9月30日(土)

松ヤニの匂い

いまさらながらTRPG.NETからリンクされているのに気がついた。

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夕方から弦楽五重奏団の練習に出る。

そんなことをしている場合ではないのだが、そんなことをしないわけにもいかないのである。コンサートまであと1ヶ月しかないのだ。

という緊迫した状況でも、弓の滑り止めに松ヤニをつけているとその匂いに妙になごんでしまう。これがアロマテラピー効果というやつか。それは違う。

9月29日(金)

コーヒーのげ○と血の○ろは色が似ている

朦朧としている。まっすぐ歩いているつもりがなんだか蛇行していたり。

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激マズコーヒーの店、カフェ・ゲボというホームページを見つけた。別に、いま流行りの企業告発サイトでもなんでもなくて、妙ちきりんな物をブレンドしたオリジナルブレンドコーヒーを紹介し、自分の身をもって試飲した結果を紹介している。

まず基本の「アメリカン・コーヒー」からして、美味しく作ろうという意欲がまったく伺えないあたりがすばらしい。ビバ激マズコーヒー。

9月28日(木)

屋上屋を重ねる

明日という日が当社比30%暗くなるニュースを聞いてしまってへこむ。
 腹が減っているときレストランの看板を見て喜んで駆け寄ってみたら、『レストラン 1km先』と書かれた広告看板だったような気分だ。

煙草2本。

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某ポテトチップスの新製品はポテトポタージュ味だ。どんな味なんだろう、と思う前に、なんだかなあ、という気分になる。チャーハンをおかずに白飯を食う感じ。

9月27日(水)

名画喫茶

9000hit突破したのを忘れてた。

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過去のトラウマを激しく刺激する代物を見てしまったのでやさぐれている。

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遅刻しそうになったので混むが近道なルートを通って会社に行った。
 途中に『シャガール』という喫茶店がある。
 でも、表通りから見える店内に飾ってあるでっかい額はどう見てもモネの『睡蓮』。
 店内には他にシャガールの絵もあるかもしれないが入ったことがないので知らない。

9月26日(火)

箱ばかり見ている

えびちりパン

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新型MacintoshのG4 Cubeはいいな。

スキャナが欲しくて日本橋に下見に行ってきたのだが、行く先々でCubeばかり見ていた。

東京あたりのお洒落げな雑貨店でオブジェとして売ってそうなデザインだ。冷却ファンがついてないからちっともうるさくないのがいい。今のB&W G3のファン音ときたら、「ヒュイーン」とジェット機そこのけにばかでかいし。

あの透明カバーとコアの金属部分の間に水を入れて金魚を泳がせてみたい。やったら絶対壊れるから、これは他人の機械でなければいけない。誰か買いませんか。

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先日イエサブの100円バーゲンで買い漁ってきた本だが、記憶を頼りに適当に選んだので同じ本を2冊買ってしまった。

要る人がいたら譲ります。メールでまで連絡ください。元は1950円と値札がついてました。ビニールパック開封してないのでまだきれいだと思います。たぶん。

9月25日(月)

になります

納期を過ぎたがまだ原稿の手直しをしている。

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飲み屋で注文したものを持ってくるときに「〜になります」という店員がいる。

じゃあ、その皿に盛ってある焼いた魚はまだ「ししゃも」じゃないのか。前ししゃも体とか。いつししゃもになるのか。見つめていてもいっこうに、私にはその魚がししゃもになる瞬間はみきわめられないのだった。

飲みに行きたいのでこんなところで代償行動をしている。

9月24日(日)

とぎれがち

この日記がバイタルサインとかいいながらもう二度も更新しそこねている。
 心拍計がピーと言って止まる、家族がわっと泣き崩れる、医者が「ご臨終です」と言った瞬間にまた心臓が動き出したりして。医者と患者のあいだに流れる気まずい沈黙。そんなイメージだ。
 なにを書いてるんだ。

9月23日(土)

修羅場3

雨がざあざあ降る中、書類の受け渡しのためだけに電車で30分の駅に行って、帰宅。
 帰宅というより修羅場に出陣という感じです。
 最近、家の中より電車の中で寝てる時間の方が長いし。

9月22日(金)

目から滲み出てきて止まらない

ある映画の広告に載せられた観客の感想より。

…(前略)…終わってからも目から何かがにじみ出て来て2時間くらい止まりませんでした。

「何か」とはなんだ。目から滲み出てくるものが涙以外に存在するというのか。口にするのもはばかられる何かだったのだろうか。そういえば、目やにも確かに眼からの分泌物だが、たしかに目やにが滲み出て2時間も止まらなければ怖い。っていうか、目医者に行けよ。

