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本文中、*(アスタリスク)を付した語は、公式日本語版に適切な訳語が見つからなかったために、訳者が便宜的に当てた非公式の訳語です。
〈影響力〉は何の役に立つのか?
これは初心者プレイヤーには把握しづらいところだ。いくらでも使い道が考えられる特性値だけに、持てあましてしまうことも多いだろう。そこで、〈影響力〉の分野(→注5)の中でも『Laws of the Night』に掲載されている一般的なものについて、血族に対する使い道を紹介していこう。もちろんすべてを網羅はできないが、発想のきっかけにはなるだろう。
影響力:官僚* Bureaucracy Influence
これは私のお気に入りのひとつだ。低レベルでも色々使える。
- ヴァンパイアにはたいてい決まった寝処があるものだ。敵が持ち家を寝処にしているなら、この〈影響力〉を使えば敵の名義の不動産登記書類を探し出せるかもしれない――特に幼童なら不動産を買うとき莫迦正直にも本名を使った可能性があるからだ。
- 敵の土地を再開発対象にしてやろう。インターチェンジや市民公園を造るために寝処が取り壊されるとあれば、敵は困難に――おそらくは死活問題に直面するだろう。ブルドーザーは昼間に走らせるように。
- 敵は自営業をいとなんでいるだろうか? それなら営業許可証など各種届出書類が郡役所にあるはずだ。そういう書類からは色々と有益な情報が得られる――敵の懐具合から住所の手がかりまで。
- 敵が自営業者なら、せいぜい商売の邪魔をしてやろう。手段はいくらでもある――保健所の訪問、職業安全衛生局の調査、環境保護庁の抜き打ち検査等々。その調査員の一人をあなたのスパイにしておけば、調査で判明したことをこっそり教えてもらうことだってできる。あるいはもう一押しして、敵を廃業に追い込んでもいい。
- 一部の血族は、わざわざ偽装工作をして、人間社会では自分が死亡したことにしている。郡役所に顔を利かせて、敵の死亡証明書と検認済み遺言書を探してもらおう。相続人や遺言執行人に関する記述は、敵との争いに利用できる人間を見つける手がかりになる――運が良ければ、敵が今も気にかけている家族がいるかもしれない。あてがはずれたとしても、敵の弱点や習慣についてなにがしかの有益な情報が得られる見込みはある。
- 行政機関の多くは政治より官僚に縁が深い。自動車局や地元の都市計画委員会、国税庁といったところにコネが欲しいなら、すべて〈影響力:官僚〉*の管轄だ。
影響力:宗教* Church Influence
〈影響力:宗教〉*はとかく両刃の剣になりがちだが、安全な使い方を考えてみよう……
- シナリオの舞台が保守的な土地柄――辺鄙な地方や、聖書原義主義が根強いアメリカ南部・中西部など――なら、司祭の耳にちょっと悪口を吹き込めば敵の評判を台無しにしてやれる。21世紀の今なお、教会は近隣住民の情報交換の場であることが多いからだ。この攻撃は特に人間相手の商売を営む血族に対して有効である。
- 誰でも思いつきそうな手だが、てっとりばやくヴァンパイアの動きを封じるには、そいつが悪魔崇拝カルトを主催していると地元の聖職者に密告することだ。仮面舞踏会を危険にさらす覚悟があるなら、真実を教えてやるのもいい。効果は絶大だが、それがすべて自分に跳ね返ってくる可能性もきわめて高い。ハンターたちはおそらくあなたの敵を狩っただけでは満足しないだろう。
- 教会の説教壇は扇動演説の演台としても手頃だ。もし敵が犯罪組織など社会の後ろ暗い方面に関わりをもっているなら、善良な人間たちの正義感を煽ってやろう。これは防犯意識を高め、地域の犯罪抑止への追い風にもなるだろう――敵は収入と影響力と野心を大幅に削がれることだろう。
影響力:企業/産業* Corporate/Industorial Influence
これも用途の広い影響力だ……
- 敵がどこの業界に影響力を持っているか調べ出す。同じ業界に進出し、昔ながらの市場競争で敵の勢力基盤を潰す。あるいは、敵の支配下にある会社にあなたの配下をもぐりこませて内部から壊滅させる手もある。たった一人の会計係が意図的に横領を行うだけでも、莫大な損失を与えられる。
- あなたのキャラクターがどの業界に影響力を持つかを決めるときはよく考えよう。ギャング系のヴェントルーなら、投資銀行より廃車場の株主になった方がなにかと便利かもしれない。
