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|Vampire|Werewolf|Wraith|WoD|In Nomine| |
| 幼童にもできる社会戦 |
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本文中、*(アスタリスク)を付した語は、公式日本語版に適切な訳語が見つからなかったために、訳者が便宜的に当てた非公式の訳語です。
はじめに――復讐するは我にありたとえばあなたが、トレアドールの参議に服の趣味を笑われ、公子には「おまえに継嗣創造の権利を認めるぐらいなら猿にくれてやったほうがましだ」と言われ、ヴェントルー氏族によってたかって出世計画を台無しにされ――奴らに復讐してやりたい、と思ったとする。しかし、あなたはまだ新米だ――血族としても、『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』のプレイヤーとしても。どうやらこのゲームではありとあらゆる陰謀を張り巡らせるものらしいが、他の血族に復讐するためにどんな手段があるのか、どうやって実行するのか、そもそも計画段階でばれないようにするにはどうしたらいいのか、よくわからない…… そんなあなたにこの先を読んでいただきたい。きっと役に立つはずだ。 この手引きは『Laws of the Night』を使って遊ぶライブアクション(→注1)・プレイヤーを想定して書いたので、分野別〈影響力〉などといった基本ルールブックに登場しないルールの話にも触れているが、ここで紹介するコツ、手口、仕掛けはテーブルトップ(→注2)で遊ぶ場合にもほぼそのまま使えるはずだ。形だけは、私(筆者)のサイトに載せる都合上、ライブアクション向けにしてあるが……マーケティングの専門家(私の夫)の助言もあったので。 ここに書いたことはみな、あなたが敵を陥れる計略を練るためのたたき台にすぎない。私が挙げた案にこだわる必要はない。この手引きはあくまで、どこから手をつければよいかという糸口のいくつかを示すだけ――ヴァンパイア社会を生き抜き、群がる血族どもを出し抜くために、キャラクターができることはもっと色々あるだろう。 復讐の基本「ここだけの話」は禁物私は1991年からライブアクションで遊んでいるが、経験から学んだ苦い真実としてこれだけは特に強調しておきたい。 「秘密を漏らされたくなければ、話すな」 これはキャラクターの言動にもプレイヤーの言動にもいえることだ。 ライバルの面目を潰すとか、寝処を壊すとか、グールを横取りするとかいった陰謀を何時間もかけて練りあげた直後には、とかくそれを言いふらしたい衝動にかられるものだが、実際にやりとげるまではじっと我慢しよう――たとえプレイヤー発言でも黙っておくほうがいい。プレイヤーもしょせん人の子である。もし、あなたがキャラクターAを破滅させる陰謀を練っていることをAのプレイヤーが漏れ聞いてしまったら、キャラクターAが突然あなたのキャラクターをやたらと警戒しはじめるようになっても不思議はない。たしかに、これはフェアといえない――だから良識あるプレイヤーのほとんどはプレイヤー知識とキャラクター知識を区別するよう努力する――だが人間とはそういうものだ。発覚の危険を最小限に抑えるためにも、陰謀は自分の腹にしまっておこう。 言うまでもないことだが、どうしてもキャラクター発言で陰謀をほのめかしたいなら、話す相手はよくよく選ぶこと――誰が陰で敵に協力しているかわからないものだ…… いちばんいいのは、あなたがセッション中もそうでない時もしっかり口をつぐみ、セッション後の集まりでも意味ありげな笑みを浮かべるだけにとどめておくことだ。相手をへこませて勝ち誇りたいなら、計画を実行した後でいくらでもできる――口を滑らせたばかりに計画倒れになってしまっては元も子もない。 長期的な目標を持つヴァンパイアは不老不死だ――滅ぼされないかぎり。抱擁後3年生きのびたら、もう50年は生きのびる――などと昔から言う。たとえあなたのキャラクターがまだ1、2回しかセッション経験のない作りたてでも、長い目で見た将来のことを考えてやろう。 短期的にしろ長期的にしろ、キャラクターの将来の目標を立てるときには(復讐だって目標のうちだろう?)、その目標を達成するために何が必要になるかも考えておく。こういうと誰もが欲しがるのが最高レベルの【訓え】や【能力】だが、それさえあれば何でもうまくいくというわけではない。ヴァンパイアの真の力は――特にカマリリャ・ヴァンパイアの場合――人間社会を思い通りに動かせることにこそある。平たく言えばこうだ――生き残り、勝ち残りたいと思うなら、〈影響力〉と〈従僕〉を手に入れろ。