9月21日(木)

わーかーほりっく

家にいたら家にいたでやはり仕事をしてしまうのだった。

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調べ物があって隣市の中央図書館に寄る。新しくてトイレが綺麗で夜8時半まで開いているという、活字中毒者にとってまさにパラダイスというべき場所である。自宅には置く場所がない『諸橋大漢和』『Oxford English Dictionary 第2版』、入手困難な『熟語本位英和中辞典』『斉藤和英大辞典』等を机に山積みにして親の仇のようにひきまくる。
 ここにしか置いてない資料があるので、遠いのを我慢して電車で通っているのだが、できれば徒歩で通える場所に住みたいものだ、と思う。
 将来は仕事場用にアパートを借りて本棚に諸橋大漢和を全巻並べて悦に入るのが夢なのだ。昔はOEDだったのだが、OEDはCD-ROM版になってしまったので、紙の重たいのを並べるのもばからしい。

9月20日(水)

生きてます。

朝起きたら自宅の玄関にいました。

どうも帰ってからそのままの姿勢で朝まで爆睡していたらしいのです。

限界に達すると意志に反して強制的に睡眠を取るという人体の安全機構のすばらしさよ。

こんなことに知識を新たにしてはだめです。会社休もう。

9月19日(火)

ぐったりさんの肖像

また吐いた。非常時に備えて洗面器を持ち歩くといいかもしれない。安心毛布ならぬ安心洗面器である。歩く薬局状態ですぐ吐くというと、昔好きだった漫画の主人公みたいでちょっといい気分だ。いや、気分は悪いのだが。すごく。

いまでは誰も信じてくれないが、幼少のみぎりは乗り物に弱く、ブランコで気持ちが悪くなるありさまだったから、まして自動車での移動など論外という状態だった。なにしろ車で15分の隣市の叔父の家に行くだけで車酔いしていたのである。
 だから小学校の社会見学がバスで一日市内巡りだと知ったとき、それは私にとって地獄巡りの宣告に等しかった。何カ所か見てまわった筈だが、バスでぐったりしていた記憶しかない。社会なんか窓しか見てない。

車に酔わなくなったのはたしか酒が飲めるようになってからだ。酔えるようになってから酔わなくなったなんて。

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……無益な瑣事に、あえて禁欲的に、もしくは冒険的に取り組み、やらずにいたいことを、やらずにいたいというまさにその理由で、毎日行なうならば、危急存亡のときが迫っても、臆せず、動ぜず、試練に立ち向かうことができ……
                ――ウィリアム・ジェームズ、プラグマティスト

9月18日(月)

スピーディーによれよれ

諸方面に迷惑をおかけしてますが愚痴ってる割には元気です。
 この日記が一種のバイタルサインだと思ってください。
 更新されてる間はだいじょうぶ。

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朦朧としている。
 歩くとふらふら蛇行したりしてなんだかちょっと面白い。でも歩く速度はいつもと同じなので、スピーディーによれよれしている感じだ。
 通勤電車で立ったまま眠ると、ときどき身体がびくっと勝手に痙攣して目が覚めることがある。人間が肉食恐竜に怯える小型哺乳動物だった頃の生存本能なのかもしれない、と思う。完全に安心できる所でなければ熟睡できないように身体がそうなっているのだろう。
 電車で爆睡していても、降車駅でちゃんと目が覚める、これもけっこうすごいことではないか。熟睡しているように見えて、耳はちゃんと車内アナウンスや電車の止まる音を警戒しているわけだ。自分に高性能な警報装置がついているように感じられてすこしいい気分になる。

9月17日(日)

ナイスバディ

峰不二子の胸は昔と比べて小さくなっていないか。

9月16日(土)

〆切り

タウロポンでカフェイン錠を一気飲みして、当方に覚悟完了。

昼の仕事を辞めてしまえばこういう無茶もしなくてすむのだが、ひとは食べていかなきゃならんから。

戦うよー

9月15日(金)

中腰で踊る

仕事をしながら横目でシドニーオリンピックの開会式をTVで見てた。

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今回の開会式はかなり愉快だ。
 なにしろ、しょっぱなからゾウリムシみたいな渦巻き模様がたくさん出てきたと思ったら、やおらくらげ登場である。くらげ。人々が額に汗して走ったり、重い物を持ち上げたり、互いに殴ったり蹴ったり、とにかく筋肉に力が入る祭典の、しょっぱなが、くらげ。