- ある種の企業は敵の動向を探るのに使える。データバックアップ/修復/廃棄業者などはまさにうってつけだ――紙屑や廃棄ハードディスクの山を漁ることをものともしない、我慢強いグールがいれば。また、警備会社やメイド派遣会社を買収しておくと、通常なら不可能な場所にグールを潜入させることができる。
- 広告代理店はヴェントルーの企業家やトレアドールの社交家に対する有効な武器になる。敵の評判を落とすようなデマを流させるのだ。
- 血族はたいてい決まった寝処を持ち、ベッド脇に読書灯を置きたがる――そこで地元の電力会社に手下を潜りこませよう。顧客名簿の名前と住所から、敵の寝処が意外にあっさり見つかるかもしれない。もし電気代が小切手で支払われているなら、敵の経済状況も推測できる。
- 基本的なことだが、キャラクターに事業を始めさせるなら、【背景】の〈別の顔〉(→注6)を使って別名義で会社を作るか、充分に保護されたグールを社長に立てること――さもないとキャラクターが前述の〈影響力:官僚〉*による攻撃の的になってしまう。
影響力:金融* Finance Influence
たいへん重宝な〈影響力〉だ……
- 銀行の出納係にコネがあると、例えばこんなことができる。私がよく使う手口のひとつだが、身辺を調べたい人物を何かに雇うか、金を借りて返済する。要は何でもいいから口実をつくってその人物宛の小切手を書くのだ。そして出納係に金の振込先を調べさせれば、相手の銀行口座番号がわかる。相手の口座がある銀行にコネがあれば万々歳だし、そうでなくてもコンピュータのキーボードをちょいと叩けば口座名義人の連絡先住所が現れるという寸法だ。
- 銀行口座から血族の住所を調べようとしたら、連絡先が私設私書箱だったり、デッドドロップ(→注7)になっている無関係な郵便受けだったりして、手がかりが途切れてしまうかもしれない。この先はそいつの口座がある銀行にコネが必要だ。そいつだって寝処に電気や電話ぐらいは引いているだろう。そこで〈影響力:企業〉*を併用して、そういう公共サービスの使用住所を調べさせる――地元の電気会社や電話会社は、料金の請求先住所だけでなく、実際に電線を引いたり電話を取りつけたりした場所を知っているはずだ。当然、そこが相手の寝処である。
- 敵が口座を開いている銀行に内通者を作っておくと大変に便利だ。敵が小切手を切った相手も、今現在の預金総額も、毎週月曜の夜にグールをよこして現金を下ろさせることもわかる……
- 国税局には頭が上がらない、というヴァンパイアもいる。大手の確定申告代行業者か、怪しげな収入源の帳簿管理も引き受けてくれるような融通の利く会計士にコネを作ろう。そこに敵が納税申告を依頼してきたら、申告書類から有益な情報を山ほど得られる。あるいは、当局が査察に来ずにはすまないように書類を改竄させてもいい。
- 〈影響力:官僚〉*による圧力(これは〈影響力:政治/Political Influence〉*の範疇だと言うストーリーテラーもいるだろう)と組み合わせれば、敵の会社に国税局の強制査察を差し向け、場合によっては銀行口座を凍結することさえ可能だ。いずれにせよ敵は深刻な打撃を受けるだろう。
- 基本的な注意。上記の策略が自分に対して仕掛けられた場合に備えて用心を怠らないこと。小切手を切るのは、金の行き先を追跡する場合だけにする。小切手払いは絶対に認めない。銀行口座から住所を突き止める手がかりになるものはすべて潰す――連絡先住所は私書箱にし、名義も架空人物にする。なるべくなら衛星通信回線を使っている外資系銀行を利用し、大口の支払いは現金で済ませる。
影響力:医療* Health Influence
〈影響力〉の中では過小評価されがちな分野だが、ヴァンパイアが何を飲んで生きているか考えてみると……
- コネを使って市内の貧血症患者の分布を調べてみよう。特定の地区に患者が集中していたら、考えられる可能性は二つ。そこはヴァンパイアたちの格好の狩り場か、一人の飢えたヴァンパイアの餌場か、だ。ヴァンパイアが飢えているということは、攻撃に弱い状態であることを意味する。
- ヴェントルー氏族など、一部のヴァンパイアは特定の条件を満たす血しか飲むことができない。そういう連中には血液銀行からの供給を絶ってしまえば、たいへん聞き分けがよくなって、何でも頼みを聞いてくれるだろう。
- あるいは、鬼畜同然のやり口だが、ヴァンパイアの血液貯蔵庫行きになる輸血パックに麻薬を混入しておく手もある。セト人のお嬢さんに、自分が麻薬中毒になるのはどんな気持ちか味わってもらおうじゃないか。
- グールやコネが事故に遭うこともある――偶然にせよ、仕組まれたものにせよ。現場に最初に駆けつけるのがあなたの息のかかった救急隊員だったら好都合だと思わないか?
