骰子回転劇場|日記 VampireWerewolfWraithWoDIn Nomine
幼童にもできる社会戦(6/7) 
本文中、*(アスタリスク)を付した語は、公式日本語版に適切な訳語が見つからなかったために、訳者が便宜的に当てた非公式の訳語です。

 〈影響力〉の相乗効果

私が気に入っている計略を一つ紹介しよう。必要なのは〈影響力:医療〉*と〈影響力:警察〉*、それにライフルの得意なグールが1人。方法は実に簡単だ。街の通りで標的の頭を狙撃する――なるべく人目の多い場所がよい。角を曲がったところに救急車を1台待機させておく。乗っているのは救急隊員の制服を着たあなたの手下たちだ――あとで大勢の記憶を消してまわるのがいやなら、なるべく自分のグールか、味方の血族を選ぶこと。反対側の角にはパトカーを待機させておく――ダッシュボードにビデオカメラがついているやつを。

標的は撃たれ――グールがよほどひどい失敗をしなければ――倒れるだろう。頭部への銃撃は、たとえヴァンパイアであっても、致死ダメージになる。私の記憶が確かなら、頭部へのダメージは(VtM基本ルールでは)2倍になる→注8のでさらに好都合なはずだが、これについては私の言うことを鵜呑みにせずに、ご自分でルールブックを確かめていただきたい。

標的に分別があれば、倒れたままじっとしているはずだ――ほとぼりが冷め、死体置場で足の指に札をつけられた後で、そっと抜け出せばいいのだから。角を曲がって救急車とパトカーが駆けつける――幸いにもたまたま近くにいた、という格好だ。もし標的が愚かなら、救急車を見て飛び起きるだろう。もちろん仮面舞踏会の掟に抵触するその場面は、職務熱心なパトカーのカメラにしっかり記録され、将来あなたの交渉材料になってくれる。

もし標的が動かなければ、あなたの配下扮する救急隊員が救急車にかつぎこみ、ドアを閉めたらただちに心臓へ杭を打つ。ここまでやりとおせれば、状況はどちらに転んでもあなたに有利だ。標的は仮面舞踏会の掟を破る現場をビデオに撮られるか――もちろんあなたは血族の安全のためにも、そのテープを公子に提出せざるをえないわけで――それを逃れたとしても、救急車に閉じこめられて完全にあなたの手中に陥ることになる。くれぐれも救急隊員には屈強な者を揃え、そして――彼らが血族でないなら――「患者」が手に負えなくなった場合に備えてプロパントーチを渡しておくことをためらってはいけない……

以上の計略は、以前に私が実際にしかけて成功をおさめたものだ。複数分野の〈影響力〉の組み合わせが相乗効果を生んだ好例だろう。

異なる分野のコネに協力して事にあたらせると絶大な効果がある。個々の手には余ることをやってのけられるばかりか、その成功でコネ自体の影響力を増すこともできる。ぴんとこないゲーマーのために言い換えると、コネがめざましい業績をあげたことは、あなたのキャラクターの〈影響力〉を上昇させる立派な理由になるわけだ。

 身代わりを用意しろ――いらないんじゃないかと思っても

どんなに完璧な計略も、まずい場面を見られたり、ふとした一言を聞かれたりして露見することはある。計略を仕掛けるときは、いざという時に罪をかぶせる身代わりを用意しておくこと。犠牲にしてかまわないグールでも、前から足手まといになっていて厄介払いできるならせいせいする味方の血族でもいい。

身代わりの人選は早めに――できれば計画段階で済ませておく。そうでなければ大至急とりかかろう。

知り合いのプレイヤーに「犠牲にするならトレメールにかぎる」と言い張る人がいる。トレメール氏族を良く思う血族はいないからだそうだ。個人的には、この考えは少々偏りすぎではないかと思う。

 終わりに

正直言って、これでもヴァンパイアが他人を陥れる手口のほんの上面をなぞったにすぎない。ここに挙げたことをヒントに、どんなことができるか考えてみてほしい。本ガイドでは、ロールプレイや、感情につけこむ計略までは踏み込んで解説しなかったが、そういう領域はプレイヤーが個々に模索していくのがいちばんだと私は考えている。

ここで紹介したのは幼童級のキャラクターでも実行できるアイデアばかりだ。必要な手段を持っていないなら、持っている血族と取引すればいい。ただしくれぐれも援助ほしさに自分を安売りしないように。ともあれ、このガイドがあなたの参考になってくれることを、そしてあなたのキャラクターに幸運を祈る!

原著者 :Johanna Mead
翻訳者 :Professor
原文 The Vampire Players' Guide To Getting Away With Murder
サイト Unsolicited, but Useful, Advice for LARPers
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