第一部は海の中とかいう設定でワイヤーで吊られた張りぼての魚が右往左往していた。同じくワイヤーで吊られた女の子が空中でじたばたしていたのは、ひょっとして、泳いでいたつもりだったのか。それにしても、グレートバリアリーフを擁する国のくせに、出てくる魚出てくる魚、グロテスクな深海魚風でじつにイイ不気味さだ。あっちでもぞもぞ動いている緑色の細長いのは芋虫か、ウミウシか。こっちでばたばたもがいているのは、すると蝶々ではなくマンタなのか。はりぼてがどれもこれも少し形崩れしているあたり、なぜか昔の『欽ちゃんの仮装大賞』を思い出して妙にほのぼのとした気分になる。

そのうち、顔を白く塗った暗黒舞踏みたいな人が大勢出てきてくにゃくにゃ踊り始めた。いいのだろうか。筋肉に力が入る祭典のしょっぱなが、こんなやるきのなさそうな踊りで。後で、身体に模様を書いた人とか、煙の出る皿を抱えて右往左往する人とか、とにかく大勢出てきたが、やはり関節がすっぽ抜けたような脱力感あふれる踊りである。決して中腰以上に腰を伸ばさないあたりがコツらしい。

最後にエレベーター式の聖火台がなかなか上がっていかなかった時、時間稼ぎに喋るネタが尽きてだんだん無口になっていくアナウンサーがまたよかった。

9月14日(木)

修羅場場ン場

死ぬほど下らないおやじギャグを飛ばしたくもなる。

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昼間の仕事が予期せぬ修羅場に突入してしまい帰ってきたのが午後10時。
 夜の仕事と相まってダブルで修羅場である。
 でも明日は昼の仕事を休む。許せ同僚。私には別の戦場が待っているのだ。

はたらけどはたらけど片づかぬ我が仕事にぢっと手を見る。

9月13日(水)

安らかに眠らない

昼飯に喰ったカツカレー弁当が多すぎてきもちわるい。もういい、カツカレー。下がれ。

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タウロポン1日2本。こんなによく効く眠気覚ましを毎日飲み続けたらきっと身体に悪いのだろうが。
 あと10日間の辛抱です。ごめんよ肝臓。

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引き続きへこんでいます。煙草二本。

にぎやかなので気を紛らそうとヴェルディのCDをかけたら、こともあろうにレクイエムが入っている奴でもっとへこむ。いや、たしかにレクイエムも Dies Irae あたりは賑やかなのだが、だって、鎮魂歌だぞ。こんな曲を葬式にフルオーケストラで流されたら、おもわず死人が起きあがってしまいそうじゃないか。

9月12日(火)

据え膳

へこんでます。
 3ヶ月ぶりに煙草を吸いました。

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エレベーターに乗ったら、保守の人がパネルを閉じ忘れていて、普通の人が触っちゃいけない色々なスイッチが剥き出しになっていた。

好奇心をそそられる。触ってみたい。幸い、エレベーター内には誰もいない。触っても判らないかもしれない。しかし、知らずに触ったら突然ふつうの三倍速で運転を始めたり、非常ベルが鳴ったりして、駆けつけた保守のおじさんに叱られやしないか。

逡巡しているうちに目的の階についてしまった。どうせ小心者さ。

9月11日(月)

ソルボンヌ富士

叩きつけるような雨。

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どうしてマンションやアパートの名称というのは、判で押したように

『カタカナ表記の外国語+地名』

になっているんだろう。不動産業界ではそんな風に命名しないと物件が売れないというジンクスでもあるのかもしれない。ハイツ中西とか、そんなのはまだかわいい方で、中には『シャルトレーゼ御崎町』とかわけのわからないものもある。入居者の中にシャルトレーゼの意味を理解している者がいったい何人いるだろうか。私もわからないが。だいたい、歩いて一周できる建物に『シャトー』などとは片腹痛い。

9月10日(日)

徹夜明け早朝勤務

明け方、原稿に見切りをつけてメール送信し、1時間寝て、早朝シフトの仕事に出勤。雀の声はともかく、鴉の声を頭上に聞きながらの出勤はわびしい。ちょっとわびしすぎるので、雀の鳴き真似でもしてもらえまいか、鴉。

午後帰ってきてから4時間仮眠。本当はそんな余裕はないが、食うや食わずならともかく、寝るや寝ずの生活がこれ以上続いてはさすがに身体が保つまい。

まあ、夜のは、好きでやっている仕事なので、いいんです。あの量引き受けるって言い出したのは自分だしな。

9月9日(土)