- 他のヴァンパイアが狩りをやりにくいようにしたい? ならば伝染病が流行しているというデマを流して市民を脅かそう――豚インフルエンザでも天然痘でも何でもいい。誰もが外出を控えるようになり、備えをしていない者(あなたの味方を除く)は厳しい状況に追いこまれるだろう。
影響力:社交界* High Society Influence
トレアドール、ヴェントルー、セトの信徒の動きを封じるには常に有効だ……
- あの憎いトレアドールはナイトクラブを経営してるって? では社交界の名士たちがわけもなくそのクラブをけなすようにしよう。とかく世間の評判とはそういう節操のないものだ。これは〈影響力:メディア〉*と組み合わせると特に効果的である。
- 極悪非道にやりたいなら、そのクラブの備品に最新流行の(たちの悪い)デザイナー・ドラッグを潜ませておいて、オーナーの行きつけの店々で同じドラッグを売りさばく。もっと残酷な仕打ちをしたいなら、数週間後ドラッグがオーナーの取り巻きに行き渡った頃を見計らい、警察の麻薬取締班に密告してクラブを営業停止に追いこむ。〈影響力:メディア〉*があれば、その事件をありとあらゆるメディアに流して、傷口に突き立てたナイフをねじってやってもいい。
- 血族にとって世間の注目は時に厄介なものだ。普段にもまして正体を隠す努力を強いられるからである。例えばヴェントルーの資本家をやっつけたいなら、タコ殴りにするのもいいが、社交界の花形から突然「今注目の独身男性」「若くて将来有望で結婚相手にうってつけ」などともてはやさせるのはどうだろう。資本家氏はどちらを向いても玉の輿狙いのご婦人にまとわりつかれたり、芸能記事にとりあげられたりで、身動きもならなくなるだろう――あなたの思惑通り。うまくすれば、哀れな資本家氏は公衆の面前で狂乱に陥るかもしれない。
影響力:法律* Legal Influence
- 犯罪界で活動中の敵がいるなら、地方検事局にコネをつくり、敵の都合の悪い所を狙って押しかけさせよう。
- 地方検事へのコネは、恩義を返したり売りつけたりするのにも使える――検事の追及をゆるめたり、司法取引を有利にまとめたりして。
- 裁判官を手なずけておくと何かと便利だ。頼めばすぐ捜査令状や逮捕令状を書いてくれるし、〈影響力:警察〉*で逮捕した相手の保釈申請を却下することもできる。
- 基本的なことだが、〈影響力:法律〉*と〈影響力:警察〉*は似て非なるものである。
影響力:メディア* Media Influence
- 〈影響力:メディア〉*が最大の効果を発揮するのは、他分野の〈影響力〉と組み合わせたときだ――特に〈影響力:警察〉*や〈影響力:社交界〉*とは相性がいい。
- ベンチャーキャピタル会社を営むヴェントルーが裏で何を企んでいるか知りたい? 調査報道ジャーナリストに頼めば二つ返事で嗅ぎ回ってくれるだろう。好都合にも、この手のジャーナリストは情報源を決して明かさない原則を守っている。しかし念のため、調査費用を提供するときは代理人を立てるか偽名を使うように。
- ゴシップ記事や芸能記事は偽情報を流すのにもってこいだ。そもそも噂や中傷を流すためにあるものだから当然である。トレアドールの某歌手の最新アルバムでも、某ヴェントルーが設立した慈善基金でも、どこかのセト人が最近開いたクラブでも、電話一本と数センチ四方の紙面で評判をだいなしにしてやれる。