〔尊厳〕や11点目の【精神】よりも、キャラクターの銀行口座を管理してくれる気の利いた従僕のほうがよほどありがたい存在になるかもしれない。 小さなことからコツコツとたしかに、キャラクターのこれからの行動を考えるにあたって、長期的な目標をもつのは大切なことだ。しかしそれだけでは時々飽きがくるのも確かである。これを避けるには、長期目標を細かく段階に分けて、1シナリオ以内に達成できるような中間目標を立てるといい。 うまい奴からコツを盗めローマは一日にして成らず。血族社会で30年も生き抜いてきたヴァンパイアを、まだ20代で、かけひきの経験はせいぜい陰険な同僚たちとわたりあう程度のゲーマーが演じようとしても、難しいのはしかたない。もちろん血族社会で何年も(実時間で)揉まれていれば、そのうち他の血族を出し抜くこつも身につくだろうが、もっとてっとりばやい学習法もある。おすすめは後者だ。
物と人を使いこなす使えるものは何でも使え長い章になってしまうが、なにぶんヴァンパイアが利用できる手段は多種多様なので、我慢しておつきあいねがいたい。 たしかに陰謀渦巻く血族社会においては、他人に頼らず、隙を見せないようにしていかねばならないし、それでも落ちこぼれないだけで精一杯だろう。だが世の中には、セッション中にもセッションの合間にも使えて、ライバルに一歩差を付けられる手段というものもある――要は使い方の問題だ。 自分でやれることは自分でやるあなたが立てたキャラクターの行動計画が明確で堅実なものなら、すぐにでも血族社会での足場固めにかかり、目標に向かって動きだせるだろう。とはいえ初めはまず間違いなく他のヴァンパイアの力を借りる必要が出てくる。頼みごとをするなら、どうしても必要な場合だけにして、借りを作りすぎないように。 その一方で、他人に頼る部分をなるべく減らす努力をする。つまり、目標に達するためにいつも必要になる手段や影響力を見きわめ、できるだけ早く手に入れるのだ。例えばトレアドールが夜遊びの達人になりたければ、ナイトクラブの評判を簡単に上げたり下げたりできる、社交界への〈影響力〉やマスコミに顔が利く友人がどうしても欲しくなってくる。ヴェントルーが大出世しようと思ったら、経済界へのコネや大口の銀行預金は欠かせない。あなたのキャラクターに何が必要かわかったら、シナリオの合間の時間を使って(もちろん〈経験点〉も費やして)それを手に入れる。コネを1つ増やすごとに、別の血族に口利きを頼まねばならないコネを1つ減らせるのだ。 ヴァンパイアにただ働きをさせるな当然至極の事実だが、ヴァンパイアにとって最も有用な道具は他のヴァンパイアだ。たしかにヴァンパイアが同族に手を貸すことはあるが、理由はたいてい、そうすることが自分の利益になるからだ。ヴァンパイアの人間性や誠意に訴えて無償で協力してもらおうとすれば、肝心の時に頼りにならなかったり――最悪、裏切られたりするかもしれない。 目標達成のために他のヴァンパイアの協力を仰ごうと思ったら、まず次のように自問してみる。そのヴァンパイアにとって、協力したらどんな得があるか? あなたのキャラクターは相手が欲しがるような見返りを差し出せるか? もし無理なら、そのヴァンパイアからの協力は期待しないほうがいい。 恩貸制:恩義は売っても売られるなこれは前述の「ただ働きをさせるな」に含めてもいいようなルールだ。恩貸制というのはややこしいもので、これだけで独立した小論文が1つ書けてしまう。それに、たしかホワイト・ウルフ社は恩貸制の使い方についてかなり詳細な記事を発表していたはずだ(→注3)。とりあえず、ここでは私なりの心構えを紹介しておく。 自分のキャラクターより地位の高い血族に協力を求められたら快く引き受け、恩義を返してもらうのはできるだけ後にする。特に「大きな恩恵」や「命をかけた恩恵」(→注4)は、クレジットカードの高利貸し付けのようなものだ――借りれば利子を払うのに精一杯で、負債自体はいつまでたっても減らない。うまくやれば、相手に恩義を負わせたまま、さまざまな要求をのませつづけることも可能だ。 自分より地位の低い血族に援助を与えるのはよく考えてからにする。相手は借りを作ることを潔しとしないだろうし、それが血族社会の底辺にいるような連中なら、お返しにできることといっても多分たかが知れている。とはいえ、もし援助を求めているのが地位は低くても今後急速に出世する見込みが高い者なら、長期投資のつもりで恩義を売っておく。 カマリリャ・ヴァンパイアの口約束は証文も同然で、恩義を踏み倒すことは血族にとって最大級の背信行為だ――とよく言うが、たいていのプレイヤーは借りを返さないままはぐらかすことなどなんとも思わない。それを他の者が責めなかったとしても別に不思議ではない。ほら、情けは人のためならず、と言うし…… また、他のヴァンパイアもあなたと同じく「恩義は売っても売られるな」と考えていることを忘れてはいけない。