修羅場第一波

いろいろなものを犠牲にして仕事をしている気がします。

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よりによって、締め切り当日にイギリスから帰ってくることないじゃないか先輩。

と、本人には理不尽でとてもじゃないが言えないことを書いてみる。

9月8日(金)

付属品

それにしてもあれは絶対に医薬品ではないと思うのだ。
 なにって、会社の電話機などに一見無意味に付いている、プラスチックの小さな薄い円盤である。
 大きさはたぶん牛乳瓶の蓋ぐらいだろうか。指で回すと簡単に外れる。回路図を模した模様が付いているのはまあ装飾としても、『医薬品』と書いてあるのはなぜだ。医薬品は体に貼ったり塗ったり飲んだり吸ったり、ともかく人間に対して使うものだろう。電話機に貼ってどうするのか。病気を治すための貼り薬なのか。電話機が病気をするなど聞いたことがないが、まあ、私は今の職場に入って間もないから知らないだけで、実は裏でこういう会話が密かに交わされているのかもしれない。
「俺のデスクのとこの電話、最近雑音入るんだよなー。肩が凝ってるのかもしれないな」
「それぐらいなら薬貼っとけよ。オレんとこなんか、保留ボタン押したつもりが勝手に切れるんだぜ。病院送りかもなー」
 そんなことを考えると急に職場が恐ろしくなった。

いやく【医薬】
(1)病気を治療するための薬品。「―品」
(2)医療と調剤。また、医師と薬剤師。
             (大辞林)

9月7日(木)

死人の皮をかぶる

人間はどうして寝なきゃいけないんですか。

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表皮細胞というのはたいがいの定義では「死んでいる」ことになっているが、よく考えるとこれはものすごいことだ。体毛や爪も「生きていない」から、外から見えるところには生きた細胞はひとつもないことになってしまう。つまり、生きている人間といえども、全身に「死んだ」組織の皮をかぶって歩いているわけで。表皮1枚のレベルでいえば、我々生きている人間と、死んだ人間はまったく同じなわけで。

9月6日(水)

目覚まし系のクスリ

眠気覚ましにカフェイン錠を愛用している私だが、今日は少々贅沢をしてカフェインドリンクを買ってみる。よく効くという噂で前々から試してみたかった「タウロポン」という製品を、駅の薬局で見つけたからだ。

カフェイン系はどうしても胃にくるので、遅い夕食を食べた後で腰に手をあて一気飲み。

服用後5分ぐらいで効いてくる感覚があって、現在、15分経過。はっきり目が冴えてくるのが実感できるのは凄い。なんかヤバイものでも入ってるんじゃないかとラベルを見たら、内服液ヘルツゲンという見たこともない成分がある。調べてみたら、牛心臓抽出物質、 つまり代謝活性剤らしい。察するに、この成分がやたらに効く原因なのかもしれない。コーヒーなどを飲みつけていて、カフェイン錠では効果が実感できないという人にはお勧めかも。

ちなみに、1本400円でした。錠剤なら20錠で500円。安さをとるか効き目の速さをとるか。

9月5日(火)

今日もよくたれてます

つって、たれてちゃいけないんだよ。帰ってからも仕事あるんだし。

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負けるもんか。

9月4日(月)

電波を発する

吐いた。

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最近、私がダイニングに行くと、食卓のラジオに雑音が入るので困っている。

人体に遮られて電波の反射の具合が変わるせいかもしれないが、家人がラジオのそばを横切ってもなんともないのに、なぜか私が同じことをすると駄目なのだ。まるで私が悪い電波でも発しているようではないか。

だからといってダイニングを通らないわけにはいかないし、朝飯を食うときはラジオをつける習慣なので、雑音が生じない居場所を模索することになる。これがなかなか難しいのだ。たとえば、ラジオの方を向いて座っているとノイズがうるさいのに、私がラジオに背を向けた瞬間ぴたりと止まったりする。すなわち、食卓に背を向けた姿勢で座らねばならないわけで、どうやって飯を食えばいいのだろう。もっとひどいのは、テーブルのそばで中腰になった瞬間、雑音が止まって放送がきれいに聞こえるようになった時である。

毎朝、中腰の姿勢で天気予報を聞くのは、かなりまぬけであると同時に、腰に辛いのだった。

9月3日(日)

ブライダル・ウインナー

再来月に結婚する我が愚妹がいましがた大量の紙袋を提げて帰宅してきたのである。何をそんなに買ってきたのかと尋ねたら、服だの靴だの店が開けるぐらいの数を見せてくれた。その中に、なんと目にも眩しい純白のコルセットがあり、普段Tシャツとかキャミソール姿の妹しか見たことのない私は、すっかり当惑してしまった。
「おまえが着るのか……これ?」
「そうよ、当たり前じゃん」
「コルセットなんていつ着るんだよ」
 年収の問題で最近は私より偉いことになっている妹はばかにしきった眼で私を見下ろした。

「莫迦、これはブライダル・ウインナーだってば」

「……は?」
 私の脳裏に、披露宴会場の皿の上に並ぶ特大のウィンナーの映像が閃いて消えたのは言うまでもない。妹は、私がかつて『パパはニュースキャスター』というTVドラマ名を聞き違えて『パプアニューギニア』というドキュメンタリー番組だと思いこんだという前科を知っているので、即座に言い直した。
「ブライダル・インナー、よ」
「ぶらいだる……いんなー? なんだ、やっぱり下着なのか」
「……何だと思ってたのよ一体……」
 しかし、あれに包まれた女性の胴体はまさしくウィンナーの如く緊縛されるに相違ないから、ブライダル・ウィンナーでもあながち間違いではないんじゃないかと、私は口に出さずに考えたのだった。

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名医発見。

cutemup n. 《俗》
刻んじめえ医, 外科医, 医者.
[cut them up]
(リーダース・プラス英和)

とんでもない医者もいたものだ。

9月2日(土)

オブラートの味

37度。

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調剤薬局で年寄りにまぎれて薬の順番を待っていたのだった。いちおう、薬局なので、薬草茶とか喉飴なんかも売っていたりする。その中でも感心したのが『ゼリー状オブラート』だった。

私は日頃ビタミン剤とかカフェイン錠とかを飲み慣れているし、粉薬にもわりと抵抗がないので、そもそもオブラートというものに縁がなかったのだが、シート状の製品しか知らなかったから、ゼリー状のものが存在するということにまず驚いた。どうやら、最近アルミパックで売っている飲むゼリーに類似したものらしい。柔らかいゼリー状になっているオブラートを器にあけておいて、その中に錠剤やら粉薬やらを入れ、スプーンで包み込むようにしてゼリーごと飲み込むようにと書いてある。喉に貼りついたり、粉でむせたりしなくて便利そうだ。しかもイチゴ味やレモン味がついていて子供をだましやすくなっている。私の幼少のみぎりにはこんなものはなかったから、苦い粉薬でも泣きながら飲まされていたものだ。なんだか、理不尽な腹立ちを感じるのは、年寄りのひがみか。

9月1日(金)

特大注射

整形外科に行って脚の包帯を取ったら、痛みはないが昨日よりもっと腫れていたのだった。
「腫れてるねぇ」と今日の医者。
「昨日より腫れてますねぇ」と、これまた見れば分かることをわざわざコメントしてしまう私だった。医者は物珍しそうに腫れている部分をぷにぷに触診する。
「これ、何か入ってるねぇ」と医者。
「昨日の先生は、膿が入ってるって言ってましたが」と、カルテを見れば分かることを解説する私。すると医者が看護婦に持ってこさせたのがシリンジの太さが2センチはありそうなばかでかい注射器である。しかも中身は空だ。あんなもので空気を注射されたらたまるものか。身構える私をまったく無視して医者は言う。
「中のもの抜いてみましょうか。ちょっと、痛いですよ」
なんだ、何かを注入するのではなく採取するための注射なのか。ちょっとどころじゃなく痛かったが、私はおとななのでじっと我慢する。注射器の中にみるみる黄色い液体がたまっていく。これが自分の脚に入っていたのか。
「きれいな水だねぇ。膿は出てないよ。君、最近怪我をした心当たりはない?」
「最近はまったくありません」と無意味に胸を張る私。
「……」
「……」
 無意味な沈黙が流れる。
「……ふつうは、怪我をした後に細菌が入って化膿するんだけどね」と医者。
「最近脚にした怪我といえば、4月に階段を転げ落ちて向こう臑を強打したことぐらいです」
「……それ4ヶ月前だよねぇ」
「はあ、今年の4月ですから」
「……ふつうは、4ヶ月も経って腫れるようなことはないんだけどねぇ」
 医者は、しきりと首をかしげていたが、そんなことを私に言われたってこまるのだ。