- トレアドール氏族の者を破滅させるには、しかるべき筋の批評家たちに賄賂をつかませればよい。痛手は後々まで残るはずだ。
影響力:オカルト* Occult Influence
- 愚かで、人の言うことをすぐ鵜呑みにする、だまされやすい人々はヴァンパイアにとって絶好のカモだ。コネを使って、悪魔崇拝カルトのニュースに目を光らせてもらおう。血族の誰かが、仮面舞踏会の掟に触れるのもいとわず、儀式の演出のために信者の人間たちの前で公然と血を飲んでいるかもしれない。そういうカルト集団を見つけたら、コネにできるだけ詳しく調べさせ、集めた情報を公子、メディア、またはあなたの敵の敵に流す。
- ヴァンパイアの中には宗教心を捨てきれない者もいる。そういう連中は、宗教上――キリスト教でもペイガニズムでも何だっていいが――重要な時期が近づくと、祭礼用品を買い求めるだろう。もし彼らが代金をクレジットカードや小切手で払ったら、〈影響力:金融〉*で金の出所を遡れば寝処や経済状況がわかる。たとえ現金払いだったとしても、そいつの宗教はわかるわけで、その知識が後々役に立つかもしれない。信じる心につけこむことはできるのだ……
- この方面にコネがいると、迷信深さにつけこんで他人を操ることができる。たとえば占星術を固く信じているトレアドールの参議に数日間寝処へ引っこんでいてほしいなら、でっちあげの不吉なホロスコープを一枚「献上」すればいい。ノストラダムスの予言を信じて疑わないマルカヴィアンには、「失われた」予言をでっちあげて取引材料にしてはどうだろう? いんちきオカルトグッズも使いようで大きな効果を発揮するのだ。
影響力:警察* Police Influence
これまた重宝な〈影響力〉だ。人間の法律を破ったことのないヴァンパイアなんて何人いる?
- 巡回警官を使って敵のグールにいやがらせをしてやろう。もっと大胆に、敵ヴァンパイア本人を逮捕させてもいい。ただし、ヴァンパイアは留置所に閉じこめられると狂乱しやすく、仮面舞踏会の脅威になりがちなので注意する。あえてそれを狙う手もあるが……
- 他人に濡れ衣を着せるのに、どうせ都合の良い目撃者を仕立てるなら、親しい刑事にいてもらうにかぎる。刑事に現行犯逮捕されたカモが無実を主張したところで――陪審はどちらを信じると思う?
- 証拠保管室に出入りできる警官は役に立つ。誰かを罠にはめたいときに、都合のいい証拠物を置いてもらうわけだ。証拠保管室は現金やドラッグの手頃な供給源にもなるし、それはそれで別の使い道がある。
- 〈影響力:法律〉*で敵の寝処の捜査令状をとった時、家宅捜査に向かうのがあなたの言いなりになる警官たちであれば、ベッドルームで「死体」が見つかり、それがカーテンを開けたとたん灰になったとしても、事の始末はぐっと簡単にすむ。
- 敵が運転している車のナンバーを控えて、懇意にしている警官に自動車局のデータベースでそのナンバーを検索してもらう。登録があれば、所有者の住所を調べてみよう。ついでにその車が盗難車だと通報して敵を困らせる。
- 吸血行為にはどうしても餌食を死なせてしまう危険がつきまとうものなので、警察の殺人課に友人を作っておくのは決して損にならない。たとえそこらのサバトが捨てていった全身の血を抜かれた変死体でも、めざわりなライバルに殺人犯の濡れ衣を着せる役には立つ。指名手配のポスターの丸枠に自分の顔写真がはまっているのを見つけたら、ブルハーだって驚くだろう!