どうにか援助をとりつけたはいいが、その後延々と恩義に縛られるはめになったというのもよくある話だ。しがらみを清算するために血族ならではの別手段――宮廷雀――も利用する覚悟をしておこう。 汝の敵を知れグールでも、〈影響力〉でも、ノスフェラトゥでも、とにかく持てるかぎりの手段を使って敵を調べあげよう。情報を揃えれば敵の手口や目的を推測できる。敵がトレアドールで快楽主義者という噂があるなら、快楽主義者が好みそうなナイトクラブを探せば、敵のごひいきの店や〈餌〉が見つかるだろう。とあるベンチャー企業支援基金を私物化しているヴェントルーが敵なら、そのお仲間やコネを調べるには有名どころのベンチャー企業ネットワークの会合を回ればいい――ついでに最近あなたの縄張りに基金の援助を受けた新興ベンチャー企業が進出していないか気をつけることだ…… 敵の関心や目的がわかっていれば、のちのち敵の協力者を買収する必要が生じたときにも、どういう手段が使えるか推測しやすい。 敵の敵を利用しろ敵の敵が味方とはかぎらないが、武器として使えるのはたしかだ。けしかけてやれば代わりに手を汚してくれる奴がいるのに、わざわざ自分で首を突っ込む理由がどこにある? もちろん、この方法にも危険はある。けしかけた奴があなたを裏切りたい誘惑にかられないように――裏切りはたいてい、あなたが示した利益を捨てても欲しいと思うような利益につられることで起きる――敵の敵を計画に引きこむ前には、念には念を入れてそういう要素を調べあげておくこと。 グール――重宝な手足か、獅子身中の虫かグールは役に立つ。昼間のボディガードにもできるし、主人が把握しきれない地域の情報収集にあたらせてもいい。だが本質的に人間であることが時には不利にはたらく。おすすめは、グールを飼うなら他の血族に内緒でやることだ。誰をグールにしているか、なるべく知られないように――グールだとわからなければ、グールとしての弱点を利用される恐れもない。 一方で、敵のグールをおおいに利用して主人を裏切らせよう。主人とすり替わってあなたの血を飲ませる――こうすればわずかながら主人への血の契りを断ち切れる可能性がある――ただし、あなたと会った記憶を消しておくのを忘れずに! 敵のグールを捕らえて情報を搾り取ろう。グールはしばしば、昼間に寝処の警備をしたり、主人の活動について多くの内部情報を知っていたりする――貴重な情報源だ。用済みになったグールは――記憶を消せないなら――殺すこと。死体は一片たりとも残してはいけない。 グールの最高の使い道は、そのままスパイにすることだ――定期的に報告させ、その後で記憶を消す。さらに洗練された手法として「偽グール」にするというのがある。いかにも敵がグールにしたがりそうな人間を、あらかじめ血の契りで自分に呪縛しておく。うまくいけば敵はその人間が自分のグールになったと思いこんで、安心して秘密を漏らしてくれるだろう。 原則として、他人のグールを逆用するのは、あなたのキャラクターが《支配》に長けている場合に限ること。一歩間違えれば、グールは逃げだして主人に泣きつき、結果としてあなたのキャラクターの余命を急速に縮めることになるだろう。 〈影響力〉は何の役に立つのか?これは初心者プレイヤーには把握しづらいところだ。いくらでも使い道が考えられる特性値だけに、持てあましてしまうことも多いだろう。そこで、〈影響力〉の分野(→注5)の中でも『Laws of the Night』に掲載されている一般的なものについて、血族に対する使い道を紹介していこう。もちろんすべてを網羅はできないが、発想のきっかけにはなるだろう。 影響力:官僚* Bureaucracy Influenceこれは私のお気に入りのひとつだ。低レベルでも色々使える。
影響力:宗教* Church Influence〈影響力:宗教〉*はとかく両刃の剣になりがちだが、安全な使い方を考えてみよう……
影響力:企業/産業* Corporate/Industorial Influenceこれも用途の広い影響力だ……
影響力:金融* Finance Influenceたいへん重宝な〈影響力〉だ……
影響力:医療* Health Influence〈影響力〉の中では過小評価されがちな分野だが、ヴァンパイアが何を飲んで生きているか考えてみると……
影響力:社交界* High Society Influenceトレアドール、ヴェントルー、セトの信徒の動きを封じるには常に有効だ……
影響力:法律* Legal Influence
影響力:メディア* Media Influence
影響力:オカルト* Occult Influence
影響力:警察* Police Influenceこれまた重宝な〈影響力〉だ。人間の法律を破ったことのないヴァンパイアなんて何人いる?
影響力:ストリート* Street Influence
影響力:交通運輸* Transportation Influence
影響力:犯罪社会* Underworld Influenceこれもヴァンパイアに人気がある。
影響力:大学* University Influenceこれはトレメールなど頭脳派の血族とつきあうのにとりわけ役立つ。
〈影響力〉の相乗効果私が気に入っている計略を一つ紹介しよう。必要なのは〈影響力:医療〉*と〈影響力:警察〉*、それにライフルの得意なグールが1人。方法は実に簡単だ。街の通りで標的の頭を狙撃する――なるべく人目の多い場所がよい。角を曲がったところに救急車を1台待機させておく。乗っているのは救急隊員の制服を着たあなたの手下たちだ――あとで大勢の記憶を消してまわるのがいやなら、なるべく自分のグールか、味方の血族を選ぶこと。反対側の角にはパトカーを待機させておく――ダッシュボードにビデオカメラがついているやつを。 標的は撃たれ――グールがよほどひどい失敗をしなければ――倒れるだろう。頭部への銃撃は、たとえヴァンパイアであっても、致死ダメージになる。私の記憶が確かなら、頭部へのダメージは(VtM基本ルールでは)2倍になる(→注8)のでさらに好都合なはずだが、これについては私の言うことを鵜呑みにせずに、ご自分でルールブックを確かめていただきたい。 標的に分別があれば、倒れたままじっとしているはずだ――ほとぼりが冷め、死体置場で足の指に札をつけられた後で、そっと抜け出せばいいのだから。角を曲がって救急車とパトカーが駆けつける――幸いにもたまたま近くにいた、という格好だ。もし標的が愚かなら、救急車を見て飛び起きるだろう。もちろん仮面舞踏会の掟に抵触するその場面は、職務熱心なパトカーのカメラにしっかり記録され、将来あなたの交渉材料になってくれる。 もし標的が動かなければ、あなたの配下扮する救急隊員が救急車にかつぎこみ、ドアを閉めたらただちに心臓へ杭を打つ。ここまでやりとおせれば、状況はどちらに転んでもあなたに有利だ。標的は仮面舞踏会の掟を破る現場をビデオに撮られるか――もちろんあなたは血族の安全のためにも、そのテープを公子に提出せざるをえないわけで――それを逃れたとしても、救急車に閉じこめられて完全にあなたの手中に陥ることになる。くれぐれも救急隊員には屈強な者を揃え、そして――彼らが血族でないなら――「患者」が手に負えなくなった場合に備えてプロパントーチを渡しておくことをためらってはいけない…… 以上の計略は、以前に私が実際にしかけて成功をおさめたものだ。複数分野の〈影響力〉の組み合わせが相乗効果を生んだ好例だろう。 異なる分野のコネに協力して事にあたらせると絶大な効果がある。個々の手には余ることをやってのけられるばかりか、その成功でコネ自体の影響力を増すこともできる。ぴんとこないゲーマーのために言い換えると、コネがめざましい業績をあげたことは、あなたのキャラクターの〈影響力〉を上昇させる立派な理由になるわけだ。 身代わりを用意しろ――いらないんじゃないかと思ってもどんなに完璧な計略も、まずい場面を見られたり、ふとした一言を聞かれたりして露見することはある。計略を仕掛けるときは、いざという時に罪をかぶせる身代わりを用意しておくこと。犠牲にしてかまわないグールでも、前から足手まといになっていて厄介払いできるならせいせいする味方の血族でもいい。 身代わりの人選は早めに――できれば計画段階で済ませておく。そうでなければ大至急とりかかろう。 知り合いのプレイヤーに「犠牲にするならトレメールにかぎる」と言い張る人がいる。トレメール氏族を良く思う血族はいないからだそうだ。個人的には、この考えは少々偏りすぎではないかと思う。 終わりに正直言って、これでもヴァンパイアが他人を陥れる手口のほんの上面をなぞったにすぎない。ここに挙げたことをヒントに、どんなことができるか考えてみてほしい。本ガイドでは、ロールプレイや、感情につけこむ計略までは踏み込んで解説しなかったが、そういう領域はプレイヤーが個々に模索していくのがいちばんだと私は考えている。 ここで紹介したのは幼童級のキャラクターでも実行できるアイデアばかりだ。必要な手段を持っていないなら、持っている血族と取引すればいい。ただしくれぐれも援助ほしさに自分を安売りしないように。ともあれ、このガイドがあなたの参考になってくれることを、そしてあなたのキャラクターに幸運を祈る! 推薦資料TVドラマHouse of Cards
