのを得意とするダークリング。トンネルグラブは這いずりのたくりという能力を持つ。普通なら不可能な狭い隙間をくぐったり手錠や枷から抜け出したりできるのだ。魔力1点を消費すると、普段なら途中でつっかえてしまうほど狭い隙間や空間をくぐり抜けられる。さらに、〈敏捷〉+〈運動〉判定に成功すれば、身をよじらせてロープや手錠からもがき出ることもできる。もし、煙突や下水管など長い距離を這い進まねばならないような場合、延長判定で最低3個、距離によってはそれ以上の成功数が必要だ。もし判定で劇的失敗した場合、そのキャラクターは途中で身体がつっかえてしまい、自力で這い出すことも、もう一度能力を発動させることもできなくなる(もしそこがトンネルの途中だったら絶体絶命だ)。——Preview of Changeling: The Lost, 2007/08/08
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