影響力:ストリート* Street Influence
- 路上生活者は色々なものを見ているし、それをかなり安い値段で――はした金を握らせる程度で――教えてくれる。あるヴァンパイアが好む狩り場を簡単に調べるには、浮浪児たちに金をやって、かくかくしかじかの人相をした奴を見かけたら知らせろと言い含めればよい。
- 反対に、嘘の証言をさせるのも簡単だ。ヴェントルーの某氏がサバトの大集会にいあわせたことにしたいなら、その辺の街娼に数百ドルも握らせれば何でもお望みの台詞を喋ってくれる。
- 不動産で儲けているヴェントルーの成金野郎をへこませたい? 〈影響力:ストリート〉*を使ってホームレスたちをそいつが所有する一等地に移住させよう。公共物破損と窃盗をちょっぴり付け加えてやれば、地価を下げてやることができる。
- ストリートはしばしば犯罪社会との接点になる――特に麻薬密売がらみでは。ストリートギャングにコネを作っておけば、敵が〈影響力:犯罪社会〉*を持っていた場合それに気づける可能性がある。
影響力:交通運輸* Transportation Influence
- ヴァンパイアは街を出入りするとき公共交通機関を使いたがらない傾向がある。運送会社を買収して、おかしな夜間輸送の仕事が来たら報告させよう――特に積み込む荷物が非常に少ない場合には。
- ヴァンパイアの中には仲買業で儲ける者もいる――大量の商品を右から左に売りさばき、自分の小王国を築いているのだ。そんな敵にはトラック運転手組合の幹部を手なずけてストライキを起こさせればいい。敵は手足をもがれたも同然だ――商品が出荷されなければ利益はまったくないのだから。
- 同様に、航空管制官組合の幹部に山猫ストを起こさせれば、大量の乗客を足止めすることができる。
- 船を持っている人物と知り合いになっておけば、死体を捨てる時にきっと役に立つ(海辺の街なら、だが)
- 〈影響力:交通運輸〉*と〈影響力:官僚〉*を組み合わせて、市内の大きな空港の税関や警備会社にコネを作る。彼らは職務としてそこを行き交うカバンや箱を調べることができる――棺だって。
影響力:犯罪社会* Underworld Influence
これもヴァンパイアに人気がある。
- ごく原始的な手段ではあるが、〈影響力:犯罪社会〉*を使えば殺し屋の一団に敵を襲わせることができる。返り討ちに遭うのがおちだろうが、あなたが殺されるよりはましだろう?
- 敵も犯罪社会に影響力を持っているなら、ギャング同士の小競り合いをしかけるのも悪くない。もちろん勝つためには敵方を上回る資金と情報を供給しつづける必要があるが、うまくやれば敵の影響力を削ぎ、あなたの影響力を増やすことができる。
- 犯罪界のコネは、邪魔な人物を――グールなり、他人のコネなり――消すのにもってこいだ。必要に応じて使い、報酬はたっぷりはずむこと。
- どんな犯罪組織にも底辺には密告者予備軍が潜んでいる。敵の支配下にある犯罪組織からそういう者を見つけ、〈影響力:警察〉*やあなた自身の説得の才能で寝返らせよう。
影響力:大学* University Influence
これはトレメールなど頭脳派の血族とつきあうのにとりわけ役立つ。
- トレメールをはじめ(昔からそうだが)学者肌の血族は、学位を瓶の蓋よろしく収集する傾向がある。中には地元の大学で教鞭をとる者さえいる――どちらかといえば人類の啓蒙より活きのいい学生が目当てのようだが。地元の大学の事務局にコネを作って、給料簿に敵の名前が載ってないか調べてもらおう。給料簿には社会保障番号や住所なども書いてあるから、運が良ければ後々武器として使える情報が手に入る。
- 一部の血族は、食糧確保のため、友情のため、はたまた論文の題材に困ったとき盗作するために、人間の研究者たちとつきあいを保っている。そういう研究者たちに、同類のふりをして「私もあの教授に去年の夏のセミナーでお会いして以来、ぜひともお近づきになりたいと思って」とかなんとか言いながら親しくなろう。ヴァンパイアと親しい人間を知っておいて損はない――食料としても、情報源としても、人質としても役に立つ。
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