これは私の一押し、カマリリャ中心の伝統的なシナリオに参加しようとするプレイヤー必見のお勧め作品だ。要約すると、この3時間のミニ連続ドラマは、一介の中堅政治家が、謀略、欺瞞、暗殺によって首相官邸への道を切り開く様子を描いている。よく「マクベスの現代風ブラックコメディ版」と言われるが、あながち間違っていないと思う。V:tM的視点で見ると、グールや〈影響力:メディア〉*、血族間の評判を巧みに利用した計略や、きわめて老獪な情報収集の手口を学べるだろう。 I, Claudius合計10時間以上にもなる長編連続ドラマだが、見応えはたっぷり。特にリウィアの行動には注目。この女性はローマ帝国を自分の子孫で支配したいという野心に駆られ、脅迫、間者、そして少なからぬ殺人によって、頼りない夫とその子供たちを皇帝の座に押し上げるための地盤を固めていく。デレク・ジャコビ、ブライアン・ブレッスド、ジョン・ハートといった名優たちが、低予算を十二分に埋め合わせする演技を見せている。 注:原作の歴史小説はみすず社から『この私、クラウディウス』の題で日本語訳が出ています。 エンジェル
ウルフラム&ハート弁護士事務所に注目しよう。法律を手玉にとっての悪事三昧は実にヴェントルー的だし、トレメール風の妖術まで披露してくれる。また、高い人間性をもつヴァンパイアの視点から描かれているのも興味深い。 バビロン5
ナーン(「戦士にして詩人」タイプでいちばんブルハーに近い)とセントーリの対立は、血族間抗争の参考になる。 ファースケープ 〜宇宙からの帰還〜
毎週毎週これだけ大勢の人々が互いにいがみあいながらよく協力していけるものだ。この番組からわかるのは、人間せっぱつまればどんな相手とでも手を組むということ、全く共通点のない人々の間にどのような集団力学がはたらくかということである。 ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア
陰謀、葛藤、宿命、そして犯罪社会のすぐれた描写がこの連続ドラマ一本にまとめられている。私は第1シーズンしか見たことがないが、それだけでも一見に値する。 書籍Prince's Primer、Elysium
『Prince's Primer』は Mind's Eye Theatre シリーズのサプリメントで、名が示すとおり血族の権力者をプレイするための手引きとして書かれている。しかし内容のほとんどは幼童にも役立つ。『Elysium』はテーブルトップで公子並、またはそれ以上のPCやNPCをプレイするための手引きである。これもまた、心臓に杭を打たれることなく狡猾にふるまうために役立つ助言を与えてくれる。 権力(パワー)に翻弄されないための48の法則言っていることは孫子の兵法書やマキャベリの君主論と同じだが、より現代に即した、詳細な形で書かれている。各法則は世界の史実や寓話をまじえて解説されておりわかりやすい。「上司より目立ってはならない」「だまされやすい人間を装って人をだませ――カモより自分を愚かに見せよ」など、卑屈な態度を勧めているような法則もあってしゃくにさわるかもしれないが、どの法則も語呂が良くて覚えやすく、ヴァンパイア社会の一員を演じる上で非常にためになる。 個人的な意見では、この本は筆者の意図通りの現実社会のライフスタイルや仕事のガイドとしては役立たないが、血族のためのガイドとしてはぴったりだと思う。 Transmetropolitan
このアメコミは、報道の影響力と、それを利用した(または利用される)実例、そんな報道業界で働く一人のクズ野郎の生きざまを、刺激過剰な、麻薬に酔ったような筆致で示している。 謝辞私一人ではこれだけのお勧め資料はとても思いつかなかった! Alex B.、Suko、Ryan P. の協力に感